デイジーの花言葉
デイジーはキク科の多年草で、可憐な花を咲かせる。観賞用の花種として花壇などに植えられる代表的な花のひとつである。その花言葉も、前向きで良いイメージを想起させるものばかりであり、プレゼント用の花束にあしらう用途にも適している。
デイジーの花言葉の由来
#デイジーの性質などから由来している説デイジーの「希望」や「平和」の花言葉の由来は、デイジーの花の陽の光が差すと開花する性質にちなんでいる。デイジーは寒さに強い種類が多く、まだ寒さが残る春先から咲きはじめる。寒い時期でも健気に咲く姿や太陽の光を浴びる日中に花が咲く姿は、「希望」や「平和」の象徴にふさわしい花といえる。
また、デイジーの花をポケットにこっそり忍ばせたまま想い人とデートをし、デイジーの花が枯れなければ恋愛が成就するという恋占いからきている説もある。恋占いでは、デート中にデイジーが枯れなかったら、「2人の気持ちは同じ方向を向いている」と解釈される。
#ギリシャ神話からつけられた説
デイジーはギリシア神話に登場する植物でもある。森の中で無邪気に踊っていた小さな妖精のベリデスは、偶然そこを通りかかった果樹園の守護神に一目惚れされてしまう。果樹園の守護神は恋心からベリデスを追いかけたが、ベリデスは恐怖を感じてしまう。ベリデスは貞操の神様アルテミスに相談し、ひっそりとデイジーに姿を変えて果樹園の守護神から逃れたという。デイジーの学名の「Bellis」は、この妖精ベリデスが由来との説もある。また、「純血」はデイジーの姿に変えて自らの純血を守ったベリデスの行動からきているといえそうだ。
#学名からきている説
花言葉「美人」の由来は、デイジーの学名「Bellis(ベリス)」が関係する。「Bellis」は、ラテン語の「bellus」が語源となっており、美しい・きれい、という意味がある。
デイジーの英語の花言葉
ヨーロッパでは、純真無垢の象徴とされているデイジーはとても人気の高い花であるが、日本とは異なり草原に群生する雑草のようなイメージが強い。ヨーロッパにおいてもデイジーの花が持っている意味は日本と大きな変わりははなく、「innocence(純潔)」や「beauty(美)」などが有名である。「innocence(純潔)」は、白くて可憐なデイジーの花からイメージされている。また、「beauty(美)」は、デイジーの学名である「Bellis perennis」に由来するとされている。デイジーの色別の花言葉の解説
デイジーは品種改良で様々な色を持っている。基本的には「希望」につながる意味合いを持つ花言葉が多いが、デイジーの花の色によって様々な意味合いを持たせることができる。#白色のデイジーの花言葉「無邪気」
デイジーの定番ともいえるカラーである白色には、「無邪気」の意味が込められている。白色の花を咲かせるデイジーには、イングリッシュデイジーという品種があり、直径2cm程度の小さくて可愛らしい花を咲かせる。イングリッシュデイジーの白色で可愛らしい花は、まるで小さな女の子のような無邪気さを連想させる。また、20世紀のはじめに交配されて開発されたシャスターデイジーも白いデイジーのイメージが強い。シャスターデイジーには、「すべてを耐え忍ぶ」「忍耐」などの意味がある。
#赤色のデイジーの花言葉は、「無意識」
赤色のデイジーは、チロリアンデイジーやポンポネットなどがあり、園芸用品種として多くの人に愛されている。情熱的な赤色の花色がとても美しく、強い存在感を放つ花である。赤色のデイジーの花言葉は「無意識」なので、無意識のうちにあなたのことが気になりはじめたという恋のメッセージを想い人に送るには最適な花といえる。
#青色のデイジーの花言葉は「幸福」や「恵まれている」
青色のデイジーは別名ブルーマーガレットと呼ばれており、厳密にいうとデイジーとは少し異なる。ブルーデイジーは、キク科ルリヒナギク属に属しているため、草丈も他のデイジーとは異なり30cmほどの高さまで成長する。ブルーデイジーは比較的寒さに強いので、3月〜10月まで長く花を楽しめる。ブルーデイジーには、「幸福」「恵まれている」という花言葉があるが、その由来は「Felicia amelloides」の「Felicia」である。「Felicia」の語源の元になっている「felix」には「恵まれている」という意味があるため、そこに由来しているとされる。
#黄色のデイジーの花言葉は「ありのまま」
黄色のデイジーの花を咲かせる品種は、50イエローデイジーやイエローシネラリアなどがある。寒い環境でもたくましく成長するため、初心者でも手軽に育てられると人気の花だ。鮮やかな黄色のデイジーがもつ花言葉は、「ありのまま」である。頑張りすぎている友人や同僚などに労いの気持ちを込めた贈り物に向いている。また、自分に自信が持てない人に向けてありのままでいいよというメッセージを伝えるのにも最適な花である。
#紫のデイジーの花言葉は「元気」「健やかな」
紫色のデイジーの花を咲かせる品種には、オステオスペルマムなどがある。オステオスペルマムは別名アフリカンデイジーと呼ばれ、熱帯アフリカやアラビアが原産の花である。1月中旬~5月と9月中旬~11月中旬が開花時期なので長く楽しむことができる品種である。紫色のデイジーには、「元気」「健やかな」という花言葉がある。親しい家族や友人などの誕生日や長寿のお祝いに相手の健康を祈るメッセージと共に贈るのがおすすめだ。
デイジーの本数別の花言葉
デイジーは選ぶ色と本数の組み合わせに応じて、対応する花言葉が変わる。デイジーの基本的な花言葉(純粋で前向きな花言葉である)に加えて、色と本数の組み合わせによる花言葉も加味すると、また違ったメッセージを込めることができるだろう。
#白色1本
「無邪気」の意味を持つ白色のデイジーを1本プレゼントした場合、あなただけは無邪気なままで…という意味をもつ。
#青色4本
ブルーデイジーは「幸福」の花言葉を持つ。青色のデイジーを4本花束にした場合は、いつまでも幸せでいてほしいという願いを込めることができる。
#赤色5本
赤色のデイジーは「無意識」という花言葉を持っている。5本花束にした場合は、知らないうちにあなたに出会えて幸せだという意味となる。
#赤色7本
赤色のデイジーを7本相手に贈る場合は、何気ない思いやりに感謝しているという意味をもたせることができる。
#青色50本
青色のデイジーを50本花束にした場合は、いつまでも幸せな愛が続くようにという意味をこめることができる、という。
#白色99本
白色のデイジーを99本花束にした場合は、あなたにはいつまでも無邪気なままでいてほしいという願いをこめることができる。
デイジーの怖い花言葉
デイジーの花言葉の中には、怖い言葉は特にない。
デイジーは、シェイクスピアの悲劇「ハムレット」で「不実」「欺瞞」「虚偽」の象徴として描かれている。「ハムレット」では、父王が急逝したあとハムレットの母親が亡き父の弟と再婚したためハムレットは新王となるが、ある晩ハムレットの目の前に父親の亡霊が出現し、「弟に殺された」と告げる。それを聞いたハムレットの心は、「猜疑心」と「復讐心」に満ちて暴走して、愛し合っていたオフィーリアを追い詰めてしまう。オフィーリアは、恋人のハムレットに冷たくされ、父親まで殺されたことをきっかけに正気を失い、最後には川で溺死する。
オフィーリアの死ぬ間際を描いた名画「オフィーリア」にはデイジーの花冠が描かれていることから、デイジーが怖い意味を持っているイメージが浸透している。しかし、名画「オフィーリア」の中に描かれているデイジーは白い花のため、「無邪気」の象徴として描かれていることが読み取れる。デイジーは一部に死をイメージさせる意味が含まれていると言われているが、実際はデイジーの花言葉に怖い言葉は含まれていない。
※ 花言葉の内容は諸説あります。
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