2000/200シリーズボディー
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「ハッセルブラッドのカメラ製品一覧」の記事における「2000/200シリーズボディー」の解説
1600F/1000Fシリーズ同様フォーカルプレーンシャッターを内蔵したボディで、このためレンズアダプターを介すれば世界の無数のレンズ会社から供給される各種のレンズが使用可能な汎用性の高い機種である。ただしシャッターの構造は電子制御式、厚さ0.014mmのチタン幕と非常に現代的な構成になっている。世評では「故障が多く、一旦壊れると修理代が高額である」という。レンズシャッターを内蔵していないFシリーズレンズ、および一部使用制限があるものもあるがシンクロコンパーレンズシャッターを内蔵するCシリーズレンズ、プロンターシャッターの内蔵されているCFシリーズレンズが使用できる。 2000FC(1976年または1977年3月発売) - ミラーはクイックリターン、フィルム巻き上げ後リターン、ミラーアップの三通り切り替えが可能。製造番号500001から。シャッターは、1600F,1000Fと同じサイズで、材質をチタニウムと替えた。14/1000mmに推延し、強度を付ける為に、波形状に型押しがされている。2000シリーズは優秀な専用レンズが出された事で、人気を得た。特に標準レンズが、2種類出され、CarlZeiss Planer80mm F;2,8とCarlZeiss Planer110mm F;2.である。特に、レンズシャッター組み込みの、CレンズやCFレンズにも有る、CarlZeiss Planer80mm F2,8は、後にCFEレンズになって統合されたが、Fレンズ専用の、CarlZeiss Planer110mm F2は、特に優秀なレンズで、デジタル化で製造中止になる迄、製造が続けられていた。 2000FC/M(1981年または1983年発売) - マガジンを外す時に、フォーカルプレーンシャッター幕が開いて、保護する機構を装備した。Cシリーズのレンズを使用する際はシャッターダイヤルをCに合わせてロックする。巻き上げクランクを起こした軸にミラープログラムディスクがあり、0(クイックリターン)、1(ミラーアップ、次の巻き上げで復元)、2(ミラーアップしたまま)から選択可能、さらにシャッターと関係なくミラーアップできるレバーがクランク下部にある。シャッターはチタニウム製。 2000FCW - (1984年発売) - チタニウム製のフォーカルプレーンシャッターの幕を、フィルムマガジンを外した時に、開いて幕を保護する機構が付けられた2000FC/Mに、専用のワインダーを取り付けられる様に改良した。フィルムの未露光,露光済みシグナルが取り付けられている最終モデル。2003FCWで、内面反射の防止と、ラバーの貼付けが行われ、アキュートマットスクリーンが、標準装備とされたが、内面反射のパルパスは後から貼付けが可能で、グリップのラバーも必要な時には後から貼付けが可能で、アキュートマットスクリーンも交換が可能であるので、露光済みか未露光かを表示するシグナルは、後付けが不可能である為、2003FCWが発売された後も、此の2000FCWの方が人気が高く、購入希望者が多く残る事になった。 2003FCW - (1988年発売) - 内面反射防止のバルパス材採用。マガジン非装着時に、シャッター幕保護幕が降りる。専用ワインダーを装着した場合には、秒1.3駒で連続撮影ができる。野生動物の撮影用に、三脚にセットし、離れた位置からリモートで、高速撮影が可能である事が、強みであった。ボディー下部にラバーを貼付け、グリップをし易くした。但し、此のモデルから、撮影が未露光か、撮影露光済みかのシグナルが廃止された。内面反射防止、ラバーグリップ、アキュートマットスクリーンは、後でメンテナンスの時に、必要に応じ実施可能であった。其の為、2000FCWの方が人気が高く、2003FCWは、2000FCWの購入が出来なかったカメラマンに購入された。205TCC発売の決定で製造中止になった。 205TCC横走りフォーカルプレーンシャッター式の2003FCWの後継機種として、(1991年発売) - TCCは「トーンとコントラストをコントロールする」の意でTTL開放測光スポットメーターを内蔵。4種類の撮影モードを持つ。電子制御式ラバーコーティング布幕フォーカルプレーンシャッターで、34分〜1/2000秒。Aモードは絞り優先AE。DモードはAモードと同様シャッターボタン半押しまたはセレクターダイヤル中央の赤いリングの測光ボタンを押すと測光値がロックされるが測光は継続され、ロックした値との差を表示し、予め使用フィルムのラチチュードを入力しておくとそれを超えた場合に警告が出る。Zモードはゾーンシステムに対応する。2本のブルーラインが入ったFEシリーズレンズと組み合わせて全機能可能になる。2本のブルーラインが入ったTCCフィルムマガジンと組み合わせるとマガジン側でフィルム感度のセットが可能。ワインダーTCCと組み合わせて秒1.3駒で連続撮影できる。CFシリーズレンズ、Cシリーズレンズも使用できるが絞り込み測光になる。メッツメカブリッツのSCAシステムに連動しTTL自動調光。 203FE(1994年発売) - 205TCCの露出計をスポット測光から部分測光に変更、それに伴ってZモードが省略されたモデル。シャッター速度は34分-1/2000秒。 201F(1994年発売) - 露出計を持たないマニュアル機。TTL自動調光。 205FCC(1995年発売)- 205TCCにオートブラケッティング機能を搭載した。Abモードは絞り優先AEでシャッターボタン半押しまたはセレクターダイヤル中央の赤いリングの測光ボタンを押すと測光値ロック、ワインダーと組み合わせてシャッターボタンを押しっぱなしにするとオートブラケッティングされる。 202FA(1998年発売)- 203FEと201Fの中間版。Abモード省略。Cシリーズ、CFシリーズ、CBシリーズなどレンズシャッター式のレンズは使用不可能になった。シャッター速度は34分-1/1000秒。
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