型式と概要とは? わかりやすく解説

型式と概要

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/08/02 06:21 UTC 版)

大日本帝国海軍航空爆弾一覧」の記事における「型式と概要」の解説

日本海軍では異な型式航空爆弾相当数生産した。これらは3つの主なカテゴリー内部でさらに細分される。 陸用爆弾。これは陸上目標に対して使用される。これらは普通、高品質造られたものではない単純な筒状弾体に、鋳造頭部尾部鋲接または溶接している。 通常爆弾艦艇に対して使用される汎用及び半徹甲形式がある。これらは高品質で、通常鍛鋼によりケース生産された。 特殊爆弾号数によって用途指定されており、様々な目標に対して投入された。 日本海軍建艦競争の不利から航空戦力重視した理由日本経済工業力・資源とも貧弱乏しかった事による。これは海軍主な公論一つであり、1912年明治45年)頃から唱えられ始めた欧米では全ての目標使用できる高性能GP汎用爆弾採用したが、資源乏し日本では希少金属もとより屑鉄でも使用先限定された。そこで日本海軍では各種爆弾制定し専用設計を施す必要があった。海軍で通常交戦対象艦艇であるため、装甲板貫通能力ある程度付与した爆弾通常爆弾呼ばれたこうした爆弾鋳鋼ではなく高価な鍛鋼により装甲板貫通できる強度維持していた。ただし陸用爆弾比較する炸薬量が少なく高価である。投下する対象艦船であるため、生産配備要求量は比較少数であった。これに対し破片散乱させて人馬殺傷したり、さほど堅固に装甲されていない陸上施設破壊するには、炸薬多く安価な陸用爆弾投入された。陸用爆弾弾体には鉄筋コンクリート等を貫通する程度強度要求された。炸薬には初期下瀬火薬1938年昭和13年以降は九八式爆薬広く用いようになった下瀬火薬感度高く自爆防止のため、所定の形に作られ美濃紙小袋加熱して鋳込み、これを弾体詰めた日本海軍ではこれを成形炸薬呼んだが、現用HEATのような意味はない。九八式爆薬加熱して直接弾体内部鋳込む「鋳填」を行った一般に航空爆弾呼称は上から順に「制式採用年式」「全備重量10kgごとを大体の目安として番数表示」「用途号数表示」「通常、陸用を表示」「改良により型式変更され場合数字と型を表示」「型式変えない程度改良加えた場合、改と数字表示」している。「九九式六番二号爆弾改一」は、「九九式制式年)」「六番全備重量67.9kg)」「二号爆弾対潜用途)」「改一(信管改良)」と表記されている。 日本海軍による最初の爆弾投下試験1913年大正2年6月とする資料がある。この当時には航空機そのもの黎明期であり、欧米においても航空兵装の研究進んでいる状況ではないことから、八糎砲および十二糎砲の砲弾改良した爆弾製造した1914年11月、これらの砲弾改造爆弾は、青島要塞に対して199発が水上機から投入された。第一次大戦後日本海軍イギリスフランスなどヨーロッパから爆弾輸入し国産航空兵装の参考とした。ことに強く影響及ぼしたのはイギリス航空爆弾推測される1925年大正14年)から1928年昭和3年)にかけて日本海軍爆弾の種類急速に増加した。これらの爆弾中には試作実験段階文書記載されたものの、後の文書での記載がなく、履歴確認できないものも多い。通常爆弾呼称1927年昭和2年9月16日文書初出する。また陸用爆弾分類呼称1932年昭和7年)頃、第一次上海事変中に記載始まった昭和初期爆弾表記は「二五〇瓩(キログラム通常爆弾」のように、kgカテゴリー表示行われたこの後、無年式番数による重量表記開始されるが、明確な時期不明である。ただし少なくとも第一次上海事変以前番数による呼称存在しない皇紀下二年式航空爆弾表記するようになった明確な時期不明である。昭和13年1938年4月、『空威研究会報告』における爆弾用途ごとの種類表記した内容には、「通常」「陸用」「煙」「一号」から「七号各種記載された。八号から三三号までの分類開発は対英米戦の戦訓からの整備着手となった兵装投下器は爆弾魚雷では共通化図られておらず、兵装転換の際には機体ごとに投下器も交換する必要があった。爆弾運搬車等も魚雷共有不可能だった。また投下自体工作統一されておらず、九七式艦攻投下器は機体ごとにネジ規格、孔位置異なり別の機体のものは使用できなかった。こうしたことから兵装転換には長時間要された。

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