グレイル【GRAIL】
GRAIL
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/02 17:26 UTC 版)
GRAIL Gravity Recovery and Interior Laboratory | |
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所属 |
アメリカ航空宇宙局 (NASA) ジェット推進研究所 (JPL) |
主製造業者 |
ロッキード・マーティン マサチューセッツ工科大学 |
公式ページ | NASA - GRAIL |
国際標識番号 | 2011-046A |
カタログ番号 | 37801 |
状態 | 運用終了 |
目的 | 月探査 |
観測対象 | 月 |
打上げ場所 | ケープカナベラル空軍基地 |
打上げ機 | デルタII 7920-H |
打上げ日時 |
2011年9月10日 16時8分52秒(UTC) 2011年9月10日 9時58分52秒(EDT) |
軌道投入日 |
2011年12月31日 (GRAIL-A) 2012年1月1日 (GRAIL-B)[1] |
消滅日時 | 2012年12月17日(PST) |
物理的特長 | |
質量 | 132.6kg(乾燥質量) |
発生電力 |
太陽電池、リチウムイオン電池 計700W |
脚注:[2] |
GRAIL(英: Gravity Recovery and Interior Laboratory, グレイル)は、2011年に打ち上げられたアメリカ航空宇宙局(NASA)の月探査機。2機の探査機の軌道から月の重力分布を高精度で測定し、月の内部構造を、さらには月の歴史と進化を解明することを目標としている。ディスカバリー計画のミッションとして選定された探査機である。 2機の衛星の名前は学生からの一般公募で、GRAIL-AがEbb、GRAIL-BはFlowが選ばれた[3] 。
マサチューセッツ工科大学のMaria ZuberがGRAILの主任研究者で、ジェット推進研究所が計画を担当する。
重力分布の測定技術は地球観測衛星GRACEで使用されたものと似ており、探査機の設計はXSS-11を基としている[4]。
設計・運用
GRAILミッションは月の極軌道を周回する2機の探査機から構成される。各探査機は他方の探査機や地上施設からのテレメトリーを受信し、2機の間にある距離の差を測定することによって月の重力分布と地質構造を得る。
GRAILはデルタ IIによって2011年9月10日に打ち上げられた。2機の探査機は燃料を節約するため直接月へ向かわず、代わりに地球や月の重力を利用して飛行を続け[5]、グレイルAは2011年12月31日、グレイルBは2012年1月1日に月周回軌道に到達した[6][1]。1月17日、NASAは2機の探査機の愛称を「エッブ (Ebb)」「フロー (Flow)」とすることを発表した[7] 。
エッブとフローは軌道を修正した後、2012年3月8日から3ヶ月間の予定で科学観測を開始した[1][8]。5月29日、主要な探査が計画より早く終了し、探査機は搭載機器の電源をオフにして同年8月30日に始まる延長探査に備えることになった[8]。
2012年12月18日(日本時間)、残燃料が少なくなったことから両探査機について制御衝突による月面への衝突が実行された。GRAIL-Aについては日本時間で18日午前7時28分51秒、GRAIL-Bについてはその30秒後の29分21秒に、月面の北極付近のゴールドシュミット・クレーター近辺にある山の斜面に衝突して探査を終了した。なお、衝突した場所については、アメリカ初の女性宇宙飛行士であり、GRAIL計画でも教育用カメラの搭載に貢献するなど功績を残したサリー・ライドの名前をとり、「サリー・ライド衝突点」と名付けられている [9] 。
機体
- 大きさ:0.95m×0.76m×1.09m
- 重量:132.6kg(乾燥質量)
搭載装置
- Ka band Lunar Gravity Ranging System (LGRS)
- Radio science beacon (RSB)
- ムーンカム(MoonKam) - 月探査機のカメラを利用し、月面の写真を撮影する取り組み。日本の関西創価学園が参加している[10]。
参考文献
- ^ a b c “双子の月探査機「グレイル」、月周回軌道への投入に成功!”. アストロアーツ. (2012年1月5日) 2012年1月5日閲覧。
- ^ “The GRAIL Mission: A Fact Sheet”. Sally Ride Science (2010年). 2010年4月15日閲覧。
- ^ “Montana Students Submit Winning Names for NASA Lunar Spacecraft”. NASA 2012年1月18日閲覧。
- ^ Taylor Dinerman (2007年12月31日). “Is XSS-11 the answer to America’s quest for Operationally Responsive Space?”. The Space Review
- ^ “月重力測定の兄弟探査機「グレイル」打ち上げ成功”. アストロアーツ. (2011年9月12日) 2012年1月5日閲覧。
- ^ “NASAの月探査機が周回軌道に到着、地下構造の解明に期待”. ロイター. (2012年1月2日) 2020年10月21日閲覧。
- ^ “月探査機グレイルの2機の名前が「エブ」と「フロー」に”. 月探査情報ステーション. (2012年1月20日) 2012年12月18日閲覧。
- ^ a b “NASA Lunar Spacecraft Complete Prime Mission Ahead of Schedule”. NASA (2012年5月29日). 2012年6月24日閲覧。
- ^ “月探査機グレイル、月面に落下、落下場所は「サリー・ライド衝突点」と命名”. 月探査情報ステーション. (2012年12月18日) 2012年12月18日閲覧。
- ^ 『聖教新聞』2012年12月5日
外部リンク
「Gravity Recovery and Interior Laboratory」の例文・使い方・用例・文例
- 私はまず、この点をAmandaに確認します。
- 11月21日にHolyoke Bar and Grillで、Pete Laurenの退職パーティーが開かれることをお知らせします。11 月10 日までにお返事をください。
- 来月のロンドンへの出張のために、飛行機の便を予約して、Southland銀行の近くの宿泊施設を手配してもらえますか。
- 年次監査を行うために、Bradford and Partnersの会計士たちが10 月10 日の午前10 時に当社を訪ねてくる予定です。
- 一般に公開されたことのない、Ruth and Steve Whitmanの個人コレクションの絵画を含む、およそ120 点の作品が展示される。
- Ruth and Steve Whitmanを紹介すること。
- Conteeさんは、昨年Hope and Learnの会長に就任された、受賞歴のあるミュージカル女優さんです。
- Hope and Learnは遠隔地に学校を建設する資金を集める慈善団体です。
- Hope and Learnへの寄付は、この夜会の最後に集めます。
- 気をつけの姿勢で立つ (⇔stand at ease).
- 等位[対等]接続詞 《対等の語句を接続する and, but など》.
- 等位接続詞 《and, but, or, for など; ⇔subordinate conjunction》.
- 連結接続詞 《and など》.
- 【文法】 相関接続詞 《both…and; either…or など》.
- 蒸留酒, 火酒 《brandy, gin, rum, whiskey など》.
- 英国陸軍士官学校 《Berkshire の Sandhurst /sndhɚːst|‐həːst/ にある》.
- (英国の)運輸省. the Ministry of Education(, Science and Culture) (日本の)文部省.
- 中央裁判所施設 《London の Strand 街にある高等法院の建物》.
- 弱形 《and の /ən/など》.
- 《主に米国で用いられる》 = 《主に英国で用いられる》 the Committee of Ways and Means 歳入委員会.
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