型枠大工
型枠大工
概要解説 ビル建築には、大小に関わらずその大半に「鉄筋コンクリート工法」または「鉄骨コンクリート工法」が用いられています。この工法は、杭の上に鉄筋を組み、これを型枠で囲って柱などの形を作り、その中にコンクリートを流し込み固める工法で、この型枠を作り組み立てるのが型枠大工(型枠工)です。型枠大工の行う仕事の種類は、ビル建築にとどまらず、土木工事でも新幹線、橋、トンネル、地下鉄などコンクリートを使う工事はすべて対象となり、現在ますますこの職業の需要が増大しています。当初は木造大工がこの仕事を行っていたため、現在でも型枠大工と木造大工を兼ねている人がいます。 必要な能力・資格など 型枠大工の仕事の内容は、施工図作成、材料段取り、測量墨出し、加工、組立など、建設技能者のうちでは高度な技能が要求されます。これまでは、まず大工見習いとして縁故などから就業するケースが多かったのですが、最近は大手業者が新規学卒者を募集して認定訓練校で教育を受けさせ、将来の幹部要員として養成するケースが増えてきました。しかし、一般的には型枠大工見習いとしてまず就職し、技能を習得して一人前になる例が多いようです。ある程度仕事に精通してきたら、1・2級型枠施工技能士や「型枠支保工の組立て等作業主任者」の資格を取り、技術と知識に磨きをかけていきます。 関連する職業
型枠大工
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/01 00:45 UTC 版)
型枠大工(かたわくだいく)はコンクリート打込み用の型枠を作りこむ大工。180×90cm厚さ12mmの合板(コンパネともいう)と30×45cmの角材を釘で接合し内外両面を一定間隔の内法を内法保持金物(セパレーター)で確保し型枠をつくる。コンクリート重量で変形破壊しないように単管(鋼管)と鎖、支持鋼管で外側から圧縮力もしくは下方から支持力をかけるという作業をする。 一般には細かい造作よりも、いかに速く仕事を行うかが勝負(10m2程度/日)とされるが、打ち放しなど表面仕上げの精度が要求される場合、塗装合板(片面が平滑)などを使うが、型枠大工の技量と、左官・土工・監督の技術連携が成否を左右する。戦後、朝鮮半島より技術が伝わり、当初は家屋大工を組織して鉄筋まで行っていたが、RC造(鉄筋コンクリート造)の構造体型枠パネル専門の大工となった。昭和30年代まではラス板と呼ばれる木材を寄せ合わせてコンクリート用の枠を型どっていたが、現在は東南アジアで生産されている通称コンパネと呼ばれるラワン材を主とする積層パネルと補助桟と呼ぶ木材で型枠パネルを組み立てている。東南アジアでの森林伐採問題は、このコンパネに必要な南洋材を世界各国に生産・輸出するためであるのが主な原因である。 町大工(町場大工)に対して野丁場大工ともいわれる。(野帳場ともいう、造成地や埋立地など町の形成される前の場所や町や寺社という自治単位からはずれる、または超える規模の仕事の場所をさす。)
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