水野家の時代とは? わかりやすく解説

水野家の時代

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 07:24 UTC 版)

松本藩」の記事における「水野家の時代」の解説

堀田正盛の後は三河吉田藩より水野忠清が7万石で入封した。忠清は大坂の陣先陣争いをして戦功立てた古強者であったが、松本在任してから5年後正保4年1647年5月死去している。なお、忠清は徳川家康従弟に当たる。 第2代息子の忠職が継ぎ慶安検地実施して財政基盤確立し、この検地明治時代地租改正までの土地基本台帳となった。この検地高は112000余りになったが評判悪く検地やり直し検地終了しない内から再検地の要請相次ぐなど混乱し場合によっては永引地として減税になるなど混乱相次いでいた。また忠職は年貢納制度定め、稲の品種改革川除普請百姓訴訟法制定など、民政確立勤めた。しかし寛文6年1666年)から4年をかけて飢饉起こり寛永の飢饉)、忠職は酒造制限や酒売買禁止雑穀売り制限から7か条の倹約令奢侈禁止令を出すなどして対応した。ただし一方で代官など支配する側の不正を許さず法令化して厳しく取り締まった。こうして松本藩政は忠職の下で確立した。また忠職の弟忠増に5000石が分知され旗本列し、後に幕府から加増をうけて忠増の子忠位が1万2000石の大名となる。その子忠定は笹部陣屋を置き信濃1万石、丹波2000石を領したが、北条藩転封となる。 忠職の跡を継いだ第3忠直は、父の時代から続く寛文飢饉時期に襲封したためという理由もあるが、延宝期に飢饉相次いで財政逼迫した。このため貞享3年1686年)に年貢増徴して、貞享騒動呼ばれる一揆起こった騒動そのもの松本藩一揆側要求受け入れて鎮定したが、松本藩一揆側交わした約定破棄し首謀者兄弟子供を含めて28人を磔獄門処した。また忠直寺社参詣松茸狩り、川干し漁、祭事能狂言など遊興熱中して藩政省みなかった。忠直諸芸名人召し抱え松本江戸京都倣って風俗文化的に発展遂げている。だが財政的に困窮し忠直時代から御用金策が開始された。また幕府より神田橋藩邸の上納を命じられ日本橋浜町替地下賜される。 第4代忠周は忠直息子で、父とともに遊興ふけった。しかし一方で忠直時代放漫財政改めよう財政改革着手し江戸家中の者に御定法91か条による日常生活切り詰め家臣減給倹約令から人員削減などに着手したが、在任5年没した。また日本橋浜町江戸上屋敷火災焼失し田安門移転した。 第5代忠幹は才智優れた人物と伝わるが、在任5年25歳若さ没したこのため6代には忠幹の実弟忠恒が就任する幕府より田安門藩邸の上納を命じられ筋違御門外に替地下賜される。だが忠恒は遊興にふけり酒好きであり、短慮の上悪食気性も荒いという兄と正反対暗愚人物であった。その暗愚ぶりは享保9年1724年7月犀川熊倉前の川干し漁で1975人を動員し、さらに8月23日には鷹狩9月3日には松茸狩りとして現れていた。そして享保10年1725年7月29日将軍吉宗拝謁を無事終えて帰る時、江戸城中の松之大廊下長府藩世子毛利師就とすれ違った際に小刀抜刀して斬りつけるという事件を起こした。忠恒は直ち取り押さえられ、取調べでは自らの不行跡により領地召し上げられ毛利与えられるものと思い切りつけたと答えたが、そのような事実は全く無く忠恒の被害妄想であり、幕府毛利咎めなく忠恒は乱心したとして所領没収改易とした。ただし水野家幕府強い影響力があり、「勲旧の世家、全く廃すべからず」として断絶だけは免れて川越藩預けられ叔父水野忠穀信濃佐久郡において7000石、また忠穀の兄水野忠照2000石を与えて存続許した。忠恒は医師2人をつけて川越藩預けられた後、叔父の下で蟄居した。松本藩水野家引き払い9月26日までに行なわれ、忠毅の下に仕えた者以外は浪々の身となり悲惨な生活を送った伝えられる筑摩郡は坂木代官に、安曇郡飯島代官預けられた。

※この「水野家の時代」の解説は、「松本藩」の解説の一部です。
「水野家の時代」を含む「松本藩」の記事については、「松本藩」の概要を参照ください。

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