入手難や高価以外の理由で用いられる代用食
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 09:07 UTC 版)
「コピー食品」の記事における「入手難や高価以外の理由で用いられる代用食」の解説
代用食では菜食主義や宗教的理由によって古くから鶏肉や魚肉・豚肉に模した料理が世界各国に存在している。これらは風味までも似せた物は少ないが、場合によっては別の食材ないし料理としても認識されるため、厳密にはコピー食品とは言い難い部分を含む。 トーファーキー 七面鳥に見立てた大豆蛋白食品。 がんもどき もともとは精進料理で雁の肉に味を似せた代用品。 精進うなぎ ウナギに似せてヤマイモのすり身から作る普茶料理。 台湾素食 台湾の精進料理。日本の精進料理以上にモドキ料理の種類が豊富。 減塩塩 健康上の理由に絡み塩化カリウムを主体とした「食塩摂取量を減らす調味料」として発売されていた。しかし塩化カリウムは腎機能障害をもつ人にとっては害となりうる物質であるために、使用には注意が必要である。近年では2007年に味の素が「やさしお」を発売した。塩分を50 %に減らしてカリウム塩とポリグルタミン酸を添加したものである。 こんにゃく米・こんにゃくラーメン・こんにゃくパスタ・こんにゃくゼリー 低カロリーのダイエット食として市場に登場した。食物繊維の有効性が認められ、今日では広い裾野を持つ市場を形成している。こんにゃくゼリーは凍らせて食べると喉に詰まらせる危険があるので、児童や高齢者などの咀嚼力の弱い人に食べさせる場合は注意が必要。 同様なものに海藻の凝固成分(アルギン酸)などを利用した低カロリーな麺もある。 アナログチーズ 牛乳を原料としないチーズのコピー食品。主に植物油から作られる。本物のチーズにかなり近い食味であり、オーブンで焼くととろけやすいことから、ピザなどに適している。乳製品も忌むヴィーガンや、牛乳アレルギー患者用に使われるほか、安価なことから一般向けのチーズ代用品としても用いられる。日本でも、2007年の原料乳不足の際に一部で使用された。年間10万トンが生産されているドイツでは、消費者には本物のチーズと見分けがつかないことから問題となっている。 代替肉 菜食主義者や宗教上の理由で動物の肉を食べられない人向けに作られた肉を原料に含まないコピー食品。グルテンを使ったグルテンミートは古くから作られていたが、2010年代にはエンドウ豆や大豆に味を付け牛肉を使った成型肉と遜色ない味の製品が登場している。 大豆による乳製品の代替 (大豆チーズ、大豆ヨーグルト、大豆アイスクリームなど) 植物性の大豆による乳製品の代用が増えている。 乳児用粉ミルク 母乳の代用。利便性が高いが、母乳に劣る点も多い。母乳栄養を参照。 代用甘味料 羊羹(和菓子) もともとは中国大陸の料理で、読んで字のごとく羊の羹(あつもの)、つまりは羊の肉を煮たスープの類であった。禅僧によって日本に伝えられたが、禅宗では肉食が戒律(五戒)により禁じられているため、羊肉の代わりに小豆や小麦粉、葛粉などを用いたものが、日本における羊羹の原型になったとされる。
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