2008年議会と特別会期
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「スティーブ・ベッシャー」の記事における「2008年議会と特別会期」の解説
2008年議会の議論の多くは、2008年から2010年に跨がる二年分予算の策定を中心としており、この期間には10億ドル近い歳入不足に陥ると予測されていた。ベッシャーは予算の問題が会期の多くの時間を費やさせたことに驚いたが、ベッシャーが議員を務めた20年前よりも議会は知事に依存しないようになったことを認めた。ベッシャーはこの会期で討議できなかった中で、幼児期教育と子供のための医療拡大とを優先事項に掲げた。 2008年2月15日、ベッシャーはケンタッキー州におけるカジノ・ギャンブルを認める公約にも上げていた法案を公表した。ベッシャーの計画には州内で12のカジノに免許を与える憲法修正を含んでいた。その内訳は競馬場のそれぞれに7カ所と、独立に追加される5カ所であり、その付帯法案で増加した歳入をどう使うかを規定していた。この計画が当初の反対に会った後で、下院指導者は憲法修正に盛り込むカジノの数を9カ所に減らした。下院議長ジョディ・リチャーズが提案した1つの案は、州営競馬場に5つのカジノ免許を与え、他に4カ所独立のカジノとするものだった。下院院内幹事で、議長代行のラリー・クラークが作成した競合案は、9つの免許を競合で与えるものであり、競馬場のどれも保証はされないというものだった。2月下旬、下院の選挙・憲法修正・政府間事項委員会がどの提案も本会議に提出することができなかった。翌日、下院議長のリチャーズは委員会からドッティ・シムズ議員を外した。シムズは自分が提案に反対票を投じたことで、リチャーズが仕返しをしたと主張したが、リチャーズはシムズが提案に賛成票を投じ、さらに反対票を投じると言ったので外したのだと言っていた。シムズの罷免の後に、委員会は修正案を通した。 カジノ議案は民主党が支配するケンタッキー州下院での票決まで進まなかった、この場合憲法修正を含む法案の通過には100票のうち60票の賛成票が必要とされた。2008年3月27日、ベッシャーはカジノを認める憲法修正のための提案は廃案になったと発表した。この会期で通過しなかったベッシャーの提案には、フレッチャー政権捜査の後でベッシャーが提案した倫理改革法、州の年金体系における予想される赤字を減らすための計画、紙巻きたばこの1箱当たり70セント増税案があった。州予算以外に議会がこの会期で通した主要法案は、家屋所有者と企業にエネルギーを効率的に利用させる優遇策、反いじめ法、動物虐待に対する厳罰化法があった。 議会会期の最終盤で、両院は憲法で義務づけられた会期末、4月15日正12時になるのを避けるために、12時前数分間で各議場の時計を止めるという議論の多い習慣に依存することになった。議会は休会前の4月16日深夜から午前1時の間に12の議案を通した。これら議案の中には、その後6年間で州の道路を建設するための予算を与え方向を示す下院法案79号が入っていた。この法案はその日遅くにベッシャーのところに届けられ、4月26日に拒否権を使われた。州議会は再招集してその拒否権を覆すことができず、上院議長のデイビッド・ウィリアムズが訴訟に訴えて、ベッシャーの拒否権は法案が通ってから10日以内に行使されなかったので無効だとした。ウィリアムズの理由付けは、議会記録により、法案が4月15日に成立したという事実に基づいていた。ベッシャーが逆提訴し、法案は実際には4月16日に通過したのであり、そのときからカウントすべきと主張した。2008年7月31日、レキシントン市の判事がベッシャー優位の判断を出し、法案を無効とし、議会は今後時計を止める習慣を使ってはならないと宣言した。会期が終わった後で通過した法案の有効性については裁定しなかった。 ベッシャーは、州議会が州恩給体系を強化するための行動をとれなかったことに不満であり、7月23日に特別会期を召集した。これは会期が終わった後で両院がある計画で合意に達したと、両院指導者が報告したあとのことだった。特別会期は5日間続いた。これは議会手続きを通じて法案を成立させる最小時間だった。
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