袁氏
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/18 16:06 UTC 版)
袁 | |||||||||||||||||||||||
![]()
袁の字の小篆(1世紀)
|
|||||||||||||||||||||||
中国語 | |||||||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
中国語 | ユエン | ||||||||||||||||||||||
繁体字 | 袁 | ||||||||||||||||||||||
簡体字 | 袁 | ||||||||||||||||||||||
|
|||||||||||||||||||||||
朝鮮語 | |||||||||||||||||||||||
ハングル | 원 | ||||||||||||||||||||||
漢字 | 袁 | ||||||||||||||||||||||
英語 | Won, Wŏn, Weon, Woon, Wone, Wun, One |
袁(えん)氏は、漢姓の一つ。
中国
袁(えん)氏は、中華圏の姓の一つ。河南省を発祥の地とし、四川、華北、江南にかけて幅広く分布する。
袁姓を名乗るのは漢民族だけではなく、非漢族の人々の姓としても珍しくない姓である。漢代には早くも四川の非漢族で袁姓の首長が現れており、また清代以降の満洲旗人にも袁姓を名乗る氏族が見られる。現在の中華人民共和国において袁姓の人口はおよそ650万人であり、総人口のおよそ0.5%を占める大族である。2020年の中華人民共和国の統計では37番目に多い姓である[1]。一方、台湾の2018年の統計では第93位で、21,812人がいる[2]。
起源
- 嬀姓袁氏(陳氏)
歴史
袁姓の人間が歴史上で数多く活躍し始めるのは前漢の頃からである。右扶風安陵県の人袁盎は直言で名を馳せ、後に起きた呉楚七国の乱の鎮圧に一役買った。漢代には陳郡の隣の汝南郡を本拠地とし、陳郡袁氏の同族を称する汝南袁氏が台頭した。汝南袁氏は中央政界の名門として4世代で5人の三公を輩出したが、後漢末の動乱で一族の高官が次々に非業の死を遂げ、更に地方で群雄として台頭していた袁紹・袁術が相次いで没落するに及んで歴史の表舞台から姿を消した(但し、袁術の子孫は孫権に仕えた)。一方の陳郡袁氏は陽夏、扶楽など複数の家系に分かれて有力な貴族家門として着実に成長し、六朝時代から唐末の9世紀頃まで名門貴族として繁栄した。
その後も宋代の記録で約26万人、明代の記録で約53万人と着実に拡大し、現在では台湾も含めた中国各地に広がっている。
著名な人物
- 袁噲 - 前漢の政治家。周勃の友人。
- 袁盎 - 前漢の政治家。袁噲の弟。呉楚七国の乱の鎮圧に貢献したが、戦後、皇太子に立てるのを反対された梁王劉武により暗殺された。
- 袁种 - 前漢の政治家。袁盎の兄の子。呉に赴任する袁盎に忠告した。
- 袁安 - 後漢の政治家。公平な政治で評価され、子孫が繁栄した。
- 袁紹 - 後漢末の軍閥。官渡の戦いで曹操に敗れた。
- 袁術 - 後漢末の軍閥。袁紹の従弟もしくは弟。皇帝を自称したが、曹操により滅ぼされた。
- 袁渙 - 後漢末期の政治家。
- 袁宏道 - 明代後期の詩人。
- 袁崇煥 - 明末の軍人。諸葛亮と同格とも言われた逸材だったが、崇禎帝に疑われ殺された。
- 袁枚 - 清中期の詩人。元々は科挙で合格した政治家だった。
- フミンガ - 清末の軍人。本名は袁世福で、袁崇煥の7世の孫。清の漢軍正白旗人に属した。
- 袁世凱 - 清末民初の軍人、政治家。中華民国の大総統、中華帝国の皇帝に即位した。
- 袁隆平 - 交雑水稲の父。
- 袁偉民 - バレーボール中華人民共和国女子代表監督として第23回夏季オリンピックロサンゼルス大会で優勝。
- アニタ・ユン(袁詠儀) - 香港の女優。
朝鮮
袁(ウォン)は、朝鮮人の姓の一つである。2015年の国勢調査による大韓民国内での人口は498人[3]。
著名な人物
![]() |
この節の加筆が望まれています。
|
氏族
氏族(本貫) | 始祖 | 人数(2015年)[3] |
---|---|---|
比安袁氏 | 415 | |
城南袁氏 | 7 | |
星州袁氏 | 23 | |
漢陽袁氏 | 6 |
脚注
関連項目
袁氏
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 15:14 UTC 版)
「三国志 Three Kingdoms」の記事における「袁氏」の解説
袁紹(えん しょう) 演:許文広(シュー・ウェングァン)(中国語版)、声:菅生隆之 十八鎮諸侯の一人。普段は勝利を確信するまでは決して行動せず、優柔不断と揶揄されるが、一度決めれば驚くほど大胆で、一度頭が回ればどの諸侯よりも聡明。劉備は「奸賊にして明主、兵法家である」と評した。 董卓との戦いでは、孫堅の推薦で他の十八鎮諸侯からの支持を受け、連合軍の盟主となるが、性格故に勝機を逃した。 曹操軍との最終決戦官渡の戦いでは、大敗北を喫することになり、袁氏衰退の道を歩むことになるが袁紹死亡から息子たちの覇権争いまでは描かれていない。 許攸(きょ ゆう) 演:許毛毛(シュー・マオマオ)、声:池田ヒトシ 袁紹の参謀。本作では沮授が未登場のため、田豊に次ぐ側近の1人として描かれ、劉備との親交も深い。 優柔不断な袁紹にも献身を尽くしたが疑いをかけられたことで見限り、旧知の曹操に寝返る。戦功を鼻にかけ横柄な態度を見かねた許褚に首をはねられた。 田豊(でん ぽう) 演:徐濤、声:佳月大人 袁紹の参謀。 策を献じるが用いられず、投獄される。兵の士気を乱したとして自害を命じられる。許攸とはあまり仲が良くなかった。 袁譚(えん たん) 演:柳龍、声:佳月大人 袁紹の長子。 袁熙(えん き) 演:藍天、声:大羽武士 袁紹の次子。 袁尚(えん しょう) 演:韓文亮、声:林和良 袁紹の末子。袁譚や袁熙とは異母兄弟。 郭図(声:高山春夫) 顔良(声:星野充昭) 文醜(声:阪口周平) 袁術(えん じゅつ) 演:閻沛、声:辻親八 十八鎮諸侯の一人。袁紹の従弟であり、表面上は友好的だが水面下で暗闘を繰り広げている。 孫策の才に惚れ込み寵愛し、養子としようするが、孫策の願いを聞き入れ、孫堅の旧臣であり黄蓋、程普、韓当を連れて行かせ、兵馬を貸し与え、孫策より伝国璽を手に入れ帝位を僭称する。
※この「袁氏」の解説は、「三国志 Three Kingdoms」の解説の一部です。
「袁氏」を含む「三国志 Three Kingdoms」の記事については、「三国志 Three Kingdoms」の概要を参照ください。
固有名詞の分類
- >> 「袁氏」を含む用語の索引
- 袁氏のページへのリンク