ニコンFEシリーズ
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「ニコンの銀塩一眼レフカメラ製品一覧」の記事における「ニコンFEシリーズ」の解説
ニコンFMシリーズの姉妹シリーズであり、ニコマートELシリーズの後継シリーズ。ニコンFMシリーズの機械制御式シャッターとLED3灯による露出計表示に対して、電子制御式シャッターと追針式表示を採用。絞り優先AEが使用できる。 ニコンFE(Nikon FE ) - 1978年(昭和53年)4月発売。キャッチフレーズは「シンプル・ニコン」。ニコンFMとほぼ同じ外観とスペックに絞り優先AEと電子シャッターを備えた姉妹機。電子シャッター機だが電池消耗時のため機械式の1/90秒のみの非常用シャッターを備える。この機能から誤解を受けやすいが、本機のX接点は1/125秒である。ニコンFMと同等以上にヒットし、プロのサブカメラとして使用される例も多かった。ニコンFMと同様連動レバーを倒すことで非Aiレンズも装着可能だが、この場合開放測光はできず絞り込み測光となる。またミラーアップができないため、装着に際しミラーアップを必要とするレンズは装着できない。電源はSR44×2またはLR44×2。 ニコンFE2(Nikon FE2 、1983年(昭和58年)3月発売) - ニコンFM2に対応したニコンFEの発展型。史上初の1/250秒シンクロ機。ニコンFMシリーズでは不可能であったTTL自動調光が可能(ニコンFM3AはTTL自動調光が可能)。マニュアルと絞り優先AEのみのシンプルな露出制御と見やすいアナログ指針式露出計、1/4000秒&X1/250秒シャッター、TTL自動調光といったニコンF3でも得られないモダンな仕様から、バランスの取れた名機として名高い。それゆえ人気が高く、製造中止になってからしばらくは中古市場で新品時の定価以上の値で取引されていた。ただしAi連動レバーは固定式となり、非Aiレンズは装着できない。電源はSR44×2またはLR44×2。 ニコンFA(Nikon FA 、1983年(昭和58年)9月21日発売)- 当初ニコンFEをベースとして様々なデータ収集を行って開発され「ニコンFE2」となるはずであったが、機体価格の上昇や仕様肥大化によりニコンFM/ニコンFEとは別の新クラス機として発売された。世界初の多分割測光機能を搭載したフルモードAE機。露出モードはプログラムオート、シャッター速度優先、絞り優先、マニュアル。測光モードとして、マルチパターン測光の他に中央部重点測光も備える。但し、本機のシャッター速度優先オートはミノルタXD、フジカAX-5、マミヤZE-Xなどに採用されていたプログラムAEである。これはシャッター速度が設定値固定でなく絞りでの露出制御限界を超えると、絞り込み再測光により高低にシフトするという内容。135mm以上の望遠レンズを装着すると、機械的な連動でプログラムラインが高速側へシフトする。マルチモード、マルチパターン測光を搭載することから愛称は「マルチニコン」。発売当時はマニュアル一眼レフカメラとして最高ランクのスペックと完成度を持っていた。ただしニコンF3と同系統の「+」「−」のみの露出計表示や、特に瞬間絞込み測光時レリーズ操作からシャッターが切れるまでのタイムラグの長さ、エンジニアリングプラスチックを使用したトップカバーには一部不満の声があった。マルチパターン測光という画期的な技術により、第1回カメラグランプリを受賞。電源はSR44×2またはLR44×2。ニコンFAゴールド - グランプリ受賞を記念して金メッキにトカゲ革張で少数作られた。当時の価格50万円。
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