初のビデオ副審制度導入とは? わかりやすく解説

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初のビデオ副審制度導入

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/10 03:11 UTC 版)

2018 FIFAワールドカップ」の記事における「初のビデオ副審制度導入」の解説

サッカーのルール等を決定する唯一の機関である国際サッカー評議会IFAB)は2018年3月3日スイスチューリヒ年次総会(AGM)を開きビデオ副審VAR, Video Assistant Referee, ビデオ・アシスタント・レフェリー制度サッカーのルール正式に導入することを決定した3月16日FIFA評議会(旧FIFA理事会)で、今大会64試合でのVAR採用正式に決定したW杯でのVAR採用は、今大会が初となる。VAR目的は、勝敗左右する場面で誤審を防ぐことで、VAR対象は「得点」、「PK」、「一発退場」、「(退場警告などの)人定退場警告等を受ける選手確認)」の4項目である。2016年から2年間、国際サッカー連盟FIFA主催大会各国リーグなどで試験的に導入された。その結果公式戦804試合統計で、ビデオ判定された事案の約57%が得点PK有無確認だった。533試合では判定確認が行われなかった。一方映像確認によって試合進行妨げられることが批判されているが、1事案要する確認作業時間平均60秒で、試合全体所要時間1%以下だった。 これまで通り試合自体主審1人副審2人第4の審判1人の計4人で進められる。今大会で採用するVARは、「得点」、「PK」、「一発退場」、「(退場警告などの)人定退場警告等を受ける選手確認)」の4項目で主審判定間違っていた可能性がある時、主審ビデオ副審(VAR)チーム内のVARリーダーが光ファイバーリンク型無線伝える。全ての誤審伝えるのではなく例えば、オフサイド判定間違っていても、それが4項目のうちの1つ得点」に繋がらなかった場合には、VARリーダー主審無線連絡しない。オフサイド誤審得点つながった場合のみ、VARリーダー主審無線連絡する。VARチームは4人1組チームで、1試合につき、VARチーム1つつく。全員国際審判員の中のトップクラス任命されるVARチームは、VARリーダー(VAR)1人ビデオ副審補佐するアシスタント・ビデオ副審(AVAR)3人の計4人で、ロシア首都モスクワ国際放送センター(IBC) にあるビデオ集中運用室(VOR) で、試合中、常に映像確認するVARリーダー(注: このVARリーダーVARの意味正確にはAVARはVARとは呼ばれず、両者には明確な立場権限違いがある。過去にはテストの中でVAR複数人体制採用されたこともあったが、現在は1人VARをAVARが補佐するのが一般的であり、VARVARリーダー呼び替える要は無い)は、VARチーム率い主審交信し対象についての誤審可能性があれば、ピッチ脇に設置されレビュー・エリアスクリーンでの検証提案行ったりする。AVAR1は、他がリプレー(プレー見直し作業)中でも、常に試合ライブで見続ける。AVAR2は、オフサイド判定のみを注視する。AVAR3は、VARリーダー補佐VARチーム全体円滑なコミュニケーションを図る等をする。さらにVARチーム1チームにつき、スクリーンカメラアングル技術者4人、会場巨大スクリーンで、観客向かって決定伝えFIFAの代表1人もつく。VARチームは、スーパースローモーション(1秒960コマ)専用2台、ウルトラスローモーション(1秒1000コマ)専用6台を含む計33台のテレビ中継カメラの他、VARチームのみアクセス可能なオフサイド判定専用2台のカメラ映像使用できる。「ファールかどうか」、「ハンドリングかどうか」、「オフサイド判定受けた選手プレー干渉していたか」などの『主観拠る判定』を修正する場合主審ピッチ脇に設置されレビュー・エリアスクリーンで自ら確認(オン・フィールド・レビュー)をしなければならないまた、FIFAは、会場観客TVを含む全ての一般人向けVAR審査理由レビュー(確認作業)の結果を含む審査プロセス等をタッチタブレットのネットワークを介して通知するタブレット操作すればVAR見ているアングルカメラ場面見たり、主審VARとの審判通信システム音声聞いたりできる。会場内TV巨大スクリーンには、VAR判定結果及びリプレー等も表示されFIFAの代表1人が決定伝える。更なる詳細FIFA公式HP参照のこと。 なお、前回2014年ブラジル大会から初めゴールライン・テクノロジーGLT, Goal-line technology, ゴール機械判定技術)の1つであるゴールコントロール4D(GoalControl-4D)がW杯導入され、今大会規則にもGLT明記されていたが、2017年9月レンヌカーン戦等フランスリーグ1部(リーグ・アン)2017-18いくつかの試合で、ゴールコントロール4Dゴール判定失敗していることを受け、FIFAGLTロシアW杯使用するかは未定としていた。2018年4月25日ホークアイ社によるGLTVARと共に大会で使用すると、FIFA発表したVAR制度及びGLTいずれもあくまでも主審判断助けるものであり、最終的な判定及び決定主審が行う。 2018年4月18日から2週間をかけ、イタリアフィレンツェ近郊のコヴェルチャーノで行われたトレーニングセミナーで、36人の審判63人のアシスタント(全員国際審判員)が、試合会場での審判及びVARトレーニングを受ける。W杯自体重圧W杯としては初めての試みによる重圧の為、普段試合より審判報酬増額している。経験キャリア年数豊富なトップクラス主審5万7000ユーロ(約740万円)を受け取り、さらに1試合担当するごとに2500ユーロ(約33万円)の報酬追加されるトップクラス副審は、主審より減額され審判報酬2万ユーロ(約260万円)、1試合ごとに1600ユーロ(約21万円)が与えられる2018年4月27日FIFAVAR専任国際審判員13名 を選出し4月30日発表した。この13名は、各協会及び各大陸連盟での大会でVAR経験し、更にFIFA大会でVAR成功させ、上記のトレーニングセミナーでVAR知識スキルを向上させた者が選ばれた。このVAR専任13名に加え、今大会主審及び副審一部が、VARチームに入る。各試合毎に任命されVARチームは、試合前に確認される

※この「初のビデオ副審制度導入」の解説は、「2018 FIFAワールドカップ」の解説の一部です。
「初のビデオ副審制度導入」を含む「2018 FIFAワールドカップ」の記事については、「2018 FIFAワールドカップ」の概要を参照ください。

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