七人の剣聖
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/04/25 08:13 UTC 版)
「白銀のソードブレイカー」の記事における「七人の剣聖」の解説
ハヅキ・ユキノシタ 物語の冒頭に登場する東方の島国ヤポニカ出身の黒髪の女性。片刃の聖剣『天空乃瞬(ウィンザー)』による抜刀術を得意として《最速の剣聖》の異名を持つ。 ヴァリエガータ曰く「二十歳前後には鬼のように強くまるで歯が立たず、ドラセナに並ぶ逸材だった」が物語開始時には病気のため弱くなっていた事により、エリザに討ち取られる。生前は年長者のヴァリエガータと同じ子持ちのルピナスと悩みを打ち明けるほどに親しくし、自身の死期を悟った際は娘の今後をヴァリエガータに託す遺言を残している。 ルドベキア・マキシマム 故郷を守護する赤髪の女性。アルケミラス王国の守護者で《救国の英雄》と呼ばれている。 容姿と真面目な性格から国民に信頼されていたが、エリザに討ち取られ聖剣『闘神乃腕(レーヴァティン)』を持ち去られてしまう。 ロサ・ガリカ・ヴァリエガータ 詳細は#『剣聖殺し』一行を参照。 ドラセナ・ゴールドコースト 微笑みを絶やさないお嬢様口調の金髪女性。《史上最強の剣聖》と謳われる強者。彼女の聖剣『双龍乃牙(ズルフィカール)』は四刀一対の剣であり、その能力によって自在に操れる髪で四刀流を使いこなす。 命を懸けた強者との闘いの内に悦びを感じ、エリザとの一騎討ちを所望していた。生け捕りにした同行者のレペンスを餌に機会が巡り、一度は打ち勝つもそれまでに奪った全ての聖剣を操ったエリザの反撃で敗北する。しかし直後に剣魔と化し、側にあったチューリフの街で虐殺を行ってしまう。真の力を解放したエリザに討ち取られ、正気を取り戻すと双龍乃牙を託して感謝の意と共に事切れた。その後、チューリフの悲劇は『剣聖殺し』の所業として広まってしまう。 カレン・デュランダル 箱入り娘のような青髪の女性。かつての英雄ローズ・デュランダルと同姓だが剣聖内で最も謎に満ちた人物。舌っ足らずな口調で細身に関わらず聖剣の中で最も巨大な『不滅乃灰(デュランダル)』の使い手。 剣聖の首領的存在でありながら「世界を統治する剣聖は七人もいらない」という疑問を語っており、ヴァリエガータから危険視されている。その不安を表すようにルピナスから娘姉妹であるナナとミーナを奪い、生殺与奪の立ち位置をチラつかせて言いなりにするという暴虐な行いを人知れず行っていた。史上最強とされたドラセナでさえ恐れるほどの存在。レペンスの過去を知っているかのような言動を取る。 エリオット・コンスタンス 民衆から《聖母》と崇められる桃髪の女性。十字架を象った二対一刀の聖剣『聖女乃証(クローディア)』で疫病や災害に苛まれる人々を己の信念に基づいて救済している。 ヴァリエガータ曰く潔癖症な性格で身内であっても悪事を行う事は許さないが、聖女乃証の能力は他者のダメージを自身に移し替える能力であり、同時に受け継ぐ再生力を以てしても限界が訪れていたため、自身が教主となっている教団の幹部が信者に法外な税を要求していた事に気づけずにいた。真相を伝えたヴァリエガータが世界の危機を救うために『剣聖殺し』一行に与していると知ってもなお、信念を曲げずに立ち向かい、剣魔の症状が誤魔化せなくなった状態でも戦い続けようとするも、天空乃瞬の新たな継承者となったレベンスの抜刀術を前に沈黙する。その後、奪われた聖女乃証の片割れを取り戻すべくルピナスと対談の場を設けるがカレンの指示を受けた彼女の手で暗殺される。この出来事も『剣聖殺し』の仕業とされてしまい、真実が伝わる事は無かった。 ルピナス・カーネイション 最後の剣聖であると同時に二児の母。美女揃いの剣聖の内でも指折り妖艶な容姿と魅惑的な身体付きを持つ紫髪の女性。聖剣でも鋏という異質な形状の刀身をした『報復乃鋏(フラガバッハ)』の継承者。 カレンに娘達の身柄を取られており、彼女の命令には逆らえずにエリオットを暗殺してしまう。その後、自身の呪縛から逃れる為にあえて敵である『剣聖殺し』一行と接触し、救済を求める。旅に同行すると短い間に一行に馴染むと同時にレベンスに異性として距離を縮めようとするが、裏では隙あらば聖剣を奪いカレンとの取引で娘を救おうと謀略を張り巡らせていた。企みが露見した後は一行に襲いかかり、報復乃鋏による遠隔操作能力でエリザとレベンスを追い詰めるも双龍乃牙の継承者として覚醒したサンデリーナの逆襲を受け、聖剣を損傷してしまい撤退する。 立ち塞がる者には慈悲なき制裁を加える冷徹な性格である一方で、娘らには甘い一面を持っている。かと思えば夫子持ちの身であるにも関わらず、若者のレベンスに対して娘や女性陣の目を盗んで前述の身体を晒して迫り関係を求めるなど多様な側面を持っており、傭兵として人を知るレベンスですら彼女の本性を掴めないでいる。 III巻の作者のあとがきによれば「描きたかった要素を一纏めにしたキャラクター」であり、それによっていくつもの顔を併せ持つ人物像となった。
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