千差万別
千差万別とは、千差万別の意味
千差万別は「実にさまざまな違いがあって決して一様ではない」という意味で用いられる表現。特に規模の大きな集団について、その集団の構成要素が「それぞれ違っていて一様ではない」ということを述べる場合に用いられる。基本的には多様性を肯定する(または事実として受け入れる)ニュアンスを含む。「千差万別」の読み方は、一般的には「せんさ-ばんべつ」と読まれるが、時代によっては「せんしゃ-ばんべつ」あるいは「せんしゃ-まんべつ」とも読まれた。
千差万別の語の由来・語源
千差万別という語は「千・万」と「差・別」という類似表現を組み合わせて構成された四字熟語である。同じような構成の四字熟語としては「千変万化」「東奔西走」「深謀遠慮」「片言隻語」などが挙げられる。「千差万別」の語は、中国北宋代の仏書「景徳伝灯録」などに用例が見出される。同書では、悟りに至る道筋について「師曰く千差万別なり(人それぞれだと師は言った)」と述べられている。
千差万別の語の使い方(用法)、例文
千差万別の類語と使い分け
千差万別の類語として「多種多様」「種々様々」「三者三様」「十人十色」などが挙げられる。多くのものが、それぞれに違いを有している、という点ではどれも同じ(ほぼ同義語)である。ただし「三者三様」や「十人十色」は特に人を対象として用いられる表現であり、かつ対象となる集団が少数に限られる。「十人十色」は十名前後の、「三者三様」はキッカリ3名の集団について用いられる表現といえる。「蓼食う虫も好き好き」も、人の好みや嗜好が一様でなく多種多様であるという意味で「千差万別」に通じる表現といえる。これは必ずしも集団について用いる表現とは限らず、むしろ1人の嗜好を評して用いる場合が多い。「多くの人には理解しがたいことだが、まあ、そういう物好きな人もいる」というような、ちょっと失礼なニュアンスを含むので、使い所には注意を要する。
千差万別の英語
千差万別を英語で表現するなら、 vary widely of ~(幅広い違いがある)、diverse(種々様々な)、various (雑多な)のような表現を用いることができる。せんさ‐ばんべつ【千差万別】
千差万別
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/23 07:05 UTC 版)
千差万別(せんさばんべつ)は、宋の時代の中国からの熟語。
概要
世においての物事には、様々な違いがあるということを意味する[1]。物事には様々な種類があり、その様子も様々であるということである[2]。
由来
この言葉の由来は、宋の時代に著された『景徳伝灯録』という仏教の書物である。ここに出てくる弟子が師匠に、理の境地に至れたならば言葉を入れる余地は無いとのことであるが、どのようにすればこのような境地に通じるのかを問うた。これに対して師匠は、千差万別であると答えていた[3]。
脚注
- ^ 日本人名大辞典+Plus, デジタル大辞泉,精選版 日本国語大辞典,四字熟語を知る辞典,デジタル版. “千差万別(センサバンベツ)とは? 意味や使い方”. コトバンク. 2025年3月6日閲覧。
- ^ “千差万別 | スピーチに役立つ四字熟語辞典 | 情報・知識&オピニオン imidas - イミダス”. 情報・知識&オピニオン imidas. 2025年3月6日閲覧。
- ^ “「千差万別」とはさまざまな違いがあること|読み方や語源、類語、例文をご紹介”. Domani (2025年1月28日). 2025年3月6日閲覧。
千差万別
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