典型的な作品と俳人
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/01/01 04:26 UTC 版)
句集としては『合掌部落』(能村登四郎)、『塩田』(沢木欣一)などが大きな話題となった。古沢太穂、金子兜太、鈴木六林男、佐藤鬼房など特筆すべき俳人は多い。また自由律俳句においては栗林一石路、橋本夢道、横山林二、吉川金次らがいる。 社会性俳句は、その後の高度経済成長のなかで生れた「一億総中流意識」や、文学運動として新たな発展がなかったことから、運動としては沈静化し衰退していった。俳句の文学性との矛盾や、単純な要求を掲げた「スローガン俳句」、「プラカード俳句」が社会性と誤解されることもあった。当時、急進的な立場だった沢木欣一や佐藤鬼房、能村登四郎などが徐々に保守化したことも運動の衰退の一因となった。1956年沢木欣一は金沢大学講師から文部省に移り、約10年間教科書検定に関わった。今井聖は「(社会性俳人)は流行を演出したあとバブル期に入るといちはやく「俳諧」に転向する。「社会性俳句」出身の「俳諧」俳人はごろごろいる。みんな俳壇的成功者である。」と強く批判する。
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