別の観点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/26 04:42 UTC 版)
確率論は数学の一分野である。そこに至るまでには何世紀も経たが、1933年のアンドレイ・コルモゴロフによる確率の公理で成熟した。公理的確率は、それまでの確率への値の割り当て方でなく、むしろ確率が満たすべき演算に焦点が当てられている。確率の解釈の違いによって数学全体が大きく影響を受けることはない。 確率の解釈は、哲学、科学、統計学により導かれる。我々は観測から法則を導き出す(帰納)が、そこにはいくつかの解釈があり、いずれにも問題がある。頻度論的解釈は、物理的対称性が認められない場合などの、古典的解釈における問題を解決する。ただしこれは dutch book(英語版)のような問題には対応していない。 古典的確率は、サイコロ、コイン、カードなどの完全な物理的対称性に基づいて割り当てられる。ここから根元事象の確率が等しいことを仮定して導入されるため、古典的確率は統計的確率の一部に過ぎない。物理的対称性がない場合、古典的確率の適用範囲は限られる。 主観確率(ベイズ確率)は個人の信念がある程度考慮され、そこには異なる解釈がされうる。全ての「主観確率」は主観を極力排除するように定義されている。観測者、解釈者の単なる主観に過ぎないものは、科学のいくつかの定義とは相容れない[要出典]。ベイズ主義による科学的分析(論理ベイズ主義など)は、そこに固有の主観を含み、主観の影響に境界線を引くために、ベイズ推定を用いる。この概念は数値で表しにくい法的証拠といった範囲にまで拡張して適用できるようになった。 傾向確率(英語版)は、主観確率というよりも原因の確率として記述されている。
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