典型的な一致
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/12 00:12 UTC 版)
普通、コントローラーの素性の値はそれ自体にはっきり示されているので、典型的な一致は情報量が少なく冗長的である。例えば右の英語の例では、名詞句 the book/the books が動詞の一致を引き起こすコントローラーであり、the book は単数 (SG)、the books は複数 (PL) ということがそのかたちからはっきり分かる。動詞 is/are は主語の名詞句に合わせてかたちを変えているだけであり、かたちが変わることによって新しい情報が伝わるわけではない。 一方、コントローラーに素性の値が示されない場合には、一致によって新しい情報が伝わることがある。例えば単複同形の the sheep が主語である場合、動詞が is/are とかたちを変えることで羊が一匹なのか複数いるのかという情報が伝えられる。 また、コントローラーの素性の値が常に変わらないのが典型的な一致である。例えばロシア語の名詞 mama「母」は、常に女性として一致し、男性や中性のかたちを引き起こすことはない。しかし、右のブルガリア語の例のように、あるドメインでは中性、別のドメインでは男性として一致を引き起こすような場合がある。
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