11代目 FL型(2021年 - )
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/11 04:10 UTC 版)
「ホンダ・シビック」の記事における「11代目 FL型(2021年 - )」の解説
11代目は2020年11月にプロトタイプが披露された後、2021年4月にプロトタイプのベースとなったセダンが先行でフルモデルチェンジ。遅れてハッチバックも同年6月にワールドプレミアされ、同年8月にフルモデルチェンジが発表された。なお、11代目ではセダンが米国での発売となり、日本では埼玉製作所完成車工場(旧:寄居完成車工場)の製造にてハッチバックのみが発売される。ハッチバックがワールドプレミアされた際には、「爽快シビック」のグランドコンセプトが掲げられた。 以降のホンダ車に導入される新世代コモンアーキテクチャー戦略「ホンダ アーキテクチャー」採用の第1弾商品となる。 フロントフェイスは基本デザインは共通となっているが、グリルのデザインが異なり、セダンが水平基調に対し、ハッチバックではハニカムメッシュとなる。サイドビューはセダン・ハッチバック共にベルトラインを低くして水平基調とし、視認性向上のため、ドアミラー(サイドミラー)の取付位置が10代目のフロントウィンドウ先端からドア上に移動された。リアのLEDコンビネーションランプはセダンとハッチバックで異なっており、ハッチバックではリッドランプを上下で光らせることで遠方からの視認性を高める"C"ライングラフィックスが採用されている。 ハッチバックのエンジンは10代目ハッチバックと同じ1.5L直噴VTEC TURBOのL15C型を踏襲しているが、加速時の応答性が向上され、高回転域におけるパワーを増大させた出力特性に改良。トランスミッションも10代目ハッチバック同様にCVTと6速MTの2種類が用意されており、CVTは改良されたエンジンに合わせて制御を変更。6速MTはシフトレバーをショートストローク化及び高剛性化された。セダンのエンジンも10代目同様、1.5Lターボと2.0L自然吸気(NA)の2種類が用意されている。 車載通信モジュール「Honda CONNECT(ホンダ コネクト)」が新たに標準装備され、最短1か月間から利用期間が選択可能なサブスクリプション型コネクテッドサービス「Honda Total Care プレミアム」に対応している。安全運転支援システム「Honda SENSING」は機能強化され、シビック初の渋滞運転支援機能「トラフィックジャムアシスト」が追加され、Honda車初となるアダプティブドライビングビームが採用された。BOSE社との共同開発による専用オーディオ「BOSEプレミアムサウンドシステム」も採用された。 フルモデルチェンジ時点ではガソリンモデルのみの設定だったが、2022年6月にe:HEVモデルが追加された。「シビックタイプR」は同年にフルモデルチェンジされる予定である。 2020年11月12日(現地時間) 11代目のプロトタイプのティザー写真と動画が公開され、Twitchの公式チャンネルで世界初公開することが予告された。 2020年11月17日(現地時間) 11代目プロトタイプのワールドプレミアを実施。 2021年4月29日(現地時間) プロトタイプのベースとなったセダンのフルモデルチェンジを発表。 2.0L車は「LX」と「Sport」、1.5L車は「EX」と「Touring」の各2つずつ、4つのタイプが用意される。 現地時間の同年6月16日に発売された。 2021年6月10日 11代目ハッチバックに関する情報をホームページ上に先行公開したことを発表。配信によるワールドプレミアの実施や同年秋の発売予定も併せて公表された。 2021年6月24日 配信によるワールドプレミアにて11代目ハッチバックを世界初公開。 2021年8月5日 日本でのフルモデルチェンジを発表(9月3日発売)。 10代目でのボディタイプ毎のモノグレード体系から刷新され、標準仕様の「LX」と上級仕様の「EX」の2タイプに細分化された。「LX」はスピーカーが8スピーカー(4スピーカー+4ツィーター)、コンビシートはブラックのプライムスムース×ファブリックとなる。「EX」では、LEDフォグライト、LEDアクティブコーナリングライト、運転席・助手席パワーシート、BOSEプレミアムサウンドシステム(12スピーカー)、リアベンチレーション、ワイヤレス充電器、専用インテリアが追加装備され、「Honda SENSING」にアダプティブドライビングビームを追加、LEDアンビエントランプがフロントドアライニングとフットにも追加、フルオート・エアコンディショナー(左右独立温度コントロール式)はプラズマクラスター技術搭載タイプに、コンビシートはブラック×レッドのプライムスムース×ウルトラスエードに、ルームミラーは自動防眩に、デジタルグラフィックメーターは10.2インチに大型化される。両タイプ共に6速MTとCVTが用意され、6速MTは本革巻シフトノブが、CVTはドライブモードスイッチ、本革巻セレクトレバー(「EX」はレッドステッチ付)、パドルシフトが備わる。なお、車両本体価格は同一タイプ内で6速MT・CVT共に同一の価格に設定されている。 ボディカラーは10代目ハッチバックからプラチナホワイト・パール(有料色)、クリスタルブラック・パール、ソニックグレー・パール(有料色)の3色を引き継ぎ、赤系はフレームレッドからプレミアムクリスタルレッド・メタリック(有料色)に、青系(有料色)はオブシダンブルー・パールからプレミアムクリスタルブルー・メタリックにそれぞれ入れ替えた。なお、プレミアムクリスタル系2色は10代目セダンに設定されていたボディカラーである。 日本向けは埼玉製作所寄居完成車工場での国内生産となる。 2021年10月8日 発売から約1カ月後の同年10月7日時点での累計受注台数が月間販売計画台数(1,000台)の3倍以上となる3,000台越えとなったことが発表された。 2022年4月14日 前述したe:HEVモデルを同年7月に発売するとともに、関連情報をホームページ上に先行公開したことが発表された。 2022年6月30日 e:HEVモデルを公式発表(翌7月1日発売)。タイプ名称は「e:HEV」となる。 エンジンにはアトキンソンサイクルに加え、燃料をシリンダー内に直接噴射する直噴システムを備えた2.0LのLFC型を採用。幅広い領域で燃焼ガス中の有害物質が抑制されるとともに、高トルク化とエンジンモードでの走行可能領域を拡大。PCU(パワーコントロールユニット)は軽量・高出力仕様を搭載し、IPU(インテリジェントパワーユニット)はリチウムイオンバッテリーに低全高の新型セルが採用され、車体の低重心化とボディの高剛性化、ガソリンモデルと変わらない居住性と荷室容量を実現するためリアシート下に配置された。使用燃料がレギュラーガソリンとなり、燃料消費率はガソリンモデルよりも性能が高く、2030年度燃費基準を達成している。 外観はフロントアッパーグリルとドアガラスまわりのサッシュをグロスブラック化し、ドアミラーもブラックで統一。デジタルグラフィックメーターは左側が指針表示のパワーメーターを採用したe:HEV専用仕様となり、ドライブモードには日本国内のHonda車で初となるパワーステアリングやステアリング、メーターの個別設定が可能な「INDIVIDUAL」モードが搭載された。
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