シケリアのディオドロスとは? わかりやすく解説

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シケリアのディオドロス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/30 05:25 UTC 版)

シケリアのディオドロス

シケリアのディオドロスΔιόδωρος Σικελιώτης, Diódôros Sikeliôtès, ディオドーロス・シケリオーテス, ラテン語Diodorus Siculus, ディオドルス・シクルス, 紀元前1世紀)は、シケリア(シチリア)島で生まれた古代ギリシア歴史家である。

生涯

ディオドロスはユリウス・カエサルアウグストゥスと同時代の人物で、シケリアのアグリゲントゥムで生まれた。その後の彼の生涯は詳しくは判っていないが、『歴史叢書英語版』の記述から紀元前60年から紀元前57年にかけてエジプトを旅し、ローマにしばしば滞在し、少なくとも紀元前21年までは生きていたことが明らかである。

歴史叢書

ディオドロスは歴史書として『歴史叢書』(古代ギリシア語Βιβλιοθήκη ἱστορική, Bibliotheke Historike, ラテン語: Bibliotheca Historica)を残した[1]

作品は3部40巻からなり、そのうち1巻から5巻(各国の神話)、11巻から20巻(紀元前480年から302年の年代誌)が完全に伝わっており、その他の巻では、断片のみ。

内容的にはキュメ英語版エポロス(Ephoros, 紀元前4世紀)、カルディアヒエロニュモス(Hieronymos, 紀元前4世紀後半)を初めとする先人の歴史学者の作品の記述をつなげたもので独創性は低いとされるが、これらの先行作品がほぼ散逸してしまっているため、史料として価値が高い。

日本語訳

ネット公開されているテキスト

脚注

  1. ^ 鶴岡真弓『ケルト再生の思想 ハロウィンからの生命循環』筑摩書房、2017年、114頁。ISBN 978-4-480-06998-6 

シケリアのディオドロス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/15 15:06 UTC 版)

クフ」の記事における「シケリアのディオドロス」の解説

古代の歴史ディオドロスは、後世クフは彼自身国民から余りにも忌み嫌われており、葬儀を行う神官達は石棺クフ遺体を、隠され別の墓に秘密裡移した主張している。この叙述で彼はギリシア学者の見解強化し確認した。つまりクフのピラミッド(他の二人ピラミッドも同様)奴隷労働結果であった違いないという見解である。しかし同時にディオドロスヘロドトスからは距離を置いており、ヘロドトスは「御伽噺滑稽なフィクションのみを伝える」と論じている。ディオドロス彼の時代エジプト人がピラミッド建造者誰かという事自分説明できなかったと主張する。彼はまた、通訳本心から信用してはいないと述べており、本当建築者はクフではなく誰か別人かもしれず、クフのピラミッドはハルマイス(Harmais)という名前の王が建てた物で、カフラーピラミッドイアフメス2世アマシス2世)によって建てられたと考えられメンカウラーピラミッドは恐らくイナロス1世よるものとしている。 ディオドロスクフのピラミッド美しく白く覆われていたと述べているが、その上にがされていると言っている。従ってピラミッドには既にピラミディオンは無かった。彼はまた、ピラミッド最後石灰岩外装材仕上げられる時に除去され傾斜路用いて建てられたと考えている。ディオドロスは総労働者数は300000人であり、建築作業20年続いたとしている。 ディオドロスの記録ヘロドトスの物より信憑性があるという評価を受けることがある。なぜならディオドロス明らかにヘロドトスよりもずっと批判的な視点持って説話収集したからである。

※この「シケリアのディオドロス」の解説は、「クフ」の解説の一部です。
「シケリアのディオドロス」を含む「クフ」の記事については、「クフ」の概要を参照ください。

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