現代におけるトリエント・ミサの位置づけとは? わかりやすく解説

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現代におけるトリエント・ミサの位置づけ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/17 06:04 UTC 版)

トリエント・ミサ」の記事における「現代におけるトリエント・ミサの位置づけ」の解説

第2バチカン公会議以降カトリック教会におけるトリエント・ミサは、1984年発表され典礼秘蹟省書簡『クアットル・アビニク・アンノス』(Quattuor abhinc annos) と1988年教皇使徒書簡エクレジア・デイ』(Ecclesia Dei) に示されていた通りトリエント・ミサ挙げる為の規制定められていた。 2007年7月7日教皇ベネディクト16世自発教令『スンモールム・ポンティフィクム』(Summorunum Pontoficum)を発表しそれまでの『クアットル・アビニク・アンノス』と『エクレジア・デイ』に定められトリエント・ミサ挙行に関する規定をより寛大なものへと変更した。 『クアットル・アビニク・アンノス』では、各教区において司教が、信徒要望があったときにトリエント・ミサ許可する権限与えるとしている。 『エクレジア・デイ』では、「伝統あるトリエント・ミサに対して現代においても常に敬意払われなければならない」と教皇述べている。1962年版トリエント・ミサをたてる許可教皇庁から直接与えられるだけでなく、各地域司教にも許可する権限がある。実際現代でも多く申請があり、許可与えられている。教皇庁許可のもとにトリエント・ミサをたてている団体所在地リストは「ウナ・ヴォチェ」というグループウェブサイトから知ることもできる。 『スンモールム・ポンティフィクム』では、「聖ピオ5世発布し福者ヨハネ23世あらため発布したローマ・ミサ典礼書」が決し廃止されていないこと、その挙行が自由であることが確認された。この自発教令重要な点次の通りである。 ミサ典書について 聖ピオ5世発布し福者ヨハネ23世あらため発布したローマ・ミサ典礼書…このあがむべき古くからの典礼使用に対してふさわしい敬意払われなければならない。(第1項福者ヨハネ23世によって発布され決し廃止されたことのないローマ・ミサ典礼規範に従って教会典礼特別な形式としてミサいけにえを行うことは許される。(第1項ラテン典礼カトリック教会司祭は皆、教区司祭修道司祭別にかかわらず過越聖なる3日間を除くすべての日に、1962年教皇福者ヨハネ23世発布したローマ・ミサ典礼書と、1970年教皇パウロ6世発布したローマ・ミサ典礼書のいずれをも用いることができる。いずれのミサ典礼に従ってこのような典礼を行うにせよ、司祭はそのために使徒座ないし自らの裁治権者から許可を得る必要はない。(第2項信者も、上記2項述べたミサにあずかることができる。(第4項) 修道会が、修道院してまたは「共同体」として、自分たちの礼拝堂で、 1962年発布されローマ・ミサ典礼に従ってミサを行うことを望むなら、それは許される。(第3項その他の秘跡に関する典礼について 小教区主任司祭は、すべてのことがら十分に考慮した上で霊魂の善益が求め場合に、洗礼結婚、ゆるし、病者の塗油秘跡執行する際に、以前典礼使用する許可与えることができる。(第9項 §1) 裁治権者は、霊魂の善益が求め場合に、以前ローマ司教典礼書を用いて堅信秘跡授け権能与えられる。(第9項 §2) 叙階された聖職者は、1962年発布され福者ヨハネ23世ローマ聖務日課用いることもできる。(第9項 §3) 地区治権者は、適切と考え場合に、以前ローマ典礼形式に従って典礼を行うために、教会法518条に基づく属人小教区設立するか、教会主管司祭ないし団体司祭任命するべきである。(第10項) 2011年5月13日には、自発教令『スンモールム・ポンティフィクム』の適用に関する指針『ウニヴェルセ・エクレジエ』(Universae Ecclesiae) が発表された。この指針は、エクレジア・デイ委員会委員長であるレバダ枢機卿署名し教皇ベネディクト16世承認している。その要点次の通りである。 トリエント・ミサ廃止することは絶対に出来ない。「前の世代が神聖なものとして持っていたものは、私達にとってもまた神聖であり、偉大なままです。それ故、それが突然全く禁じられるなどということはあり得ませんし、また有害であると考えられることさえあり得ません。」(第7項) ローマ典礼様式の特別形式挙行をする権能は、全ての司祭与えられている。「自発教令『スンモールム・ポンティフィクム』の条項により、そのようなミサ挙行するために教区長又は上長からのいかなる別の許可を必要としない。」(第23項) 堅信聖務日課儀式書の古い形式自由に使うことができる。(第29項、第32項および第35項)

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