特殊船
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 07:37 UTC 版)
練習・調査船航海練習船船員になろうとする者が、航海の実習訓練をするための船。船員養成機関が運用する。帆船と汽船(動力船)がある。漁業従事者の実習訓練をするための船は漁船に分類される(漁業練習船、漁業実習船)。 調査・観測船海洋調査船海洋の科学調査を行う船 気象調査船測量船水深や海流、水質等を搭載する測量機器により測る船のこと。日本では海上保安庁が保有運用している。 警備・救難船巡視船沿岸警備のための船艇のことで、密輸や密入国、海賊行為の取り締まり、海難救助を主な任務とする。国・地域によって担当する組織が軍事、準軍事、警察と違いがある。日本では巡視船の管轄官庁は国土交通省である。 救難船救命艇海上事故から避難するための小型の船。エンジンを備えて自航できるものとオールやパドルのみのものがある。救命いかだは船ではないがエンジンを持たない救命艇と同じに扱われる。 作業用船(作業船)工作船本来は甲板上に大型の起重機を複数設置し、艦艇や船舶の軽微な補修作業をドック入りさせなくとも行えるリペアー・シップのこと。近年、他国への破壊活動を行う工作員を輸送する小型の船も、この呼び方をされるようになった。 砕氷船(アイスブレイカー)極地など氷海や凍結河川を自力航行し、航路啓開を目的とする船。強力な機関と船体を備え、周囲を氷に閉ざされても薄い氷であれば割り進み、ある程度の厚さであれば船首と船尾を上げ下げし、船体の重さで氷を砕き低速での移動が可能である。厚すぎる氷に閉じ込められても、舷側が斜めになっていて潰されない工夫がある。商船の砕氷船も砕氷タンカーのように多数存在する。 敷設船海底ケーブル敷設船など。 浚渫船 海底資源掘削船 作業台船 起重機船大型のクレーンを搭載したクレーン船で、海難救助や建設工事等で使用される。 引き船、曳き船(タグボート)狭隘海域・狭小水路・港湾内において大型船舶が航行または離着岸する際の座礁や衝突を回避するために曳航または押航する船。前述のはしけを引くためにも使う。 特殊業務用船舶水先船、水先案内船 (パイロット・ボート)水先案内人(パイロット)を、誘導する船まで運びまた戻すための船。水先案内船が案内をするわけではない。 灯船 消防船火事を消火するための船。消火専用の強力なポンプを備えて海水を高圧にし、放水銃により火元等に放水する。特に専用に開発された消防船では双胴船体に高い塔を備えて高所より放水するものがある。日本では海上保安庁や地方自治体の消防局、民間の会社が所有運航している他、同等の機能を備えたタグボートも多数存在する。 検疫船 無線中継船 灯台補給船 灯台見回り船 病院船(ホスピタルシップ)傷病者の治療と移送を目的とする船。医療設備と多くの病床を備える。軍用のものは軍艦となる場合がある。 その他給水船、給油船 ほか各種艀(はしけ、バージ)河川交通や港湾運送のための平底の貨物船。動力を持たない場合(非自航)が多いため、他船に曳かれたり押されたりして航行する。 バージキャリア貨物搭載用のはしけ(バージ)を数十艇搭載して運ぶ船 プッシャーバージはしけを押す船。特にはしけをいくつも繋げて押すものはバージ・ラインと呼ばれる。プッシャーバージには大洋を渡る数万トン級のオーシャン・バージもある。 舟艇プレジャー・モーターボート、快遊船(プレジャーボート)私人が所有し、趣味のために使用されるもの。商行為に使用されないものであるが、船舶法第35条によりその準用を受ける。 帆艇ろかい船 係留船 特殊水上装置 その他の特殊用船舶エアクッション艇(ホバークラフト)揚陸艇などに利用されている。 水中翼船 潜水艇 無人水中探査装置
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