ネオ‐ニコチノイドとは? わかりやすく解説

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ネオ‐ニコチノイド【neo-nicotinoid】

読み方:ねおにこちのいど

タバコの葉などに含まれるニコチンに似た構造作用を持つ殺虫剤総称神経伝達系のアセチルコリン受容体結合し情報伝達阻害する。稲につくカメムシ・アブラムシ、柑橘類につくガなどの駆除使用される有機リン系農薬比較して人体対す毒性は低いとされるが、受粉媒介するミツバチへの影響など問題視されている。


ネオニコチノイド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/10 06:31 UTC 版)

ネオニコチノイド: neonicotinoid)とは、クロロニコチニル系の殺虫剤の総称である。イミダクロプリド、アセタミプリド、ジノテフランなどが該当する。農薬として世界100カ国以上で販売されている。


注釈

  1. ^ ネオニコチノイドの葉面散布では2週間から1ヶ月程度、粒剤処理や灌注処理では3ヶ月程度の効果が持続する。これに対して、有機リン剤は3日程度である。
  2. ^ アキアカネを含むトンボ幼虫は、水田などで水中生活をする。詳しくは「ヤゴ」を参照。

出典

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