ローマの反撃とは? わかりやすく解説

ローマの反撃

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/30 09:18 UTC 版)

ブーディカ」の記事における「ローマの反撃」の解説

ワトリング街道の戦い」も参照 ロンディニウムやウェルラミウム市民犠牲にして時間稼いだスエトニウスは、彼が率い第14軍団ゲミナ第20軍団ウァレリア・ウィクトリスからの派遣隊加え、さらに可能な限り予備役隊との合流果たし戦力増強成功した第2軍団アウグスタのポエニウス・ポストゥムスこそ集結呼応しなかったが、それでもスエトニウスは約10,000人の兵を配下に置くことができた。彼はウェスト・ミッドランズ州のいずこかと推測されるワトリング街道狭窄になっている場所に部隊配置する作戦取った一方ブーディカは、ディオ記録によると二人の娘を脇に従えつつ、チャリオット上から既に約230,000人程まで膨らんだ反乱軍指揮していた。タキトゥスによるとブーディカは、財産奪われ貴族としてではなく、自由を奪われ理不尽に鞭打たれ、娘たち純潔踏みにじられたことに復讐誓った只の人としてここにいると語ったとされるまた、正義は我々にあり、神とともにあり、先の闘い軍隊撃退したことがそれを証明しているとも宣言した。そしてまた彼女は、男性隷属屈辱に耐えて生き延びる道を選ぶこともできるであろうが、女性である自分勝利もしくは死の選択し残されていないとも語ったブーディカ軍とスエトニウス軍はワトリング街道にて対峙した。圧倒的な数を誇った反乱軍ではあったが、装備貧弱否めなかった。対すローマ側訓練され熟練した兵士先進的な武器物を言い有利な立場にあった街道の狭い部分戦場選んだスエトニウス作戦的中し反乱軍は数の優位生かすことができなかった。戦い口火切られてもローマ軍無闇に進軍せず、殺到するブリタンニア大軍に無数のピルム投擲した。使い果たすローマ軍は、勢い取り戻したブーディカ軍を開けた地へ巧みに誘いこんだ。ローマ軍V字編隊組んで進撃すると、ブリタンニア側はこれを避けよう動いた。しかし反乱軍は、彼ら自身家族控えるために戦場後方弧形配置していた荷馬車群に阻まれ攻撃回避できずことごとく倒された。タキトゥスは、ローマ側犠牲者がほんの400程度だったのに対して「ある報告によると約8万人反乱軍兵士倒された」と語りブーディカは毒を服して死を選んだという。ディオは異を唱え、彼女の死は病気によるもので、荘厳な埋葬が行なわれたと記している。 ブーディカ亡くなった後、行政長官着任したガイウス・ユリウス・アルピヌス・クラッシキアヌス(en)は、ブリタンニアへの締め付け厳しくするスエトニウス批判した。これに皇帝ネロ解放奴隷政策が相いまって、査察受けたスエトニウス罷免後任プブリウス・ペトロニウス・トゥルピリアヌスによる穏健策が取られた。以後ローマブリタンニア支配410年まで続いたブーディカが、現在のキングス・クロス駅8,9,10番ホームの下に埋葬されているという、長く言い伝えられている都市伝説がある。元ネタは、この駅が建てられた場所が、ブーディカ自決し埋葬されと言う伝承が残るバトルブリッジだったことにあると思われている。この噂は今や誤りまたはデマとされているが、1937年Lewis Spenceの本『Boadicea - Warrior Queen of the Britons』やそれ以前から囁かれていた噂らしい。現在では、バトルブリッジの名はBroad Ford Bridge、すなはち幅の広いフォード訛ったものと考えられている。ブーディカ埋葬地については、他にハムステッドパーラメントヒル、またはサフォーク州などという噂もあるが、現在のところ正確に判明していない。

※この「ローマの反撃」の解説は、「ブーディカ」の解説の一部です。
「ローマの反撃」を含む「ブーディカ」の記事については、「ブーディカ」の概要を参照ください。

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