事件後の川栄、入山の活動
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「AKB48握手会傷害事件」の記事における「事件後の川栄、入山の活動」の解説
川栄と入山はしばらくの間、療養によって活動への影響が生じることになった。活動復帰は番組への電話出演、公の場への登場、番組スタジオへの復帰、パフォーマンスへの復帰と段階的であった。2人とも公の場に復帰した時にはまだ包帯やギプスがとれておらず、その後もギプスをつけた状態でいくつかの活動を行っている。 岩手県高度救命救急センターを退院した2人はその後、検査入院となった。川栄は事件後、朝5時まで眠れない日々が続いたという。入山は5月27日、自身の初主演となった映画『青鬼』に関する取材を受ける予定になっていたが中止となった。また、入山は翌28日に行われた、AKB48メンバーがダーツに挑戦する『DARTSLIVE×AKB48』プロジェクトの発表会にも出席予定であったが、欠席した。しかし、2人はすぐに電話を通して番組への出演を果たした。川栄は『バイキング』の水曜日のレギュラー出演者であり、5月28日(水曜日)の同番組の放送において、検査入院していた病院から電話を通して出演した。入山は同日深夜(日付上は翌29日)に放送されたニッポン放送のラジオ番組『AKB48のオールナイトニッポン』に電話で出演した。なお、川栄は翌週6月4日の『バイキング』においても電話で出演した。この日の放送では、川栄の電話出演は予定されていなかったが、川栄側から番組サイドへ電話したことにより出演が実現した。 事件から13日後となる6月7日、川栄が公の場に復帰した。この日は味の素スタジアムにおいて、シングル曲の選抜者をファン投票で決める企画「AKB48 37thシングル 選抜総選挙」の開票イベントを開催した。当日朝にはスポーツ報知により、川栄と入山のイベント参加が実現する旨の報道がなされたものの、イベントの第2部において、2人とも欠席した旨がアナウンスされた。しかし、川栄は遅れて会場に来場しており、会場の裏で順位発表を聞いていた。川栄は投票の結果16位にランクインしており、その旨がアナウンスされた際、サプライズとしてステージに登場した。川栄は私服にレインコート姿で(イベント当日は雨天であった)、負傷した右手には包帯が巻かれていた。ステージ上でのコメントで川栄は事件について、 「速報が45位で、正直その日から毎日くよくよして毎晩泣いていて、この1年自分は何をやってきたんだろうと思っていた時に今回のことが起きて、私は神様がクヨクヨしている自分に喝をいれてくれたんだと思いました。そしたらこんなところでは立ち止まっていられないなと思いました」 と発言している。なお、速報とは事件4日前の5月21日に発表された投票の途中経過のことであり、川栄の速報での順位は前年の最終結果25位から20ランクダウンとなった。このサプライズ復帰は、川栄本人がスタッフに志願したことで実現したものである。一方、入山は20位にランクインしており、会場に姿を見せることはなかったものの、電話を通してランクインに対するコメントを述べた。 選抜総選挙開票イベントの翌日となる6月8日、川栄と入山は、大島優子の卒業コンサートを会場で観覧した。6月11日、川栄は『バイキング』のスタジオに復帰した。このとき右手の手のひらから親指にかけて包帯とギプスが巻かれており、左手の甲には点滴の跡と思われる絆創膏が貼られていた。事件以降、川栄の生放送番組への出演はこれが初である。 川栄が選抜総選挙で姿を見せてから23日後、入山も公の場に登場した。事件から36日後となる6月30日、AKB48劇場に入山が姿を見せた。この日行われた公演は、AKB48内で入山が所属している「チームA」による公演であり、公演が始まる前に入山がサプライズでステージに登場し、ファンに対してあいさつした。入山はまだ肘から指先までギプスをつけている状態であり、この日はギプスを隠すようにピンク色のストールを巻いていた。歌やダンスには参加しなかった。入山が公の場に立つのは、事件以降初である。 入山はその後、事件直後に取材が中止になった自身初主演の映画『青鬼』の公開を記念した舞台あいさつに出席した。舞台あいさつは、事件から42日を経た7月6日に実施され、入山は右手にギプスをしたまま出席した。映画の関係者によると、舞台あいさつは事件を受けて予定が一時なくなってしまったが、入山の「ファンに会いたい」という強い要望により実現したという。一部メディアはこの舞台あいさつへの出席を入山の本格的な復帰ととらえている。J-CASTニュースの記事は、入山の「本格復帰」が舞台あいさつとなった理由について、「握手会は拘束時間が長いため、入山さんの体調を考慮して拘束時間の短い主演映画の舞台あいさつを本格復帰の場に選んだようだ」と推測している。なお、AKB48はこの舞台あいさつの前日に事件後初となる握手会イベントを開催しており、入山は川栄とともにこの握手会を欠席している。 事件から48日が経過した7月12日、川栄がAKB48のライブ・パフォーマンスに復帰した。事件以降、けがの影響が考慮され、パフォーマンスへの復帰はなされずにいたが、この日放送された『THE MUSIC DAY 音楽のちから』において実現した。この番組にはAKB48が出演し、先の「選抜総選挙」において歌唱メンバーが決定された楽曲「心のプラカード」をテレビ初披露した。川栄はこのときのパフォーマンスに参加した。右手親指には、まだギプスが残っていた。川栄がライブ・パフォーマンスに参加したのは、事件発生直前に握手会イベントで開催されていたミニライブ以来である。スポニチアネックスの記事は、川栄のこの復帰タイミングについて「総選挙の選抜メンバーによる歌は、6月下旬から7月中旬に初披露されることが恒例化してきただけに、川栄のステージ復帰もこのタイミングに合わせたとみられる」と推測している。 川栄はパフォーマンス復帰から4日後、ギプスを外した姿を見せた。7月16日、事件から52日が経過し、川栄は自身のgoogle+でギプスが取れた旨を報告した。この日は水曜日であり、川栄はギプスなしの姿で『バイキング』に出演した。なおこのとき、ギプスのあった場所にはテーピングのようなものが貼られていた。 同じく7月16日の深夜(日付上は翌17日)、入山がラジオ番組でスタジオ復帰を果たした。出演した番組は『AKB48のオールナイトニッポン』である。入山は事件直後、電話でこの番組に出演していたが、番組スタジオへの復帰はこれが初である。なお、この番組では1週間前の7月9日深夜の放送において、腎嚢胞の発症により活動を休止していた峯岸みなみが復帰しており、入山のスタジオ復帰により、AKB48メンバーの復帰が2週連続で見られることとなった。この経緯により、番組には事件以降出演していなかった川栄について、出演を希望する意見が殺到した。川栄の番組出演は、入山が復帰した翌週、7月23日深夜の放送で実現した。 事件から85日が経った8月18日、先に復帰していた川栄に続き、入山がライブ・パフォーマンスへの復帰を果たした。この日は東京ドームでコンサートを開催した。本編最後の楽曲「アリガトウ」の曲紹介時に、入山がステージに登場してあいさつをした。その後、同楽曲をAKB48の全メンバーとともに歌唱した。右手にはまだ包帯とギプスが残っていた。入山のライブへの参加は、事件発生直前に握手会イベントで開催されていたミニライブ以来である。コンサートは8月20日まで3日間にわたり開催されたが、入山が参加したのは初日のみで、残る2日は欠席した。また、入山はギプスをつけたまま、月刊誌『SWITCH』2014年9月号(スイッチ・パブリッシング)のグラビア撮影を行った。この雑誌は8月20日に発売された。 その後、川栄はAKB48劇場での公演へ復帰を果たした。関係者によると、9月中旬、医師から川栄に対して激しい運動をしてもよいという許可が出たという。そしてこの時期から川栄の劇場公演への復帰のタイミングが探られており、復帰が実現したのは10月8日、事件から136日後に行われた公演であった。事件前に川栄が出演した最後の公演は5月18日のものであり、川栄が劇場公演でパフォーマンスをしたのは143日ぶりとなった。入山についても、2015年2月13日(事件264日後)の劇場公演にて復帰を果たした。 握手会イベントについては、川栄、入山ともに2014年中における復帰は実現しなかった。その後、AKB48が2015年3月にリリースしたシングル「Green Flash」の個別握手会についても、2人は「怪我の静養」を理由に参加しない予定となっている。握手会に関して川栄は2014年9月20日、トークライブアプリ「755」において、ファンから復帰時期を質問され「やらないと思いますすいません」と回答している。なお、このように握手会をやらないと表明したことに関して、一部の人間が川栄を非難するという騒動が発生した。 2015年3月26日、川栄はさいたまスーパーアリーナで開催された『AKB48春の単独コンサート〜ジキソー未だ修行中!〜』において、AKB48を卒業することを発表した。なお、入山は川栄本人から卒業の意思を事前に聞いたが、それに次いで自身も卒業するという噂は否定している。2015年7月を以って川栄は握手会に復帰しないまま卒業した。
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