路線近代化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/05 12:07 UTC 版)
「ブラチスラヴァ - ジリナ線」の記事における「路線近代化」の解説
国際輸送回廊の第五回廊支線(ブラチスラヴァ - コシツェ - ウージュホロド間)の一部として、ŽSRは国鉄路線網の最重要路線として位置づけており、2000年以降、路線の近代化工事を継続している。EUの投資も受けて主に曲線など高速化に適していない区間の新線建設による線形改良、運行管理および列車制御のETCS化、鉄道駅および鉄道停留場などの施設更新を行っており、総工費は約20億ユーロである。 このうちプーホウ - ブラチスラヴァ中央駅線トレンチーン鉄道駅周辺では、トレンチーン市街地のヴァーハ川を挟んだトレンチーン - トレンチ-ン=ズラトウツェ間について配線を改める新線が2013年2月に着工し、新橋梁が建設された。新線建設にともなう民家移転や地下道建設、沿線道路の移設工事も合わせて行われた。またトレンチアンスケボフスラヴィツェ - ノヴェーメストナッヴァーホムではヴァーハ川沿いの丘陵を貫くトゥレツキーウルフトンネル(1775 m)が2010年に着工し、最高速度200km/h走行も可能な規格の新線が2013年7月13日に供用を開始した。 クラリョヴァニ - ジリナ - プーホウ線ジリナ - ポヴァジュスカーテプラー間では2014年、ジリナ組成駅構内の工事から着工した。4.1kmの新線を含む工区長22.702kmでは、軌道延べ50.613kmを再敷設したほか、新型分岐器44器を設置。また鉄道旅客用および一般向けの地下道や道路橋などを建設し、2018年2月に完工した。信号装置更新やETCSの導入も合わせ、列車最高速度が120km/hから160km/hに引き上げられた。 路線近代化の最終工区となる同線ポヴァジュスカーテプラー - プーホウ間の新線建設工事が2022年5月に完了する予定で、のちジリナ - ジリナ組成駅間のブダチーン短絡線を含むジリナ - モスティウヤブルンコヴァ鉄道線との分岐部分の近代化工事が2024年まで行われる予定である。 工区ごとの着工および供用開始の時期は次の通りである。起終点の順は線路状況表(TTP)の規定による。 工区区間長着工供用開始プーホウ - ブラチスラヴァ中央駅線 トルナヴァ – ブラチスラヴァ=ラチャ間 シェンクヴィツェ (場外) – ブラチスラヴァ=ラチャ 13.4 km 2002年3月 2006年9月 ツィーフェル – シェンクヴィツェおよびトルナヴァ – ブラチスラヴァ=ラチャ間の各駅場内 22.4 km 2004年7月 2008年9月 トルナヴァ (場外) – ツィーフェル 5.8 km 2000年3月 2001年6月 プーホウ - ブラチスラヴァ中央駅線 ノヴェーメストナッヴァーホム – トルナヴァ間 ピエシュチャニ (場外) – トルナヴァ (場外) 33 km 2004年10月 2008年3月 ノヴェーメストナッヴァーホム (場内) – ピエシュチャニ (場内) 20 km 2006年3月 2009年3月 プーホウ - ブラチスラヴァ中央駅線 プーホウ – ノヴェーメストナッヴァーホム間 トレンリアンスケボフスラヴィツェ (場外) – ノヴェーメストナッヴァーホム (場外) 4.5 km 2009年9月 2013年5月 トレンチーン=ズラトウツェ (場外) – トレンリアンスケボフスラヴィツェ (場内) 12.9 km 2009年9月 2013年5月 トレンチアンスカテプラー (場外) – トレンチーン=ズラトウツェ (場内) 12.2 km 2012年10月 2017年12月 イラヴァ (場外) – トレンチアンスカテプラー (場内) 11.4 km 2009年11月 2014年7月 ベルシャ (場外) – イラヴァ (場内) 12.2 km 2009年11月 2014年7月 プーホウ(場内) – ベルシャ (場内) 9.7 km 2012年7月 2015年11月 クラリョヴァニ - ジリナ - プーホウ線 ジリナ - プーホウ間 ポヴァジュスカーテプラー (場内) – プーホウ (場外) 15.8 km 2016年9月 2022年5月(予定) ジリナ (場外) – ポヴァジュスカーテプラー (場外) 22.7 km 2014年1月 2018年2月 2012年から2014年にかけて改築工事が行われたトルナヴァ鉄道駅構内と駅輸送事務所制御タワー(2019年) トレンチーン鉄道駅ブラチスラヴァ方の曲線解消のため新線化されたヴァーハ川橋梁。左上がトレンチ-ン=ズラトウツェ鉄道駅構内である。左端は旧橋梁、手前はトレンチーン - ヒノラニ鉄道線(2018年) 近代化されたポヴァジュスカービストリツァ鉄道駅構内(2021年) 現在の当鉄道線区間におけるZSSK運行の地域輸送列車に使用されているZSSK661系交直流電車(トレンチーン鉄道駅、2021年)
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