ローマの場合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/09/06 05:36 UTC 版)
火災と倒壊の危険性があるため、皇帝アウグストゥスはインスラの高さを70ローマンフィート (20.7m) に制限し、皇帝ネロがローマ大火の後で60ローマンフィート (17.75m) に制限した。紀元200年代後半、最大で5万棟のインスラがあったとされ、同時期の一戸建て住宅ドムスはわずか2000戸だった。その後都市の人口は徐々に減少していった。 ローマの雄弁家キケロは地主としても有名で、ローマ市内に多数のインスラを所有していた。手抜き工事でインスラが倒壊したとき、キケロは新しいインスラを建てれば高い賃貸料を取れるから倒壊してよかったと述べたという話が伝えられている。 ストラボンの著作によれば、ローマのインスラの多くにはドムスと同様に水道と下水設備があった。ところが、住人の多くはゴミや糞尿を窓から周囲の通りに捨てていたという。 古代ローマは賃貸の集合住宅を生み出した最初の文明である。
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