ニコンFMシリーズ
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「ニコンの銀塩一眼レフカメラ製品一覧」の記事における「ニコンFMシリーズ」の解説
縦走り機械制御式シャッターを積んだマニュアル露出・マニュアルフォーカスのシリーズ。1970年代半ば各社の一眼レフカメラは小型化が流行となっており、ニコンFMシリーズ各モデルはそれに対応した製品と言える。ニコマートFTシリーズの後継機と言えるが、さらにコンパクトになり、取り回しの良いバランスのとれたサイズである。F一桁機に比べ小型で安価だが、精度と耐久性が高く、プロカメラマンが使用する例も多かった。姉妹機種として電子シャッターや絞り優先AEを搭載したニコンFEシリーズがあるが、2001年(平成13年)に発売されたニコンFM3Aで両シリーズは統合された。2013年(平成25年)に発売されたデジタルカメラニコンDfや2021年(令和3年)発売のニコンZ fcに、本シリーズのデザインモチーフが継承されている。 ニコンFM(Nikon FM 、1977年(昭和52年)5月発売) - キャッチフレーズは「コンパクト・ニコン」。レンズの絞り値をカメラ本体に伝える機構としてAi方式(Automatic Maximum Aperture Indexing :開放F値自動補正方式)を前提とした初の機種。このカメラの登場によりレンズのAi方式化が一気に進み「ガチャガチャ」方式は姿を消すことになる。連動レバーを倒すことで非Aiレンズも装着可能だが、この場合開放測光はできず絞り込み測光となる。またミラーアップができないため、装着に際しミラーアップを必要とするレンズは装着できない。使用電池は、銀電池SR44 ×2。露出計はニコンF2のフォトミックファインダーDP-2等と共通のLED3灯式となった。 ニコンFM2(Nikon FM2 、1982年(昭和57年)3月発売) - ニコンFMをベースにシャッター速度の高速化を図った機種。チタンシャッター羽根をハニカムパターンで肉抜きすることでシャッター速度最高速1/4000秒及びシンクロ同調最高速度1/200秒を実現、どちらも当時の一眼レフカメラの中で最高速だった。シャッター高速化は日中シンクロ撮影の多い報道カメラマンからシンクロ速度向上の強い要望を受けて開発されたものであり、最高速度1/4000秒の実現はシンクロ速度高速化の副産物と言えるものであった。Ai連動レバーは固定式となり、非Aiレンズは装着できなくなった。2年後にニコンNewFM2へとバトンタッチしたため生産台数は少ない。使用電池は、銀電池SR44 ×2。 ニコンニューFM2(Nikon New FM2 、1984年(昭和59年)3月発売) - ニコンFM2のシャッター羽根のかしめ位置を変更しシンクロ同調速度を1/250秒へ高速化した機種。前期モデルはチタン合金製9枚羽ハニカムシャッターであったが、1992年(平成4年)以降のモデルではアルミ合金製7枚羽根シャッターに変更となり、後期モデルとも呼ばれる。この変更は耐久性に問題があったためともコストダウンとも言われている。歴代のFMシリーズ同様に写真学校生の定番モデルと言われ、長い間各校の推薦を得ていた。発売時点ですでに一眼レフカメラは自動化の流れにあったが、シンプルな機能、取り回しの良いサイズ、電源がなくても露出計が動かないだけでシャッターは動作し撮影はできることから一種のニッチを確立し、ニコンFM3Aにバトンタッチするまでロングセラーとなった。使用電池は、銀電池SR44 ×2またはアルカリ電池LR44 ×2、もしくはリチウム電池CR-1/3N。ニコンニューFM2/T(Nikon New FM2/T 、1993年(平成5年)12月発売) - ニコンニューFM2の外装をチタン合金製に変更したモデル。 ニコンニューFM2/T戌(1994年(平成6年)発売) - ニコンニューFM2/Tに秋田犬の彫刻を施し台湾で戌年を記念し300台が限定発売された。シリアルナンバーはT9400001からT9400300。 ニコンFM3A(Nikon FM3A 、2001年(平成13年)7月発売) - シャッター制御は機械式と電子式のハイブリッド。全速でのメカニカル制御が可能で、スローガバナーまで備えたハイブリッド・シャッターを持つ。TTL調光やDXコード対応など2000年代のカメラとしての機能も堅実に盛り込まれ、ニコンFM系の3LED式露出計ではなく評判の良いニコンFE系のアナログ指針式露出計を採用した点も評価が高い。ニコンFM系列で初めて絞り優先オートを搭載した。メカニカル制御一眼レフカメラであることが“主”で、絞り優先オートはあくまで“従”であるとされ、ニコンFM3Aのように名前の"A"は通常小さな文字で記載される。とはいえユーザーサイドには「FMシリーズとFEシリーズの統合機」という見方、またファインダー内表示がニコンFM系ではなくニコンFE系であったため「実質的にはニコンFE3M」という見方も存在する。使用電池は、銀電池SR44 ×2またはアルカリ電池LR44 ×2、もしくはリチウム電池CR-1/3N。カメラ事業をデジタル主体に整理するため2006年(平成18年)に生産終了となった。意欲的な新開発が行われたものの生産期間が短かったこともあり、生産終了がアナウンスされた直後から急激に中古市場での価格が上昇している。
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