世俗画
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「長崎県指定文化財一覧」の記事における「世俗画」の解説
国指定重文の絵画には、南蛮貿易で持ち込まれた洋画の「紙本着色泰西王侯図他六曲屏風」がある。国認定旧重要美術品には、「紙本着色瀉血手術図」・「紙本着色唐蘭館の図2巻」・「紙本着色南蛮人来朝図之屏風」の3件がある。 名称位置指定日解説絹本著色松浦義像 平戸市鏡川町 松浦史料博物館 2007年3月2日 「肥前赤烏帽子」の逸話で知られる15世紀の松浦党棟梁松浦義の肖像画。応仁の乱以前の室町時代に描かれた数少ない武士像の一つで、九州最古とも言われる。賛文から15世紀前半の作と推測され、技巧から京の絵師によって描かれたと推測される。 異国船絵巻 一巻 平戸市鏡川町 松浦史料博物館 1968年4月23日 平戸藩の楽歳堂文庫に収蔵されていた異国船の写生図。朱印船貿易時代に長崎港へ来航した南京・厦門・シャム・ジャガタラ・寧波・福州・台湾・広東・オランダの商船を描いたもので、帆船の構造や装飾を示す資料として珍重される。 原城攻囲陣営並城中図 平戸市鏡川町 松浦史料博物館 1968年4月23日 平戸藩の楽歳堂文庫に収蔵されていた島原の乱の原城攻略図。同一図面に城内の見取図と幕府軍の陣立てから、落城後の焼却や処刑までの戦況を描き込み、短冊状の付箋紙で解説を加える。攻防や処分の実態を探る資料として珍重される。 長崎日蘭貿易絵巻 一巻 平戸市鏡川町 松浦史料博物館 1968年4月23日 18世紀終盤、平戸藩主松浦清が唐絵師の広渡湖秀に描かせた風景画。出島の鳥瞰図で、日蘭貿易の様子のみならず、出島の町割やオランダ商人の姿・生活様式が詳細に描かれ、出島の状況を伝える良好な資料と位置づけられる。 長崎日清貿易絵巻 三巻 平戸市鏡川町 松浦史料博物館 1968年4月23日 19世紀序盤、平戸藩主松浦清が購入した作者不明の風景画。日蘭貿易絵巻と同様に、長崎唐人屋敷の内部を詳細に描いてあり、唐人屋敷の生活や習俗が表現された良好な史料と位置づけられる。 天井絵 長崎市脇岬町 観音寺 1958年6月5日 弘化3年(1846年)、観音寺本堂に張られた1尺4寸四方の天井板150枚に描かれた花卉図。川原慶賀と清人蘭徴の各4枚以外は無銘だが、石崎融思・融済・融吉を中心とした石崎一門が作成を主導していることが書付から断定できる。 永島キク刀自絵像 長崎市立山町 県立美術博物館 1988年9月30日 川原慶賀が描いた老女永島キクの肖像画。絵画としては細やかな表情の描写が評価される。資料としては慶賀の生年を天明6年(1786年)と推定する唯一の資料で、落款の「75歳」と中島広足による万延元年(1860年)の讃文から逆算する。
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