アイアコスの子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/14 19:25 UTC 版)
このポーコスはアイギーナ島の王アイアコスとプサマテーの子で、ペーレウス、テラモーンの異母弟。パノペウス、クリーソスの父。オルニュティオーンの子のポーコスの一世代後にポーキス地方に移住したが、ペーレウスとテラモーンに殺された。エウリーピデースの『アンドロマケー』ではペーレウスによって殺害されたことのみ言及されているが、後代の文献では詳しくより語られている。 ポーコスはアザラシに変身したプサマテーとアイアコスとの間に生まれたと伝えられている。ペーレウスとテラモーンは、ポーコスが競技に優れていたためか、あるいは好青年であったポーコスを父アイアコスが溺愛したため、嫉妬してポーコスを殺そうとした。母エンデーイスを喜ばせようとしたともいわれる。 ポーコスは都市を建設しようと考えてポーキスに渡り、その地でイアセウスと親交を結び、指輪を贈られた。しかしポーコスはアイギーナ島に帰ると、ペーレウスとテラモーンに競技に誘われ、円盤投げ競技の最中にテラモーンに円盤を頭に投げつけられて殺された。あるいはペーレウスが石投げ競技の最中にポーコスの頭に石を投げつけて殺したともいわれる。ペーレウスとテラモーンはポーコスの死体を隠したが、事件が明らかとなったとき、アイギーナ島から追放された。またポーコスの子供たちもアイギーナ島を去ったため、アイギーナ島にはアイアコスのほかに王は現れなかった。。 なお、シケリアのディオドロスはペーレウスとテラモーンのうちポーコスを殺したのはペーレウスで、円盤投げの最中に起きた不慮の事故であったとしている。
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