少女歌劇誕生と隆盛とは? わかりやすく解説

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少女歌劇誕生と隆盛

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/17 14:04 UTC 版)

少女歌劇」の記事における「少女歌劇誕生と隆盛」の解説

日本において女性だけの芸術根付いた背景として、白拍子女歌舞伎女義太夫など、日本には古来から"男装し女性"による芸能多数存在することが挙げられる明治時代末期それまで隆盛誇った民間音楽隊軍楽隊模した)は衰退し少年少女による音楽隊結成されていった大正時代になると民主主義台頭から女性子供着目されるようになり、新たな商業施設である百貨店は、子供狙った事業展開する。この流れの中で、1910年明治43年)、三越少年音楽隊結成されたのを皮切りに百貨店余興のため数多く団体結成された。1911年明治44年)、白木屋少女音楽隊結成され店内音楽演奏演劇上演行った。これが日本初の「少女歌劇」とされている。ただし、この前1910年明治43年)に、大阪南地大和屋技芸養成所開設し少女による演目企画していたとされる。 そして、三越少年音楽隊着想得て1914年大正3年)、宝塚新温泉宝塚少女歌劇登場する宝塚成功影響から、大正時代から昭和初期にかけては多く少女歌劇団が各地誕生して特に盛んであった宝塚倣い電鉄開発経営する郊外娯楽施設併設する形で、少女歌劇団が多数結成されている。宝塚少女歌劇団兵庫県川辺郡小浜村(現・宝塚市))、そして1922年大正11年)に誕生した松竹楽劇部から発展した大阪松竹少女歌劇団(OSSK・大阪市)と松竹少女歌劇団SSK東京市)によるもの日本三大少女歌劇呼ばれて大きな人気獲得した誕生当初は、日舞洋舞のほか「お伽歌劇」と呼ばれるおとぎ話童話民話)を題材にした歌付きの短い芝居上演されていた。この時期化粧は、伝統的な白塗りである。1926年松竹楽劇部が和物レビュー春のおどり」を上演するなど、初期には日舞ベースとした和物比重大きかった。 ところが、宝塚少女歌劇団1927年昭和2年9月初演した「モン・パリ」(岸田辰彌作)は西洋風化粧露出の高い衣装ラインダンス階段活用したフィナーレなど画期的な作品となり、少女歌劇大きな転機もたらした。この成功により洋物レビュー人気を博するようになり、翌1928年昭和3年)には松竹楽劇部も独自に洋物レビュー確立させて追随した同年松竹楽劇部が東京公演行い、これが東京松竹楽劇部創設きっかけとなった。 さらに宝塚1930年昭和5年8月初演レビュー「パリゼット」(白井鐵造作)が「モン・パリ」以上のヒットとなって以来華やかなレヴューショー)やミュージカル芝居)が演目中心となっていった。 1930年昭和5年)、宝塚の「パリゼット」にて本格的な男役誕生し、他の団体追随した。特に、SSK水の江瀧子オリエ津阪同年のうちに短髪にし(断髪)、絶大な人気集めて一世風靡宝塚では1932年昭和7年になって門田芦子断髪した。さらに1930年代から演目恋愛取り入れられるようになり、1934年昭和9年)ごろには、中心ファン層女学生少女)へと変化した。 しかし、やがて来た災害第二次世界大戦により多く歌劇団が活動困難となった戦後まで残ったのはほぼ三大少女歌劇のみとなった。これらの歌劇団は技能をより高度なものにするとともに1940年代には名称から「少女」をはずし、宝塚少女歌劇団宝塚歌劇団に、大阪松竹少女歌劇団大阪松竹歌劇団OSK)に、松竹少女歌劇団松竹歌劇団SKD)へと改名しそれぞれ独自に発展していった。

※この「少女歌劇誕生と隆盛」の解説は、「少女歌劇」の解説の一部です。
「少女歌劇誕生と隆盛」を含む「少女歌劇」の記事については、「少女歌劇」の概要を参照ください。

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