栄養素の分類とは? わかりやすく解説

栄養素の分類

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 03:26 UTC 版)

栄養素」の記事における「栄養素の分類」の解説

動物食餌捕食することはごくありふれた行動であるが、ルイ・パスツールアルコール発酵証明したように、ウイルス少数の例を別にするならば、生物成長繁殖細する為の物質体外から取り込む必要があるし、生命活動維持する為のエネルギー生態系からの取り込み依存している。この様生物外界依存する仕組み栄養本質である。しかし、酸素有無以外にも熱水噴出孔のような極限環境含めて生物あらゆる環境下にも生息しており、栄養素として取り込んだ物質代謝して細胞組織構築する方法エネルギー産生方法いろいろな方式存在する言い換える生物環境適応する方法一つとして取り込む物質変化させるので、栄養素とされる物質千差万別であり有機化合物であった無機化合物であったりもする。分類的には有機化合物である栄養素有機栄養素とよばれ、無機化合物である栄養素無機栄養ないしは栄養塩類とも呼ばれる有機栄養素(ゆうきえいようそ、Organic nutrient)と呼ばれるものには、炭水化物脂質たんぱく質もしくは構成要素アミノ酸)、ビタミンなどがある。また、ミネラルのような一部無機化合物栄養素である。 栄養素が必要とされるのは、その物質が生体内需要生合成賄うことができず、外部からの取り込みに頼ることが理由となる。需要量の点から栄養素分類すると、需要量の多い主要栄養素(しゅよう えいようそ、macronutrient)と、それとは相対的に少量摂取で済む微量栄養素びりょうえいようそmicronutrientからなる。すなわち栄養素としてとりこまれる物質比率生物種によって異なるだけでなく、生物置かれ環境個体成長段階によっても変化する。しかし、細胞構築するための物質エネルギー産生為の物質はその必要量多く、主要栄養素(しゅよう えいようそ、macronutrient)と呼ばれる。その一方調節機構にかかわる物質存在自体少量な為、栄養素としての取り込み量も少量である。そのような栄養素微量栄養素びりょうえいようそmicronutrient)と呼ばれる。すなわち、生物構成要素としてたんぱく質核酸糖類生物種によらず普遍的に利用されているので、それらの構成元素である炭素水素窒素酸素リンそして硫黄は主要栄養素構成する元素である。また細胞内外に存在しさまざまな働きをするカルシウム食塩ナトリウム塩素)、マグネシウムカリウムなどの電解質も主要栄養素構成する元素含められる場合がある。微量栄養素注意すべきは、単に生物体から検出されからといって微量栄養素なのか単なる汚染なのかは識別することはできず、成長必要な因子であるかどうか明確になる必要がある別の観点から見ると、栄養形式を主要栄養素種類大きく二つ分類することができる。その場合、二酸化炭素水の他に無機栄養素だけで十分な独立栄養場合とそれに加えて有機物から成る有機栄養素をも必要とする従属栄養場合とが存在する前者の代表が植物であり、多く生物種後者方式利用している。独立栄養従属栄養かの違い絶対的ではない場合もあり、ヤドリギ食虫植物などでは環境変化に応じて二つ栄養形式使い分けている。

※この「栄養素の分類」の解説は、「栄養素」の解説の一部です。
「栄養素の分類」を含む「栄養素」の記事については、「栄養素」の概要を参照ください。

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