6代目 B12型系(1985年 - 1990年)
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「日産・サニー」の記事における「6代目 B12型系(1985年 - 1990年)」の解説
デザイン、構造において1984年から1990年まで日産でライセンス生産を行っていたVWサンタナの影響を受け、品質・性能とも大きく向上を果たしたモデルである。ボディタイプは4ドアセダン、3ドアハッチバック(1.3L:303, 1.5L:305)、5ドアワゴン(カリフォルニア)。4ドアセダンとほぼ同じノッチバックスタイルを持った2ドアクーペは国内仕様のラインナップにはない。さらに、ボディ一体型のウレタンバンパー(上級モデルはカラードバンパー)を採用し、直線・平面基調の独特なデザインとなる。B11後期で一度消滅したサニーエンブレムが、丸円にSの文字をモチーフにした形に変わって復活。B13型前期まで踏襲された。車重はやや増加したが、ボディ剛性や品質面を改善した。この代から高張力鋼板および亜鉛ニッケル合金メッキを用いた防錆鋼板が用いられるようになった。この点ではデザインともどもVWサンタナの影響が強い。また、サニー初の4WDはパートタイム方式で、唯一セダンのみに設定されており、リアサスペンションもリバースAアーム式ストラットサスペンションとなっている。この代からホイールのPCDが100.0 mmになり、12インチホイール&12インチタイヤを装着した仕様が消滅した。海外でも前作B11型同様、北米は「セントラ」、メキシコでは「ツル」として販売。アジア圏でもタクシーなどで使われることも多く、香港・マレーシア・インドネシアでもタクシー車として重宝されていた。販売終了前月までの新車登録台数の累計は73万8396台 1985年9月 - B12型にモデルチェンジ。「トラッド・サニー」の愛称で呼ばれた。 1986年2月 - クーペの「RZ-1」(アール・ズィー・ワン)が追加された。シャシはセダン / ハッチバックと共通だが、外板の約70%は専用設計となり、鋭角的な独特のフロントマスクを与えられた。 1986年8月 - サニー初のDOHCエンジン搭載グレードであるセダン の「Super Saloon TWINCAM」、ハッチバックの「306 Rt」及び「306 TWINCAM NISMO」、RZ-1の「TWINCAM Type A / TWINCAM Type B」及び「TWINCAM NISMO」が新設定された。エンジンはCA16DE型。 1986年9月 - 4ドアセダン及びカリフォルニアにフルオート・フルタイム式4WD(ビスカスカップリング式四輪駆動方式)車を、4ドアセダンに「1500 Super Saloon E」を追加。同時期の月間販売台数ランキングで首位を獲得(その後、2016年11月のノート(E12型)まで日産車は月間販売台数ランキング首位を獲得することができなかった)。 1987年5月 - 4ドアセダンに「Elegant Saloon」を追加。 1987年9月 - マイナーチェンジ。外観では前後のデザインが大きく変更された。また1,500ccガソリン車のエンジンが「スーパー・インテークエンジン」と呼ばれる直列4気筒SOHC・12バルブのGA15型に変更された。1.3L車は従来どおりキャブレター仕様のE13S型のみ。これに伴いE15ETターボエンジン搭載車はモデル廃止。グレードは「1300 GL」及び「1500 GL」が「1300EX Saloon」及び「1500 EX Saloon」に改名。また、「1500 SGL」に代わって新たに「1500 SX Saloon」を設定。セダン及びカリフォルニアの「1500 Super Saloon」系に設定されたフルオート・フルタイム4WD車にはメカニカル式ABSがメーカーオプションで設定された。 1988年1月 - セダンのSuper Saloon系に「ツインエアロルーフ仕様」およびモータースポーツ向けの「1600 VR TWINCAM」をそれぞれ追加。エンジンは5速クロスミッション付きのCA16DE型を搭載した。同時に、マニュアルエアコンを標準装備した特別仕様車「1300 EX Saloon G」及び「1500 EX Saloon G」を発売。 1988年6月 - トリプルビスカス式4WD車を追加。同時に「1500 Super Saloon」及び「1500 Super Saloon E」をベースに後期型「Super Saloon TWINCAM」とほぼ共通のインテリアデザインを採用したほか、オートエアコンとマットガード、専用ホイールカバー、フロントサイドオーナメント、ゴールドエンブレム等を特別装備した特別仕様車「1500 Super Saloon TRAD」と「1500 Super Saloon E TRAD」を発売。車体色はクリスタルホワイトのみ。 1989年1月 - セダンを中心に一部改良(実質的には仕様変更扱い)。最終型となる。「1600 Super Saloon NISMO」および「1500 Super Saloon E NISMO」を追加。「Super Saloon」シリーズは装備の追加およびシート表皮等の変更に伴い「Super Saloon SPLEND」シリーズに改称。また、「1300 EX Saloon」及び「1500 EX Saloon」は外内装の仕様変更に伴いグレード名を「1300 EX」及び「1500 EX」にそれぞれ改称。これに伴い、グレード整理の対象として「1500 SX Saloon」が廃止された。 1989年5月 - セダンの「1500 EX」をベースにマニュアルエアコン、ホイールカバー、全席パワーウィンドゥ、電動リモコンドアミラー等を標準装備した特別仕様車「Elegant Saloon」発売。前期型以来、2年ぶりにグレード名が復活した。 ハッチバック 305e
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