ルシフェニア王家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 06:00 UTC 版)
リリアンヌ=ルシフェン=ドートゥリシュ / リン モチーフ:鏡音リン 年齢:14歳(485-499) 国籍:ルシフェニア王国 人種:正統ルシフェニア人 宗教:レヴィン教レヴィア派→エルド派 楽曲「悪ノ娘」における「齢十四の王女様」。ルシフェニア王国を統べる傍若無人な王女。自国の食糧危機に瀕しても民衆を顧みず贅沢三昧を行い、気に入らない家臣を即時処刑するなどの暴虐な統治を行っていた。幼少より兄と慕っていた隣国国王カイル=マーロンによる一方的な婚約破棄に悋気を起こし、隣国エルフェゴートへ侵攻を命じ、続いて同国女性への虐殺命令「緑狩り令」を発する。 これら苛政への国民の怒りとマーロン国の支援が合わさってルシフェニア革命が勃発、”王女”は処刑された。王女自体は最期まで王宮に籠っていたためその真実の姿を知る者は少なく、後の世まで「悪ノ娘」と呼ばれ童話に残るほどに忌み嫌われている。 しかし、その本質は孤独な少女に過ぎなかった。王女の位に留まっていたのは亡き母アンネを尊敬しており成人するまで即位しないという理由だったが、その裏返しで強い女性を意識し、意図して傲慢に振舞っていたらしい。後年、王女は当時の自分のことを、「最後まで無分別な子供に過ぎなかった」と語っている。加えて、謀略で幼少期の記憶を失ったことや、大罪の悪魔を植え付けられたことが、暴政に至った人格の形成に少なからず影響していたと思われる。幼い頃からリリアンヌを見てきたカイルも、本来の彼女は優しい少女であり、「悪ノ娘」などと呼ばれるようになってしまったのは周囲の大人たちの影響だと語っている。 アレンの死と引き換えに愛馬と共に王宮から逃れた彼女はエルド修道院に流れ着き、そこで「リン」と名乗って第二の人生を歩むことになる。新生活が始まってすぐは我侭な性格が抜けきらなかったものの、クラリスの親身な指導もあって徐々に成長していく。後に「リン」として洗礼を受け、エルド派の修道女になる。自分の正体を知るクラリスとは生涯を通じて友人であり続け、かつての罪を抱えながらも、大勢の孤児たちに見守られ、その生涯を終えたと伝えられている。 彼女の容姿は「神の双子」と呼ばれるグレーテルに瓜二つだが、悪食の悪魔は「中身は別物」と語っている。これは前王アルスI世の長女がグレーテルの転生体となる運命であり、本来ならグレーテルは「リリアンヌ」である筈だったのだが、プリムの介入によりアルスI世の長女が「ネイ」となった為、ネイがグレーテルの転生体となった。 アレン=アヴァドニア モチーフ:鏡音レン 年齢:14歳没(485-500) 国籍:ルシフェニア王国 人種:正統ルシフェニア人 宗教:レヴィン教レヴィア派 楽曲「悪ノ娘」における「顔のよく似た召使」。王女の侍従として王宮に仕え、忠誠を誓う少年。 義父直々に剣術、馬術の手ほどきを受け、相当な腕前を持ちながら、あえて凡庸な召使として働いている。 生真面目ではあるが、優等生的な外見とは裏腹に内心では毒づくことが多く、身内には辛辣で皮肉屋らしいところも見せる。 その正体は、王女リリアンヌの双子の弟であるアレクシル王子。王族としての身分を隠して臣下のレオンハルトに預けられたのは、幼少の折に危険に晒された身を守るためのやむない処置ではあったが、事件は彼の心に拭い難い傷を与え、大人に対する根強い不信感を抱かせている。事実、彼は作中で同年代の者にしか心を許していない。 リリアンヌからは特に厚されており、彼女から「ガラスの小瓶」を介して直々に汚れ仕事を命じられる。愛する者さえ殺めよ、という過酷な命令を成し遂げたのは、姉を「悪」と知りつつも慕い、自分も同じ立場にまで堕ちようとする覚悟からくるものである。 後世の歴史では、「寵臣でありながら真っ先に逃亡した不忠者」として描かれることが多い彼だが、実際は孤独な実姉のことを誰よりも理解し、彼女を守ろうと尽くしていた。ルシフェニア革命では、追い詰められた姉の身代わりとなり、断頭台の露と消えた。 死後も姉を守らんがために彼の幻影が現世に現れており、その想いの強さが偲ばれる。 彼は死後、太陽神シックルによって「イレギュラー」として魂を「BLACK BOX」の中に隔離されている。何度かシックルの許可が下りた際には地上に干渉している。彼の死後に、彼の幻影が姉達の下に現れたのはこのためである。 アンネ=ルシフェン=ドートゥリシュ モチーフ:SWEET ANN 年齢:42歳没(457-499) 国籍:ルシフェニア王国 人種:NO DATA 宗教:レヴィン教レヴィア派 旧性「スィ」。前王アルスI世の伴侶たる皇后。元は下級貴族の出で、後のマーロン皇后プリムと家格の差があったものの幼少からの友人関係だった。 夫が病で亡くなると、その跡目争いに幼い王子達を立ててプレジ、ジェネシアの両大臣が争う。 その内紛の結果、現時点での幼い王の擁立は危険と判断し、王妃自身が即位して政務を執ることになった。勢力拡大に心血を注いだ夫とは違い、国内の安定に尽力し、多くの産業を振興した。 アビスI.R.の策略によりグーラ病を発病し、世を去った。
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