性能・機能
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「MTV (ボディアーマー)」の記事における「性能・機能」の解説
防御力 全体に対拳銃弾・対砲弾片用のソフトアーマーが内蔵されているほか、前面と背面および脇腹に対小銃弾用のSAPIプレート(トラウマプレート)を挿入することが可能な設計になっている。 IBAでは脇腹のプレート用ポケットはオプション装備であったが、MTVでは両側面のカマーバンド部分にポケットが標準装備されている。首を守るカラーアーマーや鼠蹊部を守るグローインアーマーも標準装備となっている。 重量 総重量は30ポンドに達しており、非常に重いため、より軽量なSPCと任務に応じて使い分ける方式が採用されている。 クイックリリース機能 クイックリリースとは、落水時や負傷時にプルタブを引くことによりボディアーマーの各パーツを連結しているワイヤーが引き抜かれることで瞬時にアーマーが分解される機能である。 1999年12月に発生したヘリコプター海上墜落事件で7名の兵士がボディアーマーを脱げずに溺死した教訓から開発されたシステムであり、2000年代初頭から特殊部隊向けのアーマーなどで採用されていたが、海兵隊の一般部隊向けに採用されたのはMTVが初であった。 PALSテープ PALS(パルス)とは、タクティカルベストやボディアーマーに一定の間隔で縫い付けた布テープに各種装具を取り付けるシステムで、その使いやすさや装具取り付けの自由度から各国の軍や法執行機関で広く採用されている。 MTVの前面上部のPALSはテープの縦縫いの間隔が上下でずれているためポーチの取り付け位置の自由度が向上している。 着用方法 羽織るように着用していたIBAと異なり、頭から被るように着用するプルオーバー方式を採用している。固定に関しては背面の左右から伸びたカマーバンドを体に巻きつけて前面で固定するという方法を取っている。 観音開き式で何かに引っかかったときに前面が開放してしまうという不具合があったIBAの教訓から生まれた方式であったが、シューティンググラスや眼鏡、戦闘用ヘルメットを装備している状態で着用できない点や着用時に顔や耳を傷つけるという欠点があった。改良型のIMTVでは肩にバックルを追加することで、着用時に肩の連結を外して容易に着用できるように改善されている。
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性能・機能
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/14 15:38 UTC 版)
クイックリリース機能 クイックリリースとは、落水時や負傷時にボディアーマーの各パーツを連結しているワイヤーを引き抜き分解する機能で、陸上自衛隊では防弾チョッキ2型(改)で初めて採用されている。2型ではクイックリリースハンドルが下部側面に取り付けられていたが、3型の場合は首の下に変更され、より使いやすくなっている。この配置は、アメリカ陸軍のIOTVと同じである。 PALSテープ PALS(パルス)とは、タクティカルベストやボディアーマーに一定の間隔で縫い付けた布テープに各種装具を取り付けるシステムで、その使いやすさや装具取り付けの自由度から各国の軍や法執行機関で広く採用されている。しかし、陸上自衛隊ではPALSを採用している装具が2型のみであり、旧来の弾帯に装着するタイプのクリップ式装具も取り付けられるように独自の規格を採用していた。3型ではそれを海外で一般的に使われている「幅1インチ(2.5cm)のテープを横間隔1.5インチ(3.8cm)で縫いつけ、上下のテープとの間隔を1インチ空ける」方式に変更することで民生品のPALS装具やアメリカ軍のMOLLE装具の利用が可能になっている。下部のテープ4列は上下の間隔無しで縫い付けられており、弾帯用装具を無改造で取り付けられるように考慮されているほか、MTVやSPCのように縫い付ける位置を上下でずらすことで装備取り付け位置の自由度を高めている。IOTVと同じく、テープ自体も迷彩化されている。 腰バンド 腰バンドはボディアーマー内部にカマーバンドを取り付け、それを腰に巻く事でアーマーの重量を肩だけでなく腰に分散させたり、アーマーの密着度を高める効果がある。これに関してもIOTVで初めて採用された機構である。なお、ボディアーマーの前部と後部を連結している側面部分もカマーバンドと言うため、説明文を読む際には注意が必要である。 重量 2型は付加器材挿入時の重量が12kgと、アメリカ陸軍で重量が不評だったレンジャーボディアーマーと同等であり、隊員の負担も大きいと予想される。3型ではこれを改善するために軽量化を行っている。 ドラッグハンドル 後面上部にはドラッグハンドルが取り付けられている。負傷して行動不能になった際にはほかの隊員がここをつかみ、牽引(ドラッギング)することが可能となっている。 肩部分 2型で肩部の外側に装備されていた肩のアーマーは内側に移動し、外側には滑り止め加工が施されている。これは、2型に引き続き採用されたものであり、サスペンダーやベストなどの装具や小銃の銃床、スリングなどを固定することを考慮したものと考えられる。 着用方法 羽織るように着用していた戦闘防弾チョッキや2型と異なり、頭部から被るようにして着用するプルオーバー方式を採用し、体への固定に関しては背面の左右から伸びたカマーバンドを体に巻きつけるという方法を取っている。羽織る方式のアーマーは何かに引っかかった時に前面が勝手に開放してしまうという欠点があり、プルオーバー方式はそれを解消しているが、「着用時に顔や耳を傷つける」ことや、眼鏡やシューティンググラス、戦闘用ヘルメットを装備している状態では着脱できないという欠点があり、それを解消するために海外の軍では肩の部分がバックルなどで開放可能になっているアーマーも多いが、3型はそのような設計にはなっていない。 日本と海外のボディアーマーの比較戦闘防弾チョッキ防弾チョッキ2型(改)防弾チョッキ3型IBAIOTVSPCS画像 配備開始1992年 2003年 2014年 1998年 2007年 2010年 総重量不明 12kgサイズ不明 不明 7.4kg(※6)Mサイズ 13.6kgMサイズ 9.9kgMサイズ 耐小銃弾板(※1)× ○ ○ ○ ○ ○ わき腹用耐小銃弾板× × × △(※7) ○ ○ DAPS(※2)× × ○ ○ ○ × グローインアーマー(※3)× × ○ ○ ○ × クイックリリース機能(※4)× ○ ○ × ○ ○ PALSウェビング× △(※5) ○ ○ ○ ○ 備考(※1)アメリカ軍の官給品には「SAPI(Small Arms Protective Insert)」という名称が付けられている(※2)(Deltoid Axillary Protection System)、上腕部側面から心臓や肺を守るアーマー(※3)鼠蹊部用アーマー(※4)落水時や負傷時にアーマーをワンタッチで分解する機能(※5)PALSウェビングが独自規格(※6)改良型のESAPIやESBI(わき腹用耐小銃弾板)などを追加装備した場合は15kg(※7)オプション装備
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