主な分社
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/22 05:41 UTC 版)
伏見稲荷大社から各地に勧請された稲荷神社が大きく発展し、その地域の稲荷信仰の拠点として独自の分社を展開したように、穴守稲荷神社も「関東一流祠」と称され、東京近辺の稲荷信仰の拠点となった。 日本国内はもとより、台湾や南洋諸島、ハワイ、アメリカ合衆国本土など、各地に講社が結成され、分社が勧請された。花柳界の信仰を集めた経緯から各地の花街や遊郭跡などにも多い。 稲荷神社では少数派である豊受姫命が祭神の為、いくつか分社では誤って宇迦之御魂神を祭神としている場合がある。 草津穴守稲荷神社(群馬県吾妻郡草津町西ノ河原公園)1907年(明治40年)頃、東京の山崎染物店の主人が草津へ湯治に通い、病気平癒の記念として、常々信仰していた穴守稲荷をこの場所に分霊して勧請した。2001年(平成13年)に草津町内有志によりご神徳を仰ぎ、改築された。 富士吉田穴守稲荷神社(山梨県富士吉田市緑ヶ丘) 磐梯熱海穴守稲荷神社(福島県郡山市熱海町)萩姫伝説で有名な磐梯熱海温泉の鎮守。1922年(大正11)年に高玉鉱山社長の肥田金一郎が故郷である東京羽田より穴守稲荷神社を勧請し、大山祗神社と合祀した。2001年(平成13年)の社殿改築に併せ、地元の荒町氏子一同が祈願謝恩のため源泉神社を勧請した。 青木穴守稲荷神社(埼玉県川口市中青木)川口の講社は、現存する講社の中で最も規模が大きい。 江古田穴守稲荷神社(東京都練馬区旭丘) 柏木田穴守稲荷神社(神奈川県横須賀市上町柏木田遊廓) 一色穴守稲荷神社(神奈川県三浦郡葉山町下山口) 穴守稲荷神社(東京都八王子市台町、信松院境内) 穴守稲荷神社(東京都江東区深川、慧然寺境内) 台北稲荷神社(台湾台北州台北市西門町、廃絶)1911年(明治44年)6月25日、穴守稲荷神社から分霊の承認を受けて創建された。当初は社号「穴守稲荷神社」として創建される予定であったが、創建直前に変更された。1937年(昭和12年)10月に郷社に列格。1945年(昭和20年)5月31日の台北大空襲により社殿を焼失し、そのまま終戦を迎え、廃絶した。 新町稲荷社(台湾台南州台南市新町遊廓、廃絶)1923年(大正12年)3月3日、新町遊廓鎮守として創建された。 高等町穴守稲荷神社(神奈川県大和市福田) 更埴穴守稲荷神社(長野県千曲市稲荷山) 栃尾穴守稲荷神社(新潟県長岡市上の原町)例祭などの祭礼時には、栃尾の油揚げが境内にて販売される。 穴守稲荷分神社(東京都狛江市中和泉) 戸塚穴守稲荷社(神奈川県横浜市戸塚区戸塚町) 穴守稲荷社・天王社(愛知県名古屋市西区新道) 穴守稲荷大明神(秋田県横手市増田町増田七日市)1689年(元禄2年)、沓澤甚兵衛が創業した日の丸酒造会社の屋敷神として祀られていた。戦後、醸造元経営者が創業家(沓澤家)より現経営者(佐藤家)に変わったことで、地元四ツ谷町内会でお守りしている。毎年5月15日には、増田月山神社の神職により祭事が行われている。いつどのような経緯で東京羽田の穴守神社から勧請されたのか定かではない。 二宮穴守稲荷神社(東京都あきる野市二宮) 青梅穴守稲荷大明神(東京都青梅市本町) 恵比寿穴守稲荷神社(東京都渋谷区恵比寿、廃絶) 松が丘穴守稲荷神社(東京都中野区松が丘) 本庄児玉穴守稲荷神社(埼玉県本庄市児玉町児玉) 穴守稲荷静岡分社(静岡県旧清水市、廃絶?)清水港近くに住んでいた魚屋の今澤幸平という人物が、穴守稲荷より妻の病気平癒のご利益を受けたことから、清水港はもとより静岡の町々へ穴守稲荷の名が知れ渡り、本社へ参拝に出かける者が増えていった。そこで今澤夫婦と有志の人々が相談して、1898年(明治31年)12月に勧請された。穴守稲荷最初の分社とされる。 穴守稲荷空港分社(東京都大田区羽田空港、現・航空稲荷)1955年(昭和39年)5月17日、羽田空港旧ターミナルビルが穴守稲荷の本殿跡に建設され、その屋上には空の安全を祈念し、穴守稲荷の空港分社を祀る事になった。以降、航空関係者の篤い崇敬もあり、「羽田航空神社」と連れ添って、40年に渡り空港の安全と繁栄を見守ってきたが、平成になり、空港沖合展開が始まると、旧ターミナルビルが撤去される事になり、「羽田航空神社」は第一ターミナルビルへと遷座、「空港分社」は穴守稲荷神社の本社に合祀された。そして穴守稲荷神社令和の大改修を機に、空港分社として数多くの方から篤い崇敬を受けてきた歴史を鑑み、改めて摂社「航空稲荷」として一祠を構えられた。
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