MPEG-4 AVC圧縮
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「BDレコーダー」の記事における「MPEG-4 AVC圧縮」の解説
MPEG-2形式のデジタル放送を、より圧縮効率の高いMPEG-4 AVCで再圧縮し、ハイビジョンのままでより長時間の記録ができる機能を多くの機種が搭載している。2007年秋発売の機種からパナソニック(OEMの日立製作所を含む)およびソニーが導入したのを契機に2008年5月に参入した三菱電機もこれを採用、同年7月の機種からはシャープも搭載を開始。東芝、日本ビクター(現:JVCケンウッド)も上位機種などで搭載し、大手メーカーは軒並み対応している。各社がより長時間な記録モードを競って新機種に搭載する傾向がある。 各社とも、数種類の画質モード(約4 - 15Mbps)を用意し、片面1層のBDに最大で12時間程度のハイビジョン記録が可能となる。HDDへの録画時間も、例として2倍〜12倍になる。放送波の直接録画モードに比べ、録画時間に応じた品質劣化を想定するモードである。なお上記のように、地デジのビットレートは連動データ放送を除けば13 - 14Mbps程度であるため、それを例えば12Mbpsなどのモードで再圧縮した場合、画像の記録効率自体がさほど上がるわけではないが、連動データ放送分の容量をカットする目的でも使用できる。 MPEG-4 AVC圧縮登場初期の製品は、音声をドルビーデジタルで再圧縮するのが普通であったが、パナソニックの2008年秋モデルから、AACのまま再圧縮なしで記録できるようになり、2015年現在はこちらが主流である。ただしソニーの製品は2010年10月現在の時点において、最新モデルもMPEG-4 AVCで録画する際には、ドルビーデジタルで再圧縮する仕様となっている(MPEG-2方式で録画する場合はAACで記録される)。いずれの場合も、サラウンド音声は5.1チャンネルのまま記録できる。また、2008年7月発売のシャープのBDレコーダー(OEMで2008年10月発売のパイオニアのBDレコーダー2機種を含む)では、業界初のMPEG-4 AVC圧縮と連動データ放送の記録を両立した。
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MPEG-4 AVC圧縮
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2007年11月発売のBDZ-X90/L70/T70/T50以降のモデルではMPEG-4 AVC形式で映像圧縮する機能を搭載している。XR(15Mbps)・XSR(12Mbps)・SR(8Mbps)・LSR(6Mbps)の4モードはハイビジョン画質に対応。標準モードとなっているSRは地上デジタル放送(約17Mbps)の約1/2のビットレートで、画質劣化を抑えながら2倍の長時間記録が可能となる。LR(4Mbps)・ER(2Mbps)は標準解像度のみ対応していた。 しかし、2008年9/10月発売モデルからはLSRモードのビットレートが5Mbpsとなるのと同時にLRモードが、そして、2010年春に発売されたRX105/RX55/RX35/RS15のモデルでは、ERモードも、ハイビジョン画質に対応した。結果、BDZ-AT300S/AT500/AT700/AT900/AX1000/AX2000以降のモデルでは、各モードのビットレートはXR(16Mbps)・XSR(11Mbps)・SR(8Mbps)・LSR(4Mbps)・LR(3Mbps)・ER(2Mbps)であり、全てのモードにおいてハイビジョン画質に対応する。 HDD・BDへのリアルタイム圧縮記録が可能。HDDにMPEG-2 TS(DRモード)で録画したものを圧縮してBDにダビングできるが、HDD→HDDの圧縮ダビングはできない。カット編集等もMPEG-2 TSと同等に行える。 音声は長らくAACを直接記録するのではなく、ドルビーデジタルに変換されていた。ただし、x000シリーズを除く2012年以降のモデルではMPEG-2 AACで記録される。この音声形式の違いもあって、上記モデルにてDR以外のモードでBDに直接録画したもの、あるいはDR以外のモードで録画したタイトルをBDに高速ダビングしたものをそれ以前のモデルで再生すると、モード表示がDRになってしまう現象が発生する。なお5.1chサラウンド音声もそのまま記録できる。 MPEG-4 AVCエンコーダ搭載を発表したのはソニーの方が先であったがパナソニック・DIGAの同世代製品の方が発売が1週間早かったため、「世界初」の座はDIGAに譲った。 パナソニックはMPEG-4 AVCのHigh ProfileとフルHD(1920×1080)に対応、東芝のVARDIA RD-A301もフルHDに対応するがソニーは当初Main Profileを採用し、最大解像度は1440×1080にとどまっていた。地上デジタル放送の解像度は1440×1080のため地デジを録画する限り支障はないが、フルHDで放送される一部のBSデジタル放送を圧縮すると解像度が悪化することになる。しかし、2008年秋モデルでHigh Profile・1920×1080に対応し、他社と遜色ない性能となった。 パナソニック(AVCREC)と東芝(HD Rec)が採用したDVDへのハイビジョン記録には対応していない。これらのハイビジョンで録画されたDVDを再生するには対応したプレーヤーが必要など利用制限があることや、DVDからBDへの完全移行をコンセプトとしているため過渡的な機能は切り捨てた形である(ソニーがBDZにブランド名を設定していないのと同じ理由)。
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