東京駅 - 大船駅間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 02:57 UTC 版)
東海道本線の起点・東京駅はJR新幹線・在来線各線が集中するターミナル駅。21世紀に入って以降、皇居側丸の内口の赤レンガ駅舎が開業当時の外観に復原されたほか、八重洲口側には高層ツインタワー「グラントウキョウ」が建設された。東海道線列車と横須賀線電車はかつて同駅を運転上の起点としていたが、1980年から横須賀線は地下線を経由して東に伸びる総武本線と繋がり、2015年3月14日からは北に伸びる東北本線(宇都宮線)・高崎線・常磐線の列車が上野東京ラインを経由して東海道線列車線に直通している。 品川駅までの東京都心部では、地上の海側(進行方向左側)の東海道線の複線(列車線)と、内陸側(進行方向右側)の山手線・京浜東北線が使用する複々線(電車線)との6線が東海道新幹線と並行して南へ進み、加えて地下に横須賀線用の複線が敷設されている。また、田町までの各駅からは地下鉄(東京メトロ・都営)各線が接続する。有楽町駅を過ぎると新橋駅。現代の新橋駅は二代目で、日本最初の鉄道として新橋駅 - 横浜駅間が開業したときの初代新橋駅は現在の駅の東、国鉄末期まで存在した貨物専用の汐留駅の位置にあった。現在同駅の跡地は再開発が進み、ゆりかもめの駅もある。次の浜松町駅からは東京モノレールが1kmほど東海道本線に並行。また東海道新幹線の向こう側に休止中の東海道貨物線(大汐線)が並行し、新幹線回送線とともに臨海部の東京貨物ターミナル駅方面へ続く。田町駅を過ぎると列車線の上下線が分かれ、間に東京総合車両センター田町センターを挟む。かつては広大な車両基地であったが跡地の再開発が進行し、山手線・京浜東北線の高輪ゲートウェイ駅が開業した。横須賀線が地上に上がると、東海道新幹線と京急本線が接続する都心南部のターミナルである品川駅に至る。この駅は特急列車を含む常磐線直通列車の始発・終着駅となっている。ここまでの駅のうち、東海道線と横須賀線は東京・新橋・品川の3駅のみにホームがある。 品川駅を出ると京急本線をくぐり、続いて横須賀線電車が経由する東海道本線支線(品鶴線)が、山手線や東海道新幹線とともに内陸側に離れ、本線は東海道線と京浜東北線の線路別複々線となる。この先、京急本線や国道15号(第一京浜)とともに川崎を目指して南南西へ進む。山手線の車両基地(東京総合車両センター本区)沿いを過ぎると京浜東北線大井町駅へ。続いて住宅街を進み、同線大森駅・蒲田駅を過ぎる。このうち大井町駅と蒲田駅からは、都内南部を走る東急各線が接続。六郷川橋梁で多摩川を越えると、東京都区部から神奈川県川崎市へ移り、南武線が接続する川崎駅に至る。 ここから横浜駅までは海側の京急本線と並行しながら住宅地を進む。南武線浜川崎支線(南武支線)をくぐると、海側から東海道貨物線が並行して横浜市へ。続いて内陸側から品鶴線が貨物線(武蔵野線〈武蔵野南線〉重複区間)と横須賀線線路との複々線で現れ、前者は東海道貨物線に合流、後者は右隣に並行する。鶴見川を渡ると京浜東北線と鶴見線の接続駅で、貨物線のジャンクションでもある鶴見駅。同駅を過ぎると京急線花月総持寺駅付近で横浜羽沢駅を経由する東海道貨物線が地下に潜り内陸側に、続いて京急線生麦駅付近で同貨物線から分岐した支線(高島線)が海側に離れ、代わって京浜東北線が東海道線の左へ移る。品鶴線(貨物線側)と東海道貨物線横浜羽沢駅方面は特急「湘南」の一部が経由するほか、相鉄新横浜線経由で相模鉄道直通電車も乗り入れる。横須賀線・東海道線・京浜東北線の3複線で進み、京浜東北線新子安駅を過ぎると、内陸側から横浜線が京浜東北線に合流し、両線の接続駅である東神奈川駅。同駅手前より国道1号(第二京浜)が並行し、同国道と首都高速神奈川2号三ツ沢線をくぐると横浜駅へ至る。同駅は地上のJR各線・京急本線・相鉄本線、地下の東急東横線・みなとみらい線・横浜市営地下鉄ブルーラインの合計6社局が乗り入れる。京浜東北線は同駅から根岸線に直通するが、日本最初の鉄道開業時の横浜駅は現在の同線桜木町駅の位置にあり、同線が磯子駅まで延伸されるまで現在の横浜駅 - 桜木町駅間は東海道本線に属していた。東海道新幹線は内陸部の新横浜駅に発着し、横浜駅からは横浜線または地下鉄線で連絡している。 京急本線と根岸線が横浜駅で海側へカーブして離れ、東海道本線右隣には相鉄本線が同線西横浜駅付近まで並行。同線が離れると東海道線と横須賀線の複々線で住宅街を進む。左側に国道1号(東海道)が並行し、横須賀線保土ケ谷駅を過ぎ右にカーブ。ここから多摩丘陵と三浦丘陵に挟まれた谷間を進み、保土ヶ谷バイパスをくぐった後に両線が少し離れてトンネルを抜ける。このうち東海道上り線の清水谷戸トンネルは日本の鉄道トンネルとしては現役最古である。内陸側から東海道貨物線が現れ横須賀線の右隣に並行し、離れていた東海道線が近づき3複線となる地点に横須賀線東戸塚駅がある。緩いS字カーブを描きながら工場群の中を進み、横須賀下り線が東海道線の左へ移り方向別複々線となると、地下鉄ブルーラインも接続する戸塚駅へ。さらに柏尾川沿いに南下すると横須賀上り線が左へ移り、海側から根岸線が現れて大船駅となる。同駅は横浜市と鎌倉市に敷地がまたがっており、横須賀線・根岸線との結節点であるほか、湘南モノレール江の島線も発着している。
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