路線転換から条約勅許へとは? わかりやすく解説

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路線転換から条約勅許へ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/25 23:55 UTC 版)

攘夷実行の勅命」の記事における「路線転換から条約勅許へ」の解説

その後攘夷実行破約求め勅書諸大名に発せられた。6月18日の「無二念打払令」や、西国諸藩攘夷督促する監察使」の派遣実際に派遣があったのは長州藩和歌山藩明石藩)などがその具体的内容である。7月23日には武家伝奏通じて京都守護職松平容保に、攘夷実行しない藩からは官位剥奪するという勅命伝えられた。関門海峡砲撃巡って長州藩対立した小倉藩に対して官位剥奪所領没収という朝廷処分8月にいったん決定された(実行されず)。 しかし、孝明天皇自身意思無関係に急進的な勅書が出ることを憂慮し8月18日急進的攘夷論公家朝廷中枢から追放する八月十八日の政変)。急進的攘夷派が計画した天皇大和行幸攘夷祈願後に天皇自らによる攘夷軍議を開く予定だった)も中止された。孝明天皇8月26日に、8月18日以前親書には信憑性問題があるものが含まれる26日以降真の勅書である)とする勅書発表し事実上攘夷勅命無効化した。文久4年1864年1月家茂再度上京した際には、「無謀攘夷は実に朕が好む所に非ず」という勅書薩摩藩意向反映したとされる)を出し天皇将軍が「父子」のように親密あるべき主張したまた、政令二途に関して同年4月20日幕府下した勅書において「幕府一切委任遊ばされ候事ゆえ、以来政令一途に出で人心疑惑生ぜず候様、遊ばされたく思し召し候」という見解示され朝廷から藩に命じることはしないとされた。 もっとも、政変時点では孝明天皇戦争は望まなかったものの、「攘夷自体放棄しておらず、一橋慶喜条約部分修正による横浜鎖港幕府内に提案して承認される幕府文久3年12月29日交渉に当たる使節団横浜鎖港談判使節団)を派遣したが、最初に訪問したフランスで交渉拒絶逢いそれ以上交渉断念して翌年7月日本戻ったこの間幕府横浜鎖港状態に置いた長州藩その後関門海峡封鎖継続して政局での主導権回復うかがったが、元治元年1864年7月実力行使及んだ禁門の変敗れ、これをきっかけに翌8月にイギリス・フランス・アメリカ・オランダの4カ国連艦隊から下関砲台への攻撃受けて降伏し攘夷戦争敗北した下関戦争)。その長州藩も、八月十八日の政変前の文久3年5月には井上聞多伊藤俊輔らを密航という形でイギリス留学させていた。これも前記周布政之助の「破約攘夷」論に沿ったのだった外国勢力下関攻撃背景には、横浜鎖港長州藩への報復によって断念させるという意図があった。幕府下関戦争直後横浜鎖港撤回決め各国公使伝えた諸外国側は、攘夷方針根源天皇朝廷にあるという認識立っており、翌慶応元年1865年9月家茂長州藩征討目的大坂滞在している折に、軍艦9隻を兵庫沖に派遣した上で条約勅許外国側は批准みなしていた)への圧力をかけ、幕府に対してはその回答期限提示した兵庫開港要求事件)。家茂条約勅許引き換え将軍職辞す後任一橋慶喜指名)という文書関白提出したが、これを見た慶喜関白評議開催求め公家武家による天皇臨席での2日間(2日目には在京有力藩士にも意見求めた)の討議結果10月5日天皇条約勅許した。これによって、条約勅許問題終結迎えた

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