「高校落書」「ほかほか家族」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/29 16:13 UTC 版)
「× ―ペケ―」の記事における「「高校落書」「ほかほか家族」」の解説
(こうこうらくがき)(ほかほかかぞく) 「高校落書」は、高校の男子生徒、山本晃司の物語。「ほかほか家族」は晃司を含む山本家の人々の物語。 『× ―ペケ―』では山本という苗字の者が7名登場するが、単に「山本」と言った場合には山本晃司のことを指す(本記事でも以下これに倣う)。 連載開始当初は、山本家は、山本晃司と、晃司の双子の兄の山本城司、妹の山本鈴妥、その両親(名前不明)、ペットの5人と1匹で構成されていた。後に、晃司たちの兄に当たる山本勘彩と、その子供の山本晃司(同姓同名)の2名が加わり、7名家族となる。 晃司以外は皆、明るく奔放な性格で、いつも笑い声が絶えない。クリスマスケーキをチョコケーキにするかバタークリームケーキにするかで大喧嘩したり、餅が咽喉に詰まったからといって大笑いしたりする、きわめて平和な家族である。 山本 晃司 (やまもと こうじ) 高校の男子生徒。11月13日生まれ。普段は髪を茶髪にし、他の生徒や教員からは、いわゆる“ツッパリ”として認識されている。 しかし実際には、人知れず教室の掃除をしたり、職員室には花が絶えないよう飾りつづけたり、毎朝ゴミ拾いをして新聞に紹介されたり、木に引っ掛かった風船を取ってあげたり、道を訊ねた老婆を背負って案内したり……、など、例は枚挙に暇が無いほど、きわめて心優しい性格であるが、自分に正直になれない。年賀状は1枚も出せない。髪を黒く染め直したこともあるが、あまりに周囲の反応が良すぎたためか、1日で元の茶髪に戻してしまった。 「ご意見箱」に真面目な投書を投函しようとしたところを、他の教員に目撃され、ゴミを捨てようとしているのだと勘違いされるなど、外観ゆえに勘違いされることが多い。高校の文化祭では、迷子になっていた舞子を案内してやるが、舞子の母親には連れ回し行為と勘違いされて殴られてしまう。 動物好きでもある。プールにアメンボがいれば、これを守るために他の生徒が水面を波立たせるのを制止する。校内の花壇に雀を葬って、「すずめのおはか」と平仮名で記した墓標を立て、線香を手向けるなど、死者に対する礼も篤い。初めて笑顔を見せたのも、第2巻で犬と戯れている場面。 体育館のピアノの音が狂っていることに気付き、自力で調律して直したこともある。ベルマークを集めてピアノを買うつもり。 渡辺に対しては素直になろうと試みることもある(バレンタインデーに手紙を添えたプレゼントを渡そうとするなど)が、踏ん切ることができない。 渡辺 (わたなべ) 山本の通う高校の英語教師。中年男性。下の名前は不明。 容姿がさえないためか、ジョークがさえないためか、一般生徒からはあまり人気がないが、具体的な迷惑行動の描写はなく基本的に常識人のようである。 高校の生徒や教職員のなかでは、山本の真の姿を理解しているほとんど唯一の人物である。山本が高校3年になって以降は担任を務める。 バナナの皮にすべって転んだ際には、「うひゃあ」と言ったという。 実在の高校の教師がモデルということらしい。 広瀬 舞子 (ひろせ まいこ) 近所の幼稚園に通う女児。 山本に何故か偶然会い、よく助けられる。迷子になったのを助けられたり、サンタ服を着てアルバイトしている山本からプレゼントをもらったり、傘が重くて歩けないところを支えてもらったり、寒くて手が悴んでいる際にはカイロをもらったり、など。 山本 城司 (やまもと じょうじ) 晃司の双子の兄。金髪で晃司とは前髪の分け目が逆。 晃司とは違う高校(男子校)に通っている。そのため毎年バレンタインにチョコを貰えず、自分で大量に購入し見栄を張っていたこともあったが、いくつか貰った年もある。 明るく活発で、晃司とは全く逆の性格。 弟ともども美形なのだが、城司の場合その性格や行動(口の中に咀嚼途中のみかんを含んだまま、口を開けて微笑むなど)のせいで台なしである。 山本 鈴妥 (やまもと りんだ) 晃司と城司の妹。連載開始当初は中学生だったが、後に晃司と同じ高校に進学した(晃司が高校3年となった時点で、鈴妥は高校1年となる)。高校では因幡晃と同じクラスとなる。 勘彩が蒸発した時点では鈴妥はまだ幼かったため、勘彩のことは全く記憶していない。そのため、勘彩に対してバレンタインチョコ(義理ではない)を贈ったことも。 山本 勘彩(やまもと かんさい) 彼に特にスポットを当てた際には「×一」(ばついち)との小題が付される。 晃司たちの兄。30歳前後。 以前は他の家族と一緒に暮らしており、晃司にとっては唯一の理解者であった。しかし、12年前に突然蒸発し、ある日突然再び戻ってきた。蒸発している間も晃司のことが気がかりだったため、子供は同じ「晃司」と名付け、晃司と同じ風貌になるように育てた。現在も晃司を溺愛しており、晃司を恐怖させるほどである。 蒸発している間は関西地方に住み、無理して関西弁を喋っていたが、なかなか使いこなせるようにならず、飲食店で注文を取る際、「何にしはりますか?(何にされますか?)」と言うべきところ「何にさらしますか?(何にしやがりますか?)」などと言ってしまうなど、日常会話さえ困難であった。 黒髪の長髪で右目を隠しているが、これは右目元に縦一直線についた傷を隠すためである。尚この傷は昔飼っていた猫を過剰に可愛がりすぎたために引っかかれて出来たらしい。 山本 晃司(小) (やまもと こうじ(しょう)) 勘彩の実の子供。小学3年生。 同姓同名の叔父との区別のため、作中では「晃司(小)」や「ジュニア」と表記される。 父親の上述のような方針により、息子として育てられたが、実は娘であることが後に明らかになる。 よって、自分の思うままに行動する男前だが生意気な性格の子供になってしまった。 クラスメイトの女子にはなかなか人気があるようで、バレンタインデーには3個という「リアルな数」のチョコレートをもらい、自ら大量購入していた城司を大いに悔しがらせた。
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