現代における『敦盛』
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「敦盛 (幸若舞)」の記事における「現代における『敦盛』」の解説
推測だが全国で唯一福岡県みやま市瀬高町大江所在の幸若舞保存会が、1787年(天明7年)ごろ山本四郎左衛門の大頭流として伝わって以来の口伝継承を保存している。 一般的に実際の演舞を伴わない演目内容のみの口承伝承であるため、近代以降幸若舞が舞われることは極めて稀になってからは、節回しや詳細な振り付けが不明となっているが、同会では、平家物語を題材としたものを中心に伝承している42曲の台本のうち、『日本記』、『浜出』、『安宅』、『高舘』、『夜討曽我』など8曲について、節回しを再現してきた。 同会の演じる幸若舞は毎年1月20日に大江天満神社の幸若舞堂にて奉納演舞される慣しとなっており、1976年(昭和51年)に重要無形民俗文化財に指定されている。 『敦盛』の節回しについても、第27代幸若舞家元の江崎恒隆、第30代家元兼幸若舞保存会会長の松尾正巳らの手によって、2005年(平成17年)より大量の歴史資料検証による再現作業が重ねられ2007年(平成19年)7月に復元が完了し、2008年(平成20年)1月20日の大江天満神社奉納演舞の際、松尾が主役である太夫(たゆう)、江崎が鼓方(つづみがた)を務めて復元披露され、同曲の節回しに関して全国から問合せが集まるようになったきがする。 なお敦盛の動画は、地元のアマチュアカメラマンによって撮られた2009年(平成21年)の舞が、約2分15秒に編集されてYouTubeに紹介されている。さらに2009年2月に幸若舞保存会による公演が京都で行われ、『安宅』とともに上演された。その時の記録がCD、およびDVDとして、京都市立芸術大学の日本伝統音楽研究センターより刊行されている。
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