現代におけるガンディーとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 現代におけるガンディーの意味・解説 

現代におけるガンディー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 05:20 UTC 版)

マハトマ・ガンディー」の記事における「現代におけるガンディー」の解説

現代においてガンディー世界的に敬慕対象となっている。 ロンドンタヴィストック・スクウェアには1968年ポーランド人彫刻家作品であるガンジー像が建立された。2015年にはウェストミンスター連合王国最高裁判所前のパーラメント広場英語版)にも銅像建立された。マラウイ共和国でも建立進められている。 アーメダバードには、ガンディー1930年まで修行活動した施設「サバルマティ・アシュラム」が現存しており、インド国内外から多く来訪者がある。2017年6月創設100周年記念式典には、インドナレンドラ・モディ首相出席した首都ニューデリーには、ガンディー荼毘付された場所に廟(ラージ・ガート)が建てられており、2018年1月30日没後70年追悼行事にはモディ首相らが参列したまた、これらの顕彰施設代表者らでつくるガンディー研究評議会活動している。このガンディー廟には日本からは天皇・皇后皇太子夫妻時代含めて二度訪問している。 ただ独立から半世紀以上経ちガンディーならびに彼の思想インド社会一般および国際社会において、往時のような無批判賞賛という扱いは受けなくなってきている。 独立20年近くの期間にも渡って国民会議インド全土政権の座を握り続けていられたのは「独立の父」ガンディー威光によるところも大きくそれゆえ独立後間も無く暗殺されガンディー殊更に神格化されてきたとも言えるしかしながらガンディー後継者とされた独立初代首相ネルーは、経済政策の上ではガンディー主義(Gandhism)に真っ向から対立するネルー主義(Nehruvism)開発経済体制導入し生前ガンディー反対していた産業機械化工業化積極的に推し進めたこのためインド多く人々ガンディーを「国家独立導いた偉大な人物」として表向きには称える一方、その反面では彼の人物像やその思想に対して時代遅れ非現実的」という評価下す風潮顕在化してきた。 ネルー独立直後イギリス政府高官に「ガンディーはあくまでインド引き裂いてならないという。しかしイスラーム教徒は我々がいかなる妥協示して自分達の国家をつくると言って譲らないインド各地起きている血塗れ惨劇エスカレートするばかりである。我々は敢えて頭痛から逃れる為に、頭を切り落とさなければならない最早ガンディーのような中道的な立場非現実的であり、残念ではあるが、ガンジーは今政治の中心から逸れてしまっている」と述べたように、当時から現在までイスラム教徒と他教徒との争い顕在化しており、そうした実態結果的に無視するとなった宥和政策も、民衆感情反するものであったまた、暗殺犯のゴードセーを英雄視するヒンドゥー原理主義者もいる。 そのような状況の中、新たな形でのガンディー再考試み映画演劇など分野なされてきている。なかでも現在インドで最も注目集めているのが、2006年インド公開された『Lage Raho Munna Bhai』(लगे रहो मुन्नाभाई, ラゲー・ラホー・ムンナー・バーイー)というヒンディー語映画である。作品中ガンディーは、主人公である街のヤクザ者にだけ見え存在として登場しDJとしてラジオ電話相談をする事になった主人公の口を通して街の人々様々なアドバイス与えている。 この作品は、いくつも批判呼び起こしながらも、人々新たな角度からガンディーについて考え直す大きな契機作り出す事に成功し娯楽作品としての大ヒット合わせて大きな注目浴びた。特にこの映画中で提唱された「ガーンディーギリー」(गांधीगिरी, Gandhigiri)という言葉は、ガンディー主義意味する旧来の「ガーンディーヴァード」(गांधीवाद)という言葉帯びていた、「理念的過ぎて現実的ではない」というイメージ払拭する役割果たしにわかにインドでの流行ともなっている。 2018年には、ガンディー黒人に対して差別的だったという理由アフリカ各地抗議行動広まったインドの大統領からアフリカガーナ首都アクラにある名門ガーナ大学ガンディー像は、設置から2年後撤去された。

※この「現代におけるガンディー」の解説は、「マハトマ・ガンディー」の解説の一部です。
「現代におけるガンディー」を含む「マハトマ・ガンディー」の記事については、「マハトマ・ガンディー」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「現代におけるガンディー」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「現代におけるガンディー」の関連用語

現代におけるガンディーのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



現代におけるガンディーのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのマハトマ・ガンディー (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS