古器旧物保存方
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古器旧物 日本における最初の文化財関連法令と見なされるのは1871年(明治4年)の太政官布告「古器旧物保存方」(こききゅうぶつほぞんかた)である。この布告に基づいて近畿地方を中心とした社寺等に提出させた「古器旧物」の目録を元に、翌1872年(明治5年)5月から10月にかけて日本初の文化財調査とされる壬申検査が実施された。ちなみに「壬申」は1872年(明治5年)の干支であり、「検査」は現代日本語の「調査」に相当する。この壬申検査には文部官僚の町田久成(東京国立博物館の初代館長)、蜷川式胤のほか、油絵画家の高橋由一、写真師の横山松三郎らが記録係として同行した。 宝物 1888年(明治21年)には宮内省に臨時全国宝物取調局が設置された。局長は後に国立博物館総長となる九鬼隆一であり、係官には近代日本美術史に大きな足跡を残した岡倉覚三(天心)やアーネスト・フェノロサも名を連ねていた。ここで言う「宝物」は文化財保護法における「美術工芸品」に相当し、有形文化財のうち建造物を除いたものである。
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