王政復古と神仏判然令とは? わかりやすく解説

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王政復古と神仏判然令

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/27 04:39 UTC 版)

神道の歴史」の記事における「王政復古と神仏判然令」の解説

1867年慶応3年)、王政復古の大号令が発せられた。これは、岩倉具視ブレーンであった国学者玉松操起草したもので、「神武創業」の理念掲げられた。政府はまず、祭政一致天皇親政目標として神道重視し神祇官復活させて太政官と並ぶ組織とした。神祇官には、「宣教使」という役職置かれ大教宣布の詔に基づき神道布教が行われた。また、翌年3月28日には神仏判然令を発令し別当社僧といった形で神社祭祀に関わってきた僧職に対して還俗して神職となるよう通達し大菩薩権現号などの仏教的神号廃止や、神社内の仏像仏塔などの仏教的事物別の寺へ移すことなどを命じた。しかし、排仏思想の強い平田派国学影響受けていた明治政府下級役人や、江戸時代寺請制のもと支配的な地位にあった寺院反感持っていた神職や一部の民衆が、神仏分離現場において神仏分離令拡大解釈し、寺院破壊仏像廃棄など過激な廃仏毀釈を行う状況になった明治政府は、6月22日に「神仏分離廃仏毀釈に非ざる旨の達」を通達して廃仏毀釈停止するよう求め1871年明治4年)に「古器旧物保存方」を制定し廃仏毀釈沈静化向かったが、短期間ながらも大規模に行われたため、仏教美術多く失われてしまうことになったまた、修験道陰陽道なども廃止され1870年明治3年)に陰陽寮廃止されたことで、陰陽師民間宗教者となり、修験道1872年明治5年)に廃止され修験者民間宗教者となるか真言宗天台宗どちらか所属することとなった。 さらに、古代社格制度参考近代社格制度導入され、各神社公的な社格付け行われた公的な性格与えられ官社と、それ以外諸社大きく分類され官社祈年祭新嘗祭例祭に際して国庫から幣帛奉られる官幣社と、国庫からそれが奉られる国幣社分かれた。さらに、官国幣社ともに大社中社小社区分され伊勢神宮はこれらの社格別格上位位置づけられた。諸社に関しては、府県住民が敬うべき府社県社郷村住民が敬うべき郷社村社、いずれにも該当しない無格社分けられそれぞれ地方長官管轄となった祭祀制度整備進み1875年明治8年)に式部寮達「神社祭式」が制定され、はじめて全国神社祭式統一された。この法令により、各神社祭典における参向者や儀式次第定められ開扉献饌、献幣、祝詞奏上玉串拝礼、撤幣、撤饌閉扉に至る次第確定した1907年明治40年)には内務省より「神社祭式行事作法」が発せられてそれぞれの神社祭式行儀礼法統一された。さらに、1914年大正3年)には勅令第9号により「官国幣社下神祭祀令」が公布され神社祭典大祭祈年祭新嘗祭例祭遷座祭臨時奉幣祭)、中祭歳旦祭元始祭紀元節祭天長節祭・明治節祭・その他神社に特別の由緒持つ祭祀)、小祭(その他)に区分された。さらにその細則として「官国幣社下神祭式」が定められた。なお、皇室祭祀については「皇室祭祀令」及びその附式、神宮祭式については「神宮祭祀令」及び「神宮明治祭式」により定められた。また、天皇践祚即位礼大嘗祭、及び立太子礼については登極令立儲礼により定められた。

※この「王政復古と神仏判然令」の解説は、「神道の歴史」の解説の一部です。
「王政復古と神仏判然令」を含む「神道の歴史」の記事については、「神道の歴史」の概要を参照ください。

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