ハピネス魔法瓶
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 05:08 UTC 版)
「PRICELESS〜あるわけねぇだろ、んなもん!〜」の記事における「ハピネス魔法瓶」の解説
金田一が設立した会社。社名は立ち上げた3人が貧乏生活に転落し転がり込んだ「幸福荘」に由来し、魔法瓶事業から撤退したミラクルから下請け製造会社を引き継いだ。新興の会社ながら「究極の魔法瓶」のヒットにより一時は名声を得るが、ミラクルから魔法瓶の技術における特許権侵害で訴訟を起こされた事により唯一の商品である魔法瓶が販売停止に陥り、やむを得ず廃業、下請けの従業員をミラクルに移すこととなった。 金田一 二三男(きんだいち ふみお)〈38〉 演 - 木村拓哉(少年期:横山賢太郎) 本作の主人公。当初はミラクル魔法瓶営業企画部課長で、社内では誰からも慕われるムードメーカー的な存在だった。突然、身に覚えのない情報流出の罪を被せられて会社を懲戒解雇される。住んでいたマンションの一室も爆破された上に携帯も水没したことで、貧乏人に転落。鞠丘兄弟と出会い、幸福荘に転がり込んだことで貧乏人の処世術を学んでいく。ホットドッグの屋台での営業を経て自身の会社であるハピネス魔法瓶を設立し、その社長に就任する。 ミラクル魔法瓶に勤務していた当時は同社の草野球チームに所属しており、貧乏生活に転落後は普段着でチームのユニフォームを着ている。広島東洋カープのファンで、相手と会話するときに北別府学や津田恒実、佐々岡真司らを引用している。会社にいた頃は欲しいものは後先考えず購入する浪費家だったが、貧乏になってからは100円単位の金の価値を実感するようになった。喧嘩っ早い所もあるが、明るく情に厚い性格。人との輪を何よりも重視し、会社経営に置いても不要人材の切り捨ては絶対に行わない方針を掲げている。 実は巌の隠し子であり、統一郎の異母弟。その巌によってミラクル魔法瓶の次期社長に選ばれていたが、統一郎がそれを握り潰したことから、ストーリー終盤で統一郎に告げられるまで本人は全く知らなかった。また父親には6歳の時に一度しか会った事がなく、それがカープの試合であった為、その出来事をきっかけにカープのファンになった。 財前を除く全社員に会社を去られ、落胆していた統一郎から自分の出生の秘密と、巌の遺言を明かされる。しかし、模合が特許権に関する調査の中で、ミラクル魔法瓶の商品の特許申請日に関する共通点に気付いたのがきっかけでミラクル魔法瓶自体が巌にとっての統一郎の分身であった事実を知り、その上で統一郎をあえて社長に戻した。 模合 謙吾 (もあい けんご)〈46〉 演 - 中井貴一 当初はミラクル魔法瓶営業企画部部長で、金田一の上司だった。部下が本人のいる場所で陰口を言ってしまうほど存在感が薄く、その場にいても気づかれないことが多い。小心者の事なかれ主義者で、せせこましい面が目立つが土壇場では会社の損害も構わずに部下や下請けを守り通す情の厚さを持ち合わせている。 金田一の解雇の撤回を求めて財前に交渉するが、逆に財前に脅されて何も言えず、さらなる口封じのために統一郎と財前の策略で営業統括本部長にまで昇進する。先代とは明らかに違う経営方針に当初は従っていたが、命じられた過酷なノルマを達成した会社すらも切り捨てようとするやり方に憤り、統一郎に進言して退職。妻にも一方的に別れを告げられ、行き場所をなくして幸福荘へ身を寄せる。当初は再就職して現状を脱しようと考え、内定まで貰ったが、金田一のホットドッグの屋台の手伝いや辻との会話を通じて、ミラクル魔法瓶設立当初に何よりも大事にしていた魔法瓶作りの原点を思い出し、金田一と共に過ごすことを決断する。 ハピネス魔法瓶設立の際に平社員となり、酒の席で不満を上手く聞き出し製造元の社長達の潤滑油的存在として精力的に働きかける。また、幸福荘の自室が関係者全員で会議するには手狭という理由から、キングスコートの隣の空き物件を賃貸契約し、ハピネス魔法瓶の事務所にする。 二階堂 彩矢(にかいどう さや)〈27〉 演 - 香里奈 当初はミラクル魔法瓶経理部。休憩時間は株取引に興じている他、戦国武将のファンで食玩の武将フィギュア収集を趣味としている。不正な領収証発行や残業申請などを許さず、不正な事案を見つけたときは徹底的に調査する。また、経理計算がとても速い。自身も貧乏で苦労したことがあるため、貧乏の境遇には否定的。 機密情報漏洩の犯行当日とされる日の金田一のアリバイを知った事を発端に、金田一の解雇について追及しようとするが、閑職の社史編纂室への異動の内示が下る。それでも諦めず調査を続行し、専務の机を探っていたのを見つかり懲戒解雇処分となる。さらに贔屓にしていた株も暴落し、社員寮も追い出されたために幸福荘に身を寄せ、部屋が満室で住む場所も無かったので仕方なく金田一とルームシェアし、彼の行動に巻き込まれていくことになる。 ハピネス魔法瓶では役員となり、経営スケジュールの設定や作業工程の見直しを睡眠時間を削ってまで行い貢献する。一時は自身の考えとは違う金田一や模合の会社経営の方針から、会社に居場所はないと感じ、幸福荘を去り、統一郎の誘いに応じ彼の秘書となる。しかし、統一郎の結果重視のやり方に反発して「ミラクル・エレクトロニクス」を退社、金田一に迎えられハピネス魔法瓶に戻ってくる。
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