主な分布
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 14:31 UTC 版)
日本国内では北海道南部の渡島半島から本州、九州とその周辺島嶼(対馬、甑島列島)にかけて分布する。北海道ではこのほか、孤立した生息地として定山渓温泉(札幌市)、道東の屈斜路湖に突き出た和琴半島がある。かつては北海道全域に生息していたが、気候の寒冷化に伴い分布北限が南下した際に、温泉や火山活動により地熱が高い所で生き残ったと推測されている。地元の昆虫研究家の観察によると、和琴のミンミンゼミの幼虫は多くが樹木に上らず、クマザサの葉裏で羽化する。 「和琴ミンミンゼミ発生地」は分布北限として、1951年に国の天然記念物に指定された。「和琴半島のミンミンゼミ個体群」が北海道のレッドリストの「地域個体群」の指定を受けている。 東日本では平地の森林に生息し、都市部の緑地などでも多いが、西日本では都市部にはほとんど生息しておらず、やや標高が高い山地を好んで生息している。成虫は7月-9月上旬頃に発生し、サクラ、ケヤキ、アオギリなどの木によく止まる。 アジア大陸では中華人民共和国華北地方や朝鮮半島に生息し、市街地で見られる。鳴き声は、日本産のミンミンゼミとはやや異なり、冒頭の「ミーン」がなくいきなり「ミンミンミンミンミー」となる(セミの方言)。また、対馬産のミンミンゼミの鳴き声もこれとよく似ており、東京周辺のミンミンゼミの鳴き声とは幾分異なっている。なおツクツクボウシも、日本産と大陸産とでは少し鳴き声が異なる。中国では、北京や大連などで多く、特に大連では非常に多い。
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