分布・規模などとは? わかりやすく解説

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分布・規模など

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/13 14:22 UTC 版)

前方後方墳」の記事における「分布・規模など」の解説

概要 現在全国確認されている前方後方墳は、約二百数十基である。現在知られている前方後方墳規模分布調べてみると墳丘長さ70メートル以上は34基あり、6070メートル33基、5060メートル48基、以下規模縮小するとともに数が増加していく。70メートル超える前方後方墳旧国別の築造数は、出雲美作播磨摂津伊勢尾張三河能登常陸が各1基、美濃駿河越中上野出羽が各2基、山城陸奥が各3基、下野が4基、大和が5基であり、大規模前方後方墳大和集中しているといえる。さらに、100メートル超える前方後方墳5基が大和集中している。また、日本最長前方後方墳は、天理市西山古墳(180メートル古墳時代前期)である。同市には波多子塚古墳144メートル同前期)、下池山古墳120メートル、同初期)、フサギ古墳(110メートル同前中期)、マバカ古墳74メートル、同最初期か)、ノムギ古墳63メートル、同最初期か)、星塚古墳56メートル、同後期)などが存在する。なお、墳丘最長西山古墳は、前方後方形の基壇の上前方円形乗るという非常に特異な形をしている。 諸学説 前方後円墳前方後方墳違いについて、いろいろな学説提起されたが、まだ十分解明さていない西嶋定生墳形身分秩序示しカバネ中でもオミを表すのが前方後方墳であるという。都出比呂志墳形と規模から前方後方墳前方後円墳体制という政治秩序の中では少数派的なあり方であると考えている。白石太一郎前方後方墳狗奴国系譜と見る説である。東海地方前方後方墳起源求める説は赤塚次郎らによって主張されてきた。 1つの説として、政治勢力としては、西日本邪馬台国中心とした政治連合であり、東日本濃尾平野狗奴国中心として形成され政治連合であったが、東の狗奴国中心連合は、西日本邪馬台国連合ほど強固な連合ではなかったとするものがある。また、この濃尾平野勢力は、『魏志』倭人伝記載のある倭の女王卑弥呼邪馬台国闘った狗奴国との関係を想定する学者もいる。 広瀬和雄は、墳丘規模がどの地域においても前方後円墳前方後方墳上回ること、東国においても前方後円墳前方後方墳併存していること、前方後円墳だけでなく前方後方墳でも最大規模のものは畿内存在すること、副葬品前方後円墳前方後方墳に差がないことをあげて、畿内東国との二項対立説を退け前方後円墳前方後方墳違いは「首長層の政治的なランク付け」の反映であるとしている。 東海地方 東海地方旧国名でいえば美濃尾張伊勢三河などの濃尾平野中心とする地域では、前方後方墳36基、前方後円墳49確認されている。規模の上では、墳丘長さ80メートルを超す前方後方墳少なく最大粉糠山古墳美濃)の100メートル83メートル北山古墳美濃)、約80メートル東之宮古墳尾張)、81メートル桜井二子古墳三河)、71メートル向山古墳伊勢)などが大きな方である。ちなみにこれらの古墳周辺には90メートル150メートル前方後円墳築造されている。これらのことから古墳時代前期には、地域まで墳形と規模による身分秩序が行渡ってはいなかったと考えられている。外表施設では、前方後円墳前方後方墳ともに葺石葺かれているが、埴輪前方後方墳にはほとんどない静岡県浜名湖沿岸地域浜松市引佐町井伊瀬谷盆地北東部丘陵部)に4世紀後半築造推定される前方後方墳北岡大塚古墳(46.5メートル)が所在し、この地域最古古墳である。 中国・四国地方 中国・四国地方では、前方後円(方)墳は800基のうち前方後方墳82基で、1割を占める。分布では、南西半分にほとんど見られず、山口県愛媛県認められず、九州地方にはほとんど築かれていないという傾向延長線上にある考えられる北東地域では鳥取県では希薄であり、播磨西部から岡山県北部経て出雲地域広がっている。出雲東部にかたよるが、山陰では因幡伯耆に4基、石見に1基、奥に8基が存在する中国地方前方後方墳島根県松江市周辺集中して32みられる出雲斐伊川中流域三刀屋町にある松本1・2号墳が最古のものとみられている。最大は、岡山県勝田郡勝央町植月寺山古墳の91.5メートルである。分布では、山口県にほとんど認められなく、鳥取県兵庫県北部地方では21基、広島・岡山両県および兵庫南地方では48みられる出雲前方後方墳は、古墳時代通じて築かれている点が特徴である。 四国地方では、徳島県に2基、愛媛県香川県に1基ずつ、九州地方では、散発的に分布し対馬をふくむ長崎県に4基、福岡県に5基みられる

※この「分布・規模など」の解説は、「前方後方墳」の解説の一部です。
「分布・規模など」を含む「前方後方墳」の記事については、「前方後方墳」の概要を参照ください。

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