MPEG-4 AVCエンコーダの搭載(ハイビジョンでDVDに記録する機能)
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「DVDレコーダー」の記事における「MPEG-4 AVCエンコーダの搭載(ハイビジョンでDVDに記録する機能)」の解説
2007年11月発売の松下電器産業のレコーダー6機種では、デジタル放送をハイビジョンのままMPEG-4 AVC圧縮しDVDメディアに最長100分(片面1層の場合)記録できる機能を搭載する。本当の意味でハイビジョン記録可能なDVDレコーダーが実現した。一方、同時期にBDレコーダーを発売したソニーはレコーダー製品を全てBDにシフトすることを表明しDVDへのハイビジョン記録という過渡的な機能を搭載していない。詳細はDIGA、BDZを参照。 東芝のHD DVDレコーダーのRD-A301(2007年12月発売)にも、同じくDVDにハイビジョン記録する機能がある。MPEG-4 AVCで圧縮した映像のほか、DRモード(MPEG-2 TS)をそのままDVDに書き込むこともできる。 ただし、これらの機能(DVDにハイビジョンを記録する機能)で記録されたDVDには既存のDVD-VideoフォーマットやDVD-VRフォーマットとの互換性が全くない。松下はBlu-ray Disc Associationが策定した「AVCREC」規格を採用し、東芝はDVDフォーラムが策定した「HD Rec」規格を採用する。どちらも既存のDVDプレーヤー・レコーダー等では再生できない。そのため今後BD/HD DVDが低価格化し、過半数が普及した後のサポートが懸念されている。 なお、AVCRECやHD Recのフォーマットによりハイビジョンを記録したDVDに従来のDVDビデオ機器での使用に互換性が全く無いのは、意図的にそうしたわけではない。従来のDVDビデオのアプリケーションフォーマットの規格にはハイビジョン映像の記録や再生を想定した技術が全く含まれていない(DVDのアプリケーションフォーマットを策定した当時はハイビジョン映像規格は存在しなかった)ため、機器側もハイビジョンの再生や記録を前提にした設計をしていない。そのため、どんな方法でハイビジョンを記録しても従来の規格を基に設計された機器での再生や記録は不可能となっている。「ハイビジョンを記録したDVD」とは、メーカーや規格を問わずDVDの器を利用して全く異なったアプリケーションフォーマットにより記録された光ディスクのことを意味する。
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