関係者との出会い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 07:58 UTC 版)
「水戸黄門 (パナソニック ドラマシアター)」の記事における「関係者との出会い」の解説
多くの場合、光圀一行が旅の途中で事件の被害者と出会う所から始まる。被害者との出会い方にはいくつかのパターンがあり、以下にその代表例を挙げる。 既に事件に巻き込まれ、悪人に襲われるなどしている被害者を、光圀一行が目撃し助ける。一行のうち、理由があって別行動をしている者(別ルートを旅する密偵、旅費を受け取りに行った助三郎など)が被害者を助け、光圀に引き合わせるパターンもある。 シリーズ第1話では、事件の被害者が自ら光圀一行の所(西山荘)に赴くパターンや、瀕死の被害者が光圀一行に後事を託して死ぬパターンもある。 事件が起きる前、光圀一行が偶発的に事件の被害者となる人物と出会う。その人物は既に何らかの問題を抱えている場合が多く、その問題が事件へと発展する。光圀が自ら旅先の有名な職人を訪れ、その職人が被害者となるパターンもある。その場合、職人は腕はいいが家族の意見に耳を傾けない頑固一徹者という設定が多い。また、他の職人たちや問屋の主人から多大な信頼を持つという職人の登場も多い。 他に光圀の旧知の大名や家老、助三郎や格之進の旧友の侍と出会うパターンもある。 一行に(病気やケガ・揉め事など)ちょっとした問題が起こり、それを助けた・関わった人物が被害者となるパターンもある。 光圀が助三郎たちと喧嘩し、単独行動中に出会った人物が被害者となるパターンもある。その場合、被害者は裕福そうな光圀の懐に目をつけた渡世人というパターンが多く、光圀を賭場へ連れて行くものの光圀が財布を持っていなかったため、最終的には2人とも身ぐるみ剥がされる(奪われた衣服・所持品などは、後に密偵が賭場に潜り込んでイカサマなどで取り戻す)という展開が多い。なお密偵が密かに単独行動中の光圀を警護しており、賭場に入った光圀をイカサマで勝たせる展開もある。 一行が故郷へ帰る旅人と意気投合し、共に目的地へ到着すると、旅人の近親者が既に事件に巻き込まれているパターンもある。 光圀一行が状況を察し、出会った被害者や近親者に事情を訊ねている最中に、悪徳商人や被害者の上司などの有力者が(手下や護衛を率いて)自ら被害者の下に現れ、被害者に最後通牒を突きつける(暴力に訴えてきた場合は、助と格が食い止める)。有力者が引き上げた後、事態に窮した被害者や近親者は光圀に詳しい事情を明かし、光圀が問題の解決を約束する。西村後期以降では、この時被害者が「そういや、御隠居様はいったいどのようなお方で?」や「御隠居さんはただの旅の者ではないでしょう?」など(場合によって、頑固な人物や風来坊などは「俺たちを助けている爺さんは一体?」や「爺さん、ただの町人だとは思えないが?」など)と訊ね、光圀が「ご覧の通り、お節介焼きのただの旅の隠居ですよ」「だから、ただのお節介焼きの田舎じじいですよ」「それは後で分かる事です」などと返すのが定番化した。 例外として「偽黄門」が登場するパターンもある。「光圀一行が身分を隠して訪れる」と噂されている地方で、一行とは無関係の老人と2人の青年が光圀一行と勘違いされるというもの。実はこの「偽黄門」には新しく光圀役に据える場合に光圀役にふさわしい俳優候補を決めるようなオーディション的な目的もあったという。事実、二代目の西村晃は東野時代に偽黄門を演じたことがあり、三代目の佐野浅夫は西村時代に偽黄門を演じていたことがある。なお、佐野の偽黄門はこれまでの偽黄門のパターンとは大きく異なり、最初から悪政を正すために「光圀が四国に入った」という噂を利用して偽黄門になりすますという明確な目的を持った老人(かつて悪政を行った家老を斬って逃亡した元宇和島藩士)の役で、これにたまたま光圀と別行動を取っていた助三郎と格之進が協力するという形だった。この際の佐野演ずる偽黄門は後に三代目光圀に就任した佐野の光圀像を彷彿とさせており、これまでの偽黄門たちの芝居じみた言い回しとは異なり、助三郎や格之進が感心するほどもっとも本物らしい振る舞いや言動となっていた。また、五代目の里見浩太朗も若い頃は何度か黄門の替え玉(変装して敵陣に乗り込む)を演じたこともあった。なお小松政夫は唯一複数回偽黄門としての出演経験があり、第20部、第21部、1000回スペシャルで計3回偽黄門として登場している(役柄としてはいずれも別人)。また、助三郎役の里見浩太朗やあおい輝彦、八兵衛役の高橋元太郎も光圀の替え玉として偽黄門に扮したこともある。また、第28部までは後代のレギュラー出演者もゲストとして出演したこともある(杉良太郎が初代助三郎を演じていた時に二代目助三郎役の里見浩太朗がゲスト出演するなど。また、せんだみつお、野村将希は除く)。 また、光圀一行の1人と瓜二つな人物が現れるという話もシリーズを通して複数回存在し、一例を挙げると「助三郎や格之進に瓜二つの侍(大名も含む)」「弥七と瓜二つの渡世人」「八兵衛に瓜二つの若旦那や大名」といったパターンが多いが、中でも光圀と瓜二つの人物の場合は「光圀以上に頑固でドケチな拝金主義の商家の大旦那」という設定がされている(これ以外には庄屋・農民・海賊の一味・侍というパターンもある)。一行がこの瓜二つの人物の身代わり・替え玉となって敵陣に突入するのも定番となっている。 1990年代前半ごろまでは、1シリーズに1話の割合で「偽黄門」「黄門のそっくりさん」というストーリーが放映されていた。こちらは、本物の光圀一行が地方でたまたま出会った小悪党やお調子者たちに「黄門様を演じるよう」頼まれ、宴をあげたり、ならず者の土地の権力者たちに一泡吹かせる、というもの。最後に実は本物の一行だと知って慌てふためき必死で許しを請うが、光圀は時に優しくユーモラスに「いやあ、なかなか楽しい酒の席でしたぞ」「お前さんの行いに免じて、これからは心を入れ替えて真面目に働く姿を、いつか見せてもらいますぞ」などと諭すという流れが定番だった。
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