ニコンF3桁シリーズ
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「ニコンの銀塩一眼レフカメラ製品一覧」の記事における「ニコンF3桁シリーズ」の解説
オートフォーカスを前提とした中級~普及機シリーズ。ただしニコンの販売戦略の都合でニコンF-301、ニコンF-601Mの二機種のマニュアルフォーカスカメラを含む。フィルムのイージーローディング、巻上げ用モーターの内蔵、フィルム感度自動設定などはこのシリーズから導入された。 ニコンF-301(NikonF-301 、1985年(昭和60年)9月発売) - ニコン初のフィルム巻上げモーター内蔵一眼レフカメラ。マニュアルフォーカスカメラだが内容的には翌年発売のニコンF-501からオートフォーカス機能を除いたものであり、オートフォーカスに対する市場動向を探る過程で先行導入された。電源は単4×4。後のニコンF-501とバッテリーホルダーに互換性があり、交換により単3電池にも対応。 ニコンF-501(NikonF-501 、1986年(昭和61年)4月発売) - ニコン初の本格的なオートフォーカス一眼レフカメラ。ニコンで初めてボディーとレンズの間の情報伝達にCPU連動方式を採用し、対応するAiAF〜Sニッコールレンズが順次発売された。ミノルタα-7000発売による、いわゆるαショックを受け、発売された。この機種ではまだ自社製のセンサーではなく、アメリカのハネウェル製のTCLセンサーを使用していた。イージーローディングと2.5コマ/秒のモータードライブを内蔵。ボディ内モーターによるAF駆動方式を採用したがニコンF3AF用のレンズも使用できる。ファインダーの視野率約92%、倍率0.85倍。電源は単3×4。 ニコンF-401(Nikon F-401 、1987年(昭和62年)6月発売) - ニコン初のスピードライト内蔵一眼レフカメラ。この機種から自社製のオートフォーカスセンサーが導入された。各社でオートフォーカス一眼レフカメラの低価格化を目指す切っ掛けとなった機種で、ボディ本体価格6万円台を達成している。それまでの機械的で硬い印象があったニコンカメラのイメージを一新する、丸みを帯びた人間工学的なデザインも特徴。フィルム給装に於いて巻戻しも自動化されたニコンで初の機種となり、また普及機としては初めてマルチパターン測光が採用された。なおCPU搭載レンズ使用を前提に設計された初の機種で絞り値の設定はボディ側で行う。先述の理由からCPUを搭載しないAiレンズでは露出インジケータは作動せずマニュアル露出での使用となる。電源は単3×4。 「日本光学工業」時代に広告宣伝などで使用されていた旧「Nikon」ロゴが内蔵スピードライトとグリップに刻印されている。ニコンの一眼レフカメラでは唯一、旧「Nikon」ロゴがボディに刻印された機種である。 ニコンF-801(Nikon F-801 、1988年(昭和63年)6月発売) - 幕速度2.7msの実現による史上初の1/8000秒高速シャッターを搭載。シンクロ同調1/250秒。ベーシックだが基本性能が高く、プロのサブ機として使用される例も多かった。「日本光学工業」から「ニコン」に社名が変更されてから初めて投入された機種でもある。 ニコンF-401s(Nikon F-401s 、1989年(平成元年)4月発売) - ニコンF-401の改良機種。オートフォーカスセンサーがニコンF4やニコンF-801と同じものに交換された。細かいところでは、グリップと内蔵スピードライトの「Nikon」ロゴが現行のもの(社名変更後のもの)に変わっている。 ニコンF-601(Nikon F-601 、1990年(平成2年)9月発売) - ニコンF-801とニコンF-401の中間に位置する機種。シャッター等はニコンF-401並みだが、上位機種のニコンF-801にないスポット測光やデータバックを装備しないでも使える段階露出補正機構内蔵など多機能。またAiレンズで開放測光が可能であった。 ニコンF-601M(Nikon F-601M 、1990年(平成2年)9月発売) - ニコンF-601からオートフォーカス機能と内蔵スピードライトを取り除いたマニュアルフォーカス専用機。マニュアルフォーカスカメラとしては多機能ではあるが、ニコンF-601をマニュアルフォーカスで使う場合と比較して特にメリットはない。 ニコンF-801s(Nikon F-801s 、1991年(平成3年)3月発売) - ニコンF-801の改良機種。動体予測オートフォーカス機能やスポット測光機能が追加され、オートフォーカス自体もモーターの交換等で強化された。 ニコンF-401x(Nikon F-401x 、1991年(平成3年)9月発売) - オートフォーカス機能や内蔵スピードライトについて上位機種のニコンF-601と同等まで強化された。
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