一億総中流とは? わかりやすく解説

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いちおく‐そうちゅうりゅう〔‐ソウチユウリウ〕【一億総中流】

読み方:いちおくそうちゅうりゅう

大多数日本人が、自分中流階級属すると考えていること。旧総理府などが実施した国民生活に関する世論調査」で昭和40年代以降自分生活水準を「中の中」とする回答が最も多く、「上」または「下」とする回答合計で1割未満だったことなどが根拠とされる

[補説] 日本において国民所得生活水準大きな格差がないことを指していたが、平成初期1990年代前半バブル経済崩壊後は、格差社会進行認識問題視されている。


一億総中流

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/16 00:47 UTC 版)

一億総中流(いちおくそうちゅうりゅう)とは、日本国民の大多数が自分を中流階級だと考える「意識」を指す、1970年代の日本の人口約1億人にかけた言葉で、1958年第1回と内閣府の「国民生活に関する世論調査」の第1回調査結果における自身の生活の程度に対する自身を中の上から中の下を選んだ人の回答比率で既に7割を超えていたことが根拠とされる。日本より中流意識が高い国にはスペインアメリカ合衆国カナダなどがある[1]が、いずれも国民の数が約1億人ではないため、「一億総中流」という語は日本の場合にのみ使用される。国民総中流(こくみんそうちゅうりゅう)ともいう。2013年6月に実施された同調査でも、累進課税制度や治安の効果もあり、周囲を見回せば皆似たようなものであり、自分はマシな方だと感じているために9割以上の国民が自らの生活程度を「中[注釈 1]」であると感じている[2]


注釈

  1. ^ 1960年代半ば頃と比較すると、2013年の方が逆に自己を「中の下」と思う割合が3割程度から2割強に低下しており、「中の上」であるが6~7%から13%近くに上昇している。

出典

  1. ^ 図録▽中流意識の国際比較 社会実情データ図録
  2. ^ a b c “所得格差の拡大は経済の長期停滞を招く”. 東洋経済オンライン. (2014年8月10日). http://toyokeizai.net/articles/-/44935 2014年11月25日閲覧。 
  3. ^ あのとき!(朝日新聞 2008年7月5日)
  4. ^ a b c d 時系列データ総務省統計局
  5. ^ 質問-C.戦後(島根県)
  6. ^ 国勢調査とはMBS 田丸一男アナウンサーのブログ「田丸一男のことばエッセイ」 2015年9月15日)
  7. ^ 外地における内地人、現地人、外国人別人口帝国書院
  8. ^ 世界の課題 同胞遂に一億? 注目される国勢調査報知新聞 1935年8月24日 … 神戸大学附属図書館デジタルアーカイブ 新聞記事文庫)
  9. ^ 帝國推計人口一億に達す 『地学雑誌』 1938年 50巻 3号 p.142, doi:10.5026/jgeography.50.142
  10. ^ 第2部 主要統計表 (PDF) (総務省統計局「平成27年国勢調査 人口等基本集計結果」 2016年10月26日)
  11. ^ 国民生活に関する世論調査(内閣府)
  12. ^ 第25回 日本家族社会学大会 報告要旨 (PDF) (2015年9月5日・6日)
  13. ^ a b c d 流転の中流論 (PDF) (社団法人新情報センター
  14. ^ https://www8.cao.go.jp/survey/h20/h20-life/images/z31.gif
  15. ^ a b 一人当たり県民所得のジニ係数・上位5県平均と下位5県平均の比 (PDF)国土交通省国土計画局総合計画課)
  16. ^ a b 地域間格差の推移とその背景 (PDF)国立国会図書館
  17. ^ 総務省『就業構造基本調査』
  18. ^ 厚生労働省『所得再分配調査』
  19. ^ 総務省『全国消費実態調査』


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