エンデーイス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/31 23:56 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動エンデーイス(古希: Ἐγγαίος, Endēïs)は、ギリシア神話の女性である。長母音を省略してエンデイスとも表記される。
スケイローンとカリクロー(サラミース島の王キュクレウスの娘)の娘で[1]、グラウケーと姉妹[2]。アイギーナ島の王アイアコスと結婚し、2人の息子テラモーンとペーレウスの母になった[1][3]。ただしテラモーンはグラウケーとアクタイオスの子とする説がある[4]。
エンデーイスは夫アイアコスがネーレーイデスの1人プサマテーとの間に出来た腹違いの息子ポーコスを憎み、その死を願った[要出典]。パウサニアスが伝える物語によると、テラモーンとペーレウスは母を喜ばせようとして殺害を計画したという。2人はポーコスとともに5種競技を行い、円盤投げ競技の際にペーレウスが円盤を投げつけて殺した[5]。
アポロドーロスでは2人はポーコスに嫉妬して殺害を計画したとし、円盤を投げて殺害したのはテラモーンであるとしている。いずれにしてもポーコスの殺害が明らかになると、2人はアイギーナ島から追放され、テラモーンはサラミース島に[6]、ペーレウスはプティアに亡命した[7]。
系図
オーケアノス | テーテュース | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
アーソーポス | メトーペー | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
アレース | ハルピンナ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ステロペー | オイノマオス | ポセイドーン | サラミース | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ペロプス | ヒッポダメイア | キュクレウス | ゼウス | アイギーナ | アクトール | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
アルカトオス | スケイローン | カリクロー | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
エンデーイス | アイアコス | プサマテー | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ペリボイア | テラモーン | ヘーシオネー | アンティゴネー | ペーレウス | テティス | ポーコス | メノイティオス | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
大アイアース | テクメーッサ | テウクロス | ポリュドーラー | アキレウス | デーイダメイア | パノペウス | クリーソス | パトロクロス | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
エウリュサケース | メネスティオス | アンドロマケー | ネオプトレモス | ヘルミオネー | エペイオス | ストロピオス | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
脚注
参考文献
- アポロドーロス『ギリシア神話』高津春繁訳、岩波文庫(1953年)
- ディオドロス『神代地誌』飯尾都人訳、龍溪書舎(1999年)
- パウサニアス『ギリシア記』飯尾都人訳、龍渓書舎(1991年)
- プルタルコス『プルタルコス英雄伝(上)』村川堅太郎編、ちくま文庫(1987年)
- 高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』、岩波書店(1960年)
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